ボクが愛してやまない鉢植えの「空蝉」が次から次にツボミをつけている。
そのまま咲かせてしまってもいいのだが、そうなると秋バラの本格的シーズンに株が疲れてしまいそうなので見つけ次第ピンチしてしまっている。
手綱を締めているのだ。
本番前にハッスルしすぎて、サァ本番という時に疲れてしまって力を発揮できないというのでは本末転倒も甚だしい。
一昔前までの日本のアスリートによくこういうタイプの選手がいてオリンピックなどのひのき舞台でしばしば期待を裏切ってくれていたものだ。
そういう愚を避けるために不必要な花は咲かせない。
とはいうものの大袈裟に言えば「首を引きちぎる」わけで、正直言うと心の奥に微妙な引っ掛かりを感じながら摘まんでいくことになる。
秋に立派な花を咲かせてもらうためだからな、と株にも自分の心にも言い聞かせながら…
農協が経営している直売所で、確か1本120~130円という安さで3本買ってきたミニトマトが今や10数本に増え、たわわに真っ赤な実をつけている。
毎朝の食卓に並ぶのだが、ブランド品種にそん色ないくらい甘くておいしい実をつけてくれていて、無名を軽んじてはいけないことをつくづく思い知らされる。
投資額390円はとっくに回収し、たっぷりの配当にニンマリしているところだ。
実はこのミニトマトにも試練を与えている。
葉がくたくたになっても水をやらないのだ。
くたくたになった葉が乾ききって散る寸前になってようやく水を撒く。それもたっぷりではなく土が少し潤う程度にしかあげない。
トマトはもともと南米の乾燥地帯が原産の植物だから潤沢な水が必要だということがDNAに書かれていないのだ。
だからわが家のトマトの株は見るも哀れ、枯れてしまっているんじゃないかと見えるほどカラカラに乾いているが、できる実はホントに甘くておいしい ♪
試練を与えていると書いたが、ミニトマトにとっては実は試練でも受難でも何でもなくて、ごく普通の、その方が好ましいことなのだから立場というものをよく理解しなければいけない。
カラカラにされて悲鳴を上げるのはニンゲンのほうで、立場が代わればそれがむしろ快適っていうことなのだから、繰り返すけど相手の立場というものをきちんと理解しなければ対応を誤ることになる。
今お隣との間でのもめごとなんかそういうことだろ。
一方で、ゴーヤも4株買ってきて立派な日よけを作ってくれているが、やっぱり最初の内まだ株が十分伸び切っていないうちから付いた実は見つけるたびに摘まんでしまっていた。
実に栄養を取られてしまうと株が大きく成長できなくなるからで、そうなるとたくさんの収穫も見込めないことになってしまう。
目先の利益に目を奪われて、将来の豊かな果実をふいにする愚はいろいろなところに例があるからナ。
この暑の中で植物は本当に元気だ。感心する。
夏はこうじゃなくっちゃ ♪
心から共感のエールを送るね。

白ニガウリ

こちらは17~18cmと小柄だが、黄色くなりそうなので収穫した
見出し写真は無名塾出身のミニ