平方録

「タメ」はあらゆる分野で必要ですよ

日本時間の午後8時キックオフだったので、サッカーアジアカップのサウジアラビア戦をテレビで観る。

結果は前半のワンチャンスのコーナーキックをセンターバックのニューフェイスがヘッドで決めた唯一の得点を守り切って1-0で勝ったわけだが、相手がボールを持つ時間が長くて、好きなように回されてしまい、日本はほとんどボールに触れない90分だった。
あれでよく勝ったものだ。

もう少し精度の高いシュート力を備えたチームだったら前後半を通じて5点はもぎ取られていたんじゃないか。
それがそうならなかったのは、日本のバックスが奮闘して相手に余裕のある体制からのシュートを打たせなかったとか、身体を投げ出したりしてシュートコースを遮ったこともあるが、それでも相手をフリーにしてシュートを打たれるということもしばしばで、点が入らなかったのは単に幸運だったということに尽きる。
そういう意味では「これが今の実力」と客観的に知り得るいい機会となったのは間違いない。

この勝利によって代表監督の不敗神話とやらがまたひとつ伸びたようだが、強豪サウジと言えども世界ランキングは日本の方がはるかに上なのだから、この程度の相手に苦戦していたんじゃなぁ。
確かにドイツやブラジルの超強豪国と真剣勝負してほとんどボールに触れず、数少ないチャンスをそれも僥倖のようにしてものにして奪った1点を守り切って勝ったというなら、それは大いに褒めてもやるが、格下相手にこんな試合しかできないのが現実というところか。

しかし、それにしてもボールが足に付かなかったというか、味方同士でボールが繋げられないのにはがっかりした。
中盤や前線でボールを受けた選手が受けたボールをすぐに取られてしまうのだから話にならない。
少なくとも自陣で守備に専念していた味方選手が攻撃に参加してくるまで、何とかボールを保持しつつ効果的なパスを出さなければチャンスなど作れっこないのだ。
その肝心のボールをすぐに失うのだから、何をかいわんやではないか。

それを「ボールをためる」というが、けがで欠場が続いているオーサコがその「タメ」を作れる選手なのだが、奴がいるといないではこんなに違うのかという思いだ。
これは大きな課題ですな。
相手にボールを支配される時間が長ければ長いほど、ワンチャンスをつかんだ時にボールを失わない技術は必須だろうに。

とにもかくにも終わってみて、日本ってこんなチームだったっけ、というのが正直な感想。
次戦の相手はベトナムだそうだから、まさかはあるまいが、オーストラリアとか韓国辺りとこんな調子で戦ったら撃沈されてしまうだろうね。
それはそうと、唯一の得点を挙げたトミヤスというニューフェースの試合後のインタビューの受け答えが良かった。

「ボクの仕事は点を取られないようにすることですから、点を取ったというより相手をゼロに抑えられた方が嬉しいです! 」
「点を取った時の喜び方が分からなかった……」




円覚寺のウメのつぼみは総じて固いが、唯一、日当たりの良い龍隠庵の1本はそこそこ咲き始めていた


大寒に咲くウメの花。春はすぐそこまで来ているのだねぇ
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