二〇〇一年と翌〇二年にお世話になったオナペットを振り返ると、小倉優子と磯山さやか、福愛美らの名前がすぐに挙がるが、決してそれらを用いての自慰回数が抜きん出ていたわけでもなく、その時々において二番手グループが僕の性欲発散を後押ししてくれた。最近紹介した小向美奈子や山吹美奈斗、橋本愛美、葉山恵里などがそれに相当するが、記憶を洗い出していくと再び何人かの名前が挙がってくる。
〇一年十一月にデビュー作となる写真集「straight!」を発表した原田由美子もその一人だ。原田は当時十七歳で、高校生世代を好んで自慰対象にしている僕にとって、まさにど真ん中のストレートだった。本来なら同年を回顧したときに小倉と同様、真っ先に取り上げるべきだったのに、今になって原田の名前を思い出すとは痛恨の極みだ。二十年前の記憶を詳細に辿っていくことの難しさをひしひしと感じる。
二十年以上前の写真集は水着の布面積が大きかったり、当時流行の髪型やメイクだったりと時代遅れの感が否めず、今日において著しく実用性に欠けるが、ヤフオク!で原田の写真集のサンプル画像を見ると、それがまったくないのに感心させられる。ビキニの布面積はやや大きめで、下腹部はすっぽり覆われているが、ブラ越しに見える胸の谷間と膨らみが、まだ幼さの残る表情とのアンバランスを際立たせ、胸元を二度見せずにはいられなくなる。僕がオナペットに求める健康的なエロチシズムが伝わってきて、手元にこの作品があったら早速自慰を始めてしまうだろう。
翌年七月には二作目の写真集「Yummy」も発表され、キー局が企画するアイドルユニットの一人として活動するなど、高校生世代のグラビアアイドルとしてメジャーへの階段を登っていった。当時の僕も写真集二作品を迷わず購入し、どこにでもいそうな黒髪の映えたショートボブの少女の水着姿に性的興奮を高め、幾度となく勃起と射精を繰り返した。
キー局のアイドルユニットの同期にはMEGUMIや木南晴夏がいたが、原田は彼女たちのように映画やドラマ、バラエティの道に進むことなく、人知れず芸能界を去っていった。芸能活動は高校卒業までと決めていたのか、所属プロダクションが見つけてきた仕事が不本意だったのか、それとも単に原田自身の素行が悪かったのか。当時はブログやSNSが普及していなかったので知るよしもないが、原田に替わる高校生世代のオナペット候補はいくらでも現れたので、僕は彼女が引退したかどうかなど気に留めなかった。
僕がお世話になったオナペットの多くは、メジャー入りを果たせぬままグラビアだけで芸能活動を終えてしまった。一方で、グラビアを踏み台に地上波の番組でも顔を出すようになり、女優やタレントの肩書きを得たり、有名人と結婚したりするのもいる。グラビアから先の夢が叶わなかったモデルたちは、今やSNSなどで自らの現在地を発信することはもちろん、過去の芸能活動を振り返ろうともしない。原田もその一人で、僕がこのように自慰遍歴を綴るのは、かえって迷惑なのかもしれない。