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米シェール企業のM&A(合併・買収)が相次いでいる。米石油メジャーのコノコフィリップスはシェール大手コンチョ・リソーシズの買収を発表した。新型コロナウイルスでシェール企業の株価が低迷し、南部の優良資産を取得する好機と判断した。長引く原油安で、生産コストが低い良質な油井を巡る再編が加速している。
コノコは97億ドル(約1兆200億円)の株式交換によりコンチョの全株式を取得し経営統合する。コンチョは米南部のパーミアン鉱区に大規模なシェール資産をもつ。コノコは同鉱区で同業大手のエクソンモービルやシェブロンに並ぶ規模になる。コノコのライアン・ランス最高経営責任者(CEO)は19日の電話会見で「収益低下とESG(環境・社会・企業統治)の流れに対応する最良の解決策だ」と述べた。統合により年間5億ドルのコスト削減を見込む。
コノコはカナダやオーストラリアに大規模な石油・天然ガス資産を持つが、生産規模でエクソンやシェブロンの半分以下にとどまる。米南部のシェール開発でも出遅れ、パーミアンの生産量は日量7万バレル程度と大手2社に水をあけられていた。コンチョ買収により石油換算の埋蔵量で80億バレルのシェール資産を取得し、1バレル30ドル以下のコストで生産できる埋蔵量を230億バレルに積み増す。ランスCEOは「エネルギー業界はこれまで以上に規模が重要になる」と述べ、追加のM&Aなどを検討する意向を示した。
中略
11月の大統領選の民主党候補のバイデン前副大統領は、政府管理区域でのシェールの開発規制やクリーンエネルギーの普及促進を掲げる。政権交代ならトランプ政権下で5割伸びたシェール産業の成長シナリオが崩れ、保有資産の優劣による選別・淘汰が加速するとの見方もある。
(*日経 記事 より)グラフも
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