1 あべのアルカスは二重行政?
あべのハルカスは高さ300m、横浜ランドマークタワーの296mを3年前に抜いて「日本一高いビル」の称号を獲得しました。「ビルの高さ競争?」どこかで聞いたことがあるような。
そうです!
あのいわゆる「都構想」で二重行政の典型としてやり玉にあがる旧WTCビル(現在大阪府咲洲庁舎)は、りんくうゲートタワービルと高さ競争をして10センチ負けて日本で3番目に高いビルに甘んじてしまったことを思い出しました。
時はバブルの真っ最中。大阪市と大阪府も競争して高いビルを建てました。しかしバブル崩壊とともにいずれのビルも経営が破綻したため、「狭い大阪に二つも高いビルを建てて二重行政の典型」「税金の無駄遣い」ときびしく批判されています。
でも高さを競い合うことは無駄なことなんでしょうか?あべのハルカスは日本一という称号を得て、ビルの付加価値を高めたいへん人気があります。
競争にはより付加価値の高いものを提供して喜びをより多く提供した方が勝ち残るという効用があります。つまり、より市民を幸福にしたものが生き残っていくシステムが競争原理であり、自由主義経済の優れた点でもあります。
大阪府も大阪市もより付加価値の高いビルを競争して作ったということ自体は別に悪い事ではありません。問題は十分な経営計画や竣工後の経営が十分でなかったという役所の殿様商売的な甘い考えがあったことです。そのことは厳しく批判されるべきでしょうが、それを「二重行政」の典型とするのは少しピント外れな感じがします。
2 「二重行政」とはなにか
橋下さんは府知事の時代に大阪府市統合本部会議でいわゆる「二重行政」と言われた22の事業について徹底的に検証しました。
しかしほとんどが二重行政ではなかったことがわかったんです。
逆に「二重行政」の典型と言われた図書館や体育館などは並立を評価しています。
また、重複業務とされたとしても大阪市に権限をおろして業務を一本化することや、話し合いがつかなかった場合には大阪市と大阪府での調整会議の設置、総務大臣の勧告などを制度化することで解決できると結論付けました。※1
※1「大阪都構想の対案」西脇邦雄著
つまり、「大阪維新の会」が主張する「二重行政」なるものは、ほとんど存在せず、あったとしても大阪市への権限委譲することで解決できるし、今後「二重行政」なるものが発生したとしても、府と市の調整会議や総務大臣の勧告で解決できるのですから、数百億円もの税金を使って「大阪都構想」などをやる必要などまったくないことが分かったのです。
実際、大阪府市統合本部会議において「二重行政」とされた事業のうち、公衆衛生関係の事業、信用保証事業、高校などの事業はすでに整理統合されており「二重行政」は解消できています。
「都構想」をせずとも「二重行政」は解消はできたんです。
3 それでも「都構想」やりますか?
いわゆる「都構想」をするべきとしている一番大きな根拠が「二重行政」だったわけですが、橋下さん自身が肝いりで行った大阪府市統合本部会議で「二重行政」ほとんどなかったと皮肉にも結論付けています。
したがって、もはや「都構想」を実行するべき根拠はなくなってしまったのです。「大阪維新の会」の皆さんは「府と市がある限り、これからも「二重行政」は発生するからそれを防ぐため必要」と主張おられるようですが、それについても府と市の協議が不調になっても総務省が勧告するという一定のルールもできています。
もはや「都構想」を実行する根拠は全くありません。
それでもやりますか?
それこそ典型的な税金の無駄遣いとなります。
それでも強引に進めようというのはやはり何かほかに狙いがあるからなのでしょう。それを実現するために「二重行政」などの理由をこじつけているように思います。
皆さん、こんな税金の無駄遣いを許してよいのでしょうか?
私は絶対に許すことができません!
あべのハルカスは高さ300m、横浜ランドマークタワーの296mを3年前に抜いて「日本一高いビル」の称号を獲得しました。「ビルの高さ競争?」どこかで聞いたことがあるような。
そうです!
あのいわゆる「都構想」で二重行政の典型としてやり玉にあがる旧WTCビル(現在大阪府咲洲庁舎)は、りんくうゲートタワービルと高さ競争をして10センチ負けて日本で3番目に高いビルに甘んじてしまったことを思い出しました。
時はバブルの真っ最中。大阪市と大阪府も競争して高いビルを建てました。しかしバブル崩壊とともにいずれのビルも経営が破綻したため、「狭い大阪に二つも高いビルを建てて二重行政の典型」「税金の無駄遣い」ときびしく批判されています。
でも高さを競い合うことは無駄なことなんでしょうか?あべのハルカスは日本一という称号を得て、ビルの付加価値を高めたいへん人気があります。
競争にはより付加価値の高いものを提供して喜びをより多く提供した方が勝ち残るという効用があります。つまり、より市民を幸福にしたものが生き残っていくシステムが競争原理であり、自由主義経済の優れた点でもあります。
大阪府も大阪市もより付加価値の高いビルを競争して作ったということ自体は別に悪い事ではありません。問題は十分な経営計画や竣工後の経営が十分でなかったという役所の殿様商売的な甘い考えがあったことです。そのことは厳しく批判されるべきでしょうが、それを「二重行政」の典型とするのは少しピント外れな感じがします。
2 「二重行政」とはなにか
橋下さんは府知事の時代に大阪府市統合本部会議でいわゆる「二重行政」と言われた22の事業について徹底的に検証しました。
しかしほとんどが二重行政ではなかったことがわかったんです。
逆に「二重行政」の典型と言われた図書館や体育館などは並立を評価しています。
また、重複業務とされたとしても大阪市に権限をおろして業務を一本化することや、話し合いがつかなかった場合には大阪市と大阪府での調整会議の設置、総務大臣の勧告などを制度化することで解決できると結論付けました。※1
※1「大阪都構想の対案」西脇邦雄著
つまり、「大阪維新の会」が主張する「二重行政」なるものは、ほとんど存在せず、あったとしても大阪市への権限委譲することで解決できるし、今後「二重行政」なるものが発生したとしても、府と市の調整会議や総務大臣の勧告で解決できるのですから、数百億円もの税金を使って「大阪都構想」などをやる必要などまったくないことが分かったのです。
実際、大阪府市統合本部会議において「二重行政」とされた事業のうち、公衆衛生関係の事業、信用保証事業、高校などの事業はすでに整理統合されており「二重行政」は解消できています。
「都構想」をせずとも「二重行政」は解消はできたんです。
3 それでも「都構想」やりますか?
いわゆる「都構想」をするべきとしている一番大きな根拠が「二重行政」だったわけですが、橋下さん自身が肝いりで行った大阪府市統合本部会議で「二重行政」ほとんどなかったと皮肉にも結論付けています。
したがって、もはや「都構想」を実行するべき根拠はなくなってしまったのです。「大阪維新の会」の皆さんは「府と市がある限り、これからも「二重行政」は発生するからそれを防ぐため必要」と主張おられるようですが、それについても府と市の協議が不調になっても総務省が勧告するという一定のルールもできています。
もはや「都構想」を実行する根拠は全くありません。
それでもやりますか?
それこそ典型的な税金の無駄遣いとなります。
それでも強引に進めようというのはやはり何かほかに狙いがあるからなのでしょう。それを実現するために「二重行政」などの理由をこじつけているように思います。
皆さん、こんな税金の無駄遣いを許してよいのでしょうか?
私は絶対に許すことができません!