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韓国ドラマ「イケメン(美男)ですね」第7話(10)
Korean drama "You're Handsome" Episode 7 (10)
テギョンは悲鳴をあげながら豚から逃げまわった。
するうち、穴ぼこにはまりこんでしまった。
「ソウルからやってきた歌手、ファン・テギョン君を探しています」
拡声器から情報を求める声が村中に響き渡った。
「白い運動服を着た青年を見つけたら・・・ヨンスクおばあさんの家に連絡くださるようお願いします」
「うちのチームリーダーです。いったいどうしていなくなったの・・・?」
そこへミニョがやってきた。
「豚は見つかったそうです。兄貴の消息はどうなってるんです?」
近所のおばさんが言った。
「豚も家に帰るんだから大丈夫よ」
しかし、ミニョはテギョンのことを心配した。
「兄貴は方向音痴の上、目が悪くて夜は何も見えません」
別のおばさんはブラウン管テレビの上に手を置いたままつぶやいた。
「あの人、絶対テレビで見たことがあるよ・・・」
それからテレビの頭を思い切り叩いた。
「人気ないのに見たっていうの?」
おばあさんらのテーマから外れた話をよそにミニョの心配はふくらんでくるばかりだ。
「日没が近いのに戻ってこれなかったらどうなるの?」
おばあさんが手で叩いていたブラウン管テレビの画面がいきなり映りだした。
レポーターが登場して喋っている。
「こちらはA.N.JELLのテギョンさんの失踪現場です。目撃者にお話をうかがいます」
マイクを向けられ、さっきのおじいちゃんが登場して喋りだした。
「私はすぐに逃げろと叫びました。だけど、腕をひろげてこんな感じで・・・じーっとしていました・・・」
「豚の大きさはファン・テギョンさんと比べてどんな感じでしたか?」
「ファン・テギョンさんはこれくらいで、豚はこんな感じでした」
おじいちゃんは空に向かって大きく手を広げた。
上空はヘリコプターがまわっている。
地上では捜索隊が編成され、精力的に捜索が始まっていた。
行方不明の報を受け、そのショックでユ・ヘイは倒れ寝込んでいた。そこに報道陣が大勢押しかけた。カメラのシャッターが切られ、マイクが向けられた。
「ひとことお願いします」
ユ・ヘイは涙の顔を報道陣に見せようとしない。
「こちらを向いてください」
「何か話してください」
「・・・」
この報にA.N.JELLのアン社長以下、シヌやジェルミらも心配の色を深めていた。
「ああ、まったくどうなってるんだ・・・!」
A.N.JELLの親衛隊も身を寄せ合って泣き暮れている。
――ソウルでは深い悲しみの中、ファン・テギョンさんが無事であることを願っています。
アン社長は取材陣の前で涙ながらに語った。
「テギョンが戻ってこなかったら、一生、豚肉は食べないつもりです」
テレビでの現場レポートは続く。
――依然として消息が知れないまま、主人のいないプレーヤーから悲しい音楽が流れ続けています。
「ダメです」
ミニョは自分に言い聞かせた。
「そうなる前に私が兄貴を見つけてきます」
気合を入れていずこへともなく走り出した。
その背をコ・ミジャの声が追いかけた。
「ミナマー、どうやって探すの! 私も行くべきかな・・・ん?」
ユ・ヘイはおめかししてA.N.JELLの事務所へやってきた。階段を上がりだした
「何がそんなに忙しいのか確かめてやるんだから」
この時、ユ・ヘイが手にした携帯が鳴った。
ファン・テギョンからだ。
「あら、かけてくれたわ。何だろう?」
通話をオンした。
「忙しいんじゃなかった?」
「ユ・ヘイさん?」
ユ・ヘイは首をかしげた。
携帯から流れ出たのはしわがれた女の声だ。
「誰です?」
電話を入れたのはコ・ミジャだった。
「恋人が大変なんだから、ここへ来るべきなんじゃない? えっ? 住所?
はい。住所はメールですぐ送ります。急いできてね、ユ・ヘイさん」
携帯を切ったコ・ミジャの顔に喜色が浮かんだ。
「誰? タレントなの?」
三人組おばあさんの一人が訊ねた。
「はい、それはもう・・・」
待ってましたとばかりコ・ミジャは答えた。
「超有名なタレントがここへやってきます。今度は大丈夫だから」
これを聞いて三人組おばあさんは嬉しそうにした。
(続く)
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