雨の記号(rain symbol)

スケートカナダ 2010(女子シングル)から


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 SPでトップに立ったシンシア・ファヌフ、6位の今井遥、8位の村主章枝の演技を鑑賞した。
 二位のマカロワと三位のザワドスキーの演技も見たかったが、見つからずあきらめた。
 村主選手は30歳を迎えようとしても競技への情熱を失っていない。凄い選手だ。四十歳半ばでなお現役にこだわっている工藤投手(西武の黄金期を支えた)に通じるものがある。試合で常に全力をつくす姿勢を賞賛したい。
 キスクラでコーチとやりとりする彼女には試合のリンクに立ち続ける充実感が感じられた。
 しかし、現実はきびしい。演技はしっかりしたジャンプがあってこそ活かされる。彼女のジャンプがいずれもつぶれかかってしまったのは、足腰のバネが思い描くイメージについていけないからかもしれない。飛ぶのもさることながら、着氷にも相応のバネが必要だということか。フィギュアスケートのトップレベルがトータル(パワーとテクニック)にどれほどのものを要求しているかがよくわかる気がする。
 彼女には演技の感想というよりただ拍手を送りたい。
 今井遥選手は全日本選手権の時よりすごくよくなっている。どこがどうというより、全体にレベルアップが進んでいて彼女の演技に引き込まれた。トップのシンシア選手とは得点差ほど離れているとは感じなかった。
 PEとINで少し差がついているが、要するにアピール度で引けを取っただけのことだ。中身はそう負けていない。それどころか演技の魅力ではシンシアをしのいでいたというのが僕の感想だ。
 演技の緩急と全体のレベルアップがさらに進めば、トップクラス入りも有力なのではないか。
 今後、注目していきたい選手である。
 他の選手の演技を見ていないから自分的な理解だが、シンシア選手は演技のすべてをうまく見る者へのアピール(パフォーマンス)に結び付けていた。むろん、ミスもないからだが、一生懸命さはやはり見る人の心を揺さぶる。地元でもあるしそれが得点アップにもつながるだろう。
 SPで60点をこえてくる選手がまだのようだが、新ルールは得点が出にくくなっているのだろうか。それとも各選手がまだ調整段階だからなのか。
 トリノ明けはキムヨナと浅田真央の二人がいきなりトップスピードで走り出していた。それとは異なる展開のようで意外な気もする。
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