韓国ドラマ「イケメン(美男)ですね」第5話(5)
Korean drama "You're Beautiful" Episode 5 (5)
ジェルミはミニョをディルームに連れてきた。
「ちょっと待ってなよ・・・どこだったっけ?」
特大モニターの周辺を探し始めた。
「これじゃないか・・・待てよ・・・あっ、これだ。あった」
テギョンはジェルミらの後を追ってきた。
「ジェルミ、見せるな! 見せたら殺すぞ」
ジェルミはビデオをセットし、リモコンを握った。モニターに映像が流れ出す。
「それでは歌謡界のニューフェイス、A.N.JELLをご紹介しましょう」
ひょうきんなジェルミを先頭に初々しく登場するA.N.JELL。
「グループ名の由来は何ですか?」
司会者はリーダーのテギョンにマイクを向ける。
上気してたどたどしい口調で答えるテギョン。
「アーク・・・アークエンジェルスの略です」
マイクはジェルミにも向けられる。
「アークエンジェルス(大天使です)です」
テギョンは大慌てで階段を駆け下りてくる。
「見せたら絶対許さん」
興味深そうにしているミニョにジェルミはご機嫌で説明を続けている。
「まだ駆け出しの頃で、これが最初に出た芸能番組だ」
二人の前で放送は続いている。
――最近、話題になっている特技を
部屋に飛び込んできたテギョンが叫んだ。
「それを消せ!」
――ここで披露してくれます。
テギョンが現れたのを見て、ジェルミはリモコンのスイッチを押した。
「見せたいのはこれじゃないんだ。おお、これこれ、これだ」
テギョンは生真面目な顔でテレビカメラに向かって歩いてくる。そしてこう口にする。
「大根をください」
何のことかわからず、ミニョは首をひねる。
――持ってきてください。
大根を握ったテギョンは、気合一発、両手で絞り始めた。
「おお、これはすごい。わっはははは」
遅かった・・・!
落胆しているテギョンのそばにやってきてシヌは言った。
「最初で最後の真剣な大根削りだったな」
何だこれ?の面持ちで見ていたミニョだったが、いきなり吹き出してしまった。そしたらもう止まらない。爆笑の始まったミニョの周りをテギョンは怒り心頭になってジェルミを追い回した。
「本当にサイコーだサイコー!」
ジェルミは愉快そうに逃げ回った。
後から部屋に入ってきたシヌは説明した。
「天才、ファンテギョンの伝説の特技ってわけだ」
あっははは、と笑いながらミニョは叫んだ。
「兄貴、本当にすごいです」
テギョンはジェルミに向かって怒鳴った。
「すぐに消せ!」
キム記者は親交の深いアン社長に二人の熱愛を問いただしている。
「テギョンとユ・ヘイが?」
アン社長は笑い飛ばした。
思い当たる節がまるでないからだった。
「二人は食事さえ一緒にしたことはないぞ」
「またまたトボけて・・・! ヘイさんもそう言っていましたよ。熱愛説への最初の答えは否定――これ、常識でしょう?」
キム記者の探るような表情にアン社長は呆れた。
「まったく・・・何を根拠に二人の熱愛を煽るんですか?」
「だから、僕は見たんですよ。テギョンさんが入院した病院の・・・駐車場で」
キム記者は想像を巡らした。
それはこういう筋書きだ。
誰にも見られぬよう二人はこっそり会った。
「病気だというから、撮影にかこつけて来たのよ」
「仕方ないさ。トップスター同士だから」
「テギョンさん」
「ヘイ」
二人はひしと抱き合う。
キム記者の思い巡らしたストーリーにアン社長はハナもひっかけない。
しかし、キム記者はますます得意げになって言った。
「病院の駐車場で二人は確実に会いました」
「いい加減にしてください。二人は互いの電話番号だって知らないはずだ」
「確かに彼らは、お互いに知らない振りをしあってました。しかし今日、僕に見つかってしまったんです・・・!」
キム・記者はその場面を思い浮かべた。
テギョンが連れて逃げた女はユ・ヘイだった。彼の脳裏にはユ・ヘイの姿が焼きついていた。
(続く)
script type="text/javascript" src="//translate.google.com/translate_a/element.js?2db9cb=googleTranslateElementInit"></script> google-site-verification: google3493cdb