韓国ドラマ「30だけど17です」第1話③
Korean drama "30 but 17" Episode 1 ③
「30だけど17です」第1話(人生を揺るがす出会い)③
☆主なキャスト&登場人物
○シン・ヘソン➡(ウ・ソリ)
○ヤン・セジョン➡(コン・ウジン)
○アン・ヒュソプ➡(ユ・チャン)
○イエ・ジウォン➡(ジェニファー(ファン・ミジョン)
○チョ・ヒョンシク➡(ハン・ドクス)
○チョン・ユジン➡(カン・ヒス)
○ユン・ソヌ➡(キム・ヒョンテ)
★★★
横からノ・スミが冷静に応じた。
「キム・ヒョンテ、何の真似よ?」
「1人でドイツには行かせない。一緒に行って僕が君を支える。とりあえず出発までにドイツ語をマスターして…」
そこに割り込んで彼の耳を引っ張り上げた者がいる。
ヒョンテは悲鳴をあげた。
「ドイツ語より国語が先だ」
「セ、先生、痛い」
「テストで4点? よくもそんな点が取れるな。ついて来なさい」
「痛い、痛い!」
「ちょっと待て」
先生はヒョンテの腰からぶら下がっているベルトを手にする。
「これは何だ? ヘビか?」
「これこそ、ヒップホップ精神。イエーイ」
スミとソリは顔を見合わせて笑う。
「お前の精神を正せ。来い」
「先生…ああーあ、もう…」
引っ張って行かれながら、ヒョンテは後ろを振り返る。
「ソリ、本気だからな。結婚するんだぞ僕たち―」
最後に”愛”の言葉を残し、悲鳴とともに先生に引っ張られていった。
「ソリ、あなたはもうプロポーズされちゃったわね」
「しっかり者のスミじゃなくて私が?」
「ソリしか眼中になかったわね。あなたの”天然ボケ”分かってるのかしら?」
2人は笑いながら彼を見送った。
★★★
2人はベンチに腰をおろしていた。
饅頭を頬張るチャンのほっぺにウジンは口を押し付ける。
チャンはそれを迷惑がった。
「食べてるのに邪魔しないで、叔父さん」
「わかったよ」
ウジンとチャンは叔父と甥の間柄だった。一緒に過ごすことが多くて仲がよかった。
通りに目をやるとバスが走ってくる。
そのバスを追って歩道を急いでるお婆さんが見える。ウジンは立ち上がった。
バスに歩み寄り、ドアを叩いた。
「ヘイン病院に行きますか?」
「逆方向のバスに乗った方がいいよ」
「そうですか。分かりました」
ウジンがやりとりしてる間にお婆さんはバスに追いついた。
「何とか間に合ったわ」
お婆さんがやってきたところでウジンは運転手に礼を言った。
バスはお婆さんを乗せて走り去った。
「ヘイン病院に行きますか?」
「逆方向のバスに乗った方がいいよ」
「そうですか。分かりました」
ウジンがやりとりしてる間にお婆さんはバスに追いついた。
「何とか間に合ったわ」
お婆さんがやってきたところでウジンは運転手に礼を言った。
バスはお婆さんを乗せて走り去った。
チャンが立ち上がった。
「”絵の人”がいる」
「”絵の人”?」
「うん、あっち」
チャンは指さす。
ウジンは通りの向こうに目をやった。
その子は譜面を広げて歩いている。
歩いてる彼女を見ているうち、ウジンは八百屋のおばさんが盥の水を通りに捨てようとしてるのも直感した。
ウジンはとっさに叫んだ。
「ノ・スミ!」
彼女は立ち止まり、こっちを見た。彼女はすんでのところで盥の水を浴びずにすんだ。
彼女は自分を捜せず辺りをキョロキョロ見回している。
声をかけてすぐ物陰に身を隠したからだった。
チャンはそんなウジンを見て訊ねた。
「何してるの?」
何事もなかったように譜面を見ながら彼女は歩き去った。
ウジンは彼女を見送りながら呟いた。
「いつも何を見てるんだろう…」
ある日、ウジンは乗ったバスの中から”都市開発”の大きな看板を見かけた。
「この辺も都市開発が進んでいくのか…」
口中で呟いていると誰かから声をかけられた。
「すみません…」
彼女は立ち止まり、こっちを見た。彼女はすんでのところで盥の水を浴びずにすんだ。
彼女は自分を捜せず辺りをキョロキョロ見回している。
声をかけてすぐ物陰に身を隠したからだった。
チャンはそんなウジンを見て訊ねた。
「何してるの?」
何事もなかったように譜面を見ながら彼女は歩き去った。
ウジンは彼女を見送りながら呟いた。
「いつも何を見てるんだろう…」
ある日、ウジンは乗ったバスの中から”都市開発”の大きな看板を見かけた。
「この辺も都市開発が進んでいくのか…」
口中で呟いていると誰かから声をかけられた。
「すみません…」
返事して顔を上げるとあの子が立ってるではないか。
ウジンは驚いた。赤面した。
「チョンアン芸術ホールの停留所はどこで降りればいいですか?」
動揺してウジンは言葉を切り出せない。
「分かりませんか?」
「いえ、分かります」
勢いよく立ち上がる。
今度はウ・ソリが面食らう。
「え~っと、だから…ホールの前に停留所はなくて…」
ウジンは驚いた。赤面した。
「チョンアン芸術ホールの停留所はどこで降りればいいですか?」
動揺してウジンは言葉を切り出せない。
「分かりませんか?」
「いえ、分かります」
勢いよく立ち上がる。
今度はウ・ソリが面食らう。
「え~っと、だから…ホールの前に停留所はなくて…」
ウジンはバスの内壁に張り付いたバス停表示のパネルを指して説明した。
「チョンアン駅かその次で降りてください」
「チョンアン駅ですね。ありがとうございます」
彼女に礼を言われ、ウジンは心臓バクバクでイスに座り戻った。
少し落ち着いてウジンは考えた。
― 今度はこっちから話しかけて、この絵を渡そうかな? 渡したい気持ちが強いからこうして入れてるわけだし…。せっかくのチャンスだから行って…
しかし、立とうとしてもなかなか立てない。
変なヤツと思われるのでは…? 心配が先に立って重しをかけて来るせいだった。
だけど今しかない。もう一度、立とうとした。しかし、気力をこめるとその分の重しものしかかってくる。最後は座席からも磁石がかかったようにペタンとお尻が張り付いてしまった。
この時、「次はチョンアン駅です」の放送が流れた。「その次はチョンアン交差点です」
ウジンは鳴ったブザーの場所を見やった。
「降車ボタンを押したのは彼女だった…僕も男だ。もうやるしかない」
最後の決意でウジンはロケットのように重力に逆らった。ドーンと立って彼女の前に立った。
「この次のバス停で降りてください」
彼女は顔を上げる。
「チョンアン交差点です」
彼女は立ち上がる。
「本当はどっちで降りてもいいのですが、そっちで降りた方が少しでも近いから」
ウジンは和らいだ表情で説明した。
ウ・ソリも笑顔を返してくる。
「そうなんですね。ありがとうございます」
彼女の笑顔にウジンは気分も軽くなった。
「じつは…僕は君のこと知ってます」
「えっ!」
「いや、変な意味じゃないです。自分はそんな人間じゃないです」
「…」
「実をいうと、渡したい物があって…ちょっと待ってて」
丸筒の蓋を取るところまでこぎついたウジンだったが、この時、ウ・ソリに誰かから声がかかった。いつも一緒の女生徒だった。
「誰? 知り合い?」
丸筒の中から絵を出すばかりだったが、友達の声にウジンの手は止まった。
「そうじゃないの。停留所を尋ねたら…」
彼女も弁解を始めている。
「チョンアン駅かその次で降りてください」
「チョンアン駅ですね。ありがとうございます」
彼女に礼を言われ、ウジンは心臓バクバクでイスに座り戻った。
少し落ち着いてウジンは考えた。
― 今度はこっちから話しかけて、この絵を渡そうかな? 渡したい気持ちが強いからこうして入れてるわけだし…。せっかくのチャンスだから行って…
しかし、立とうとしてもなかなか立てない。
変なヤツと思われるのでは…? 心配が先に立って重しをかけて来るせいだった。
だけど今しかない。もう一度、立とうとした。しかし、気力をこめるとその分の重しものしかかってくる。最後は座席からも磁石がかかったようにペタンとお尻が張り付いてしまった。
この時、「次はチョンアン駅です」の放送が流れた。「その次はチョンアン交差点です」
ウジンは鳴ったブザーの場所を見やった。
「降車ボタンを押したのは彼女だった…僕も男だ。もうやるしかない」
最後の決意でウジンはロケットのように重力に逆らった。ドーンと立って彼女の前に立った。
「この次のバス停で降りてください」
彼女は顔を上げる。
「チョンアン交差点です」
彼女は立ち上がる。
「本当はどっちで降りてもいいのですが、そっちで降りた方が少しでも近いから」
ウジンは和らいだ表情で説明した。
ウ・ソリも笑顔を返してくる。
「そうなんですね。ありがとうございます」
彼女の笑顔にウジンは気分も軽くなった。
「じつは…僕は君のこと知ってます」
「えっ!」
「いや、変な意味じゃないです。自分はそんな人間じゃないです」
「…」
「実をいうと、渡したい物があって…ちょっと待ってて」
丸筒の蓋を取るところまでこぎついたウジンだったが、この時、ウ・ソリに誰かから声がかかった。いつも一緒の女生徒だった。
「誰? 知り合い?」
丸筒の中から絵を出すばかりだったが、友達の声にウジンの手は止まった。
「そうじゃないの。停留所を尋ねたら…」
彼女も弁解を始めている。
ウジンは絵を戻して友達の目を避けるようにバスから飛び出して行った。
「ちょっと待って」
ウ・ソリは叫んだが、ウジンは羞恥心の塊と化して逃げ去ってしまったのだった。
バスはドアを閉めて走り出した。
「ちょっと待って」
ウ・ソリは叫んだが、ウジンは羞恥心の塊と化して逃げ去ってしまったのだった。
バスはドアを閉めて走り出した。
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