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世界ジュニア選手権でアデリーナ・ソトニコワの演技を見て凄い選手が出てきたなと思った。ジャンプ、スピード、表現力のどれを取ってもすでにシニアの有力選手と肩を並べるのではないか、と思わせる逸材である。
気の早い者はすでにキムヨナとの演技比較を始めていると思うが(自分もそうだ)、実際的にはキムヨナを始めとするシニアの上位選手と彼女の間には力の差があると僕は見る。いや、力の差があるはずのもの、力の差がなければならぬもの、と僕は見る。
今後も発展を続けねばならぬフィギュアスケート競技のためにあえてそんな言い方をしてみた。
フィギュアスケートは競技として選手寿命の短いスポーツだ。女子の場合、25歳までにたいていの選手が去り、30歳過ぎれば数えるほどしかいなくなる。そして多くの者がこの世界から去り、一部の者は若くしてはやばや指導者になってしまう。
人がどんどん長寿化に進む中にあって、選手寿命のちっとも延びてこないこのスポーツはどこかがおかしい。多くの者、多くの世代から愛されるスポーツの普及精神にちっとも沿っていない。
スポーツといえばまずボールを扱ったゲームが挙げられるが、人気スポーツの野球やサッカーなどは選手寿命を延ばしている者が少しずつ増えている。体力や技術に知を加え、それだけ奥の深いスポーツに育っているからと言える。
フィギュアスケートもじつは野球に似たところがある。野球のボールを扱う不安定さとフィギュアスケートのリンクの不安定さはイコールするからだ。
この不安定さを克服するプロセスに魅力あるロマンを与えてこそゲームは見る者を楽しませてくれるだろう。
フィギュアスケートも野球のようなルールを模索すべきだ(40歳まで競技選手のいる世界を実現すべきだ)。知の介入できないスポーツは本物じゃないし、多くの者の支持も得られない。
アデリーナ・ソトニコワは演技もジャンプもなかなかのものだが、全体構成の理解不足、教えられたものを一生懸命やっているだけの印象はぬぐいがたかった。この選手がキムヨナと肩を並べるにはあと四年の歳月が必要だろう(もちろん僕的な解釈でだが)。