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韓国ドラマ「青い海の伝説」第5話④
Korean Drama "Legend of the Blue Sea" Episode 5 ④
第5話③
「それより」
セファは口を挟んだ。
「その手、痛くないの?」
握ってこようとするセファの手を払いのける。
「人を守る前に自分を守れ、と言ったよな」
セファは黙っている。
「心配も同じだ。人を心配する前に自分を心配しろ」
そう言って血の滲む手を見た。
「俺は何をムキになってるんだ…」
顔を天井に向け、目をつぶる。背を返す。
「最近の俺、何か変だ」
ソファまで歩いて身体を投げ出した。
★★★
セファはとことこジュンジェのそばに歩いてくる。
「ちょっと聞きたいことがあるの」
ソファにもたれ顔を天井に向けてジュンジェは面倒臭そうに応じる。
「何だ?」
「箱の中の人たちはどこに行ったの?」
ジュンジェは顔を起こす。
「あん?」
セファは大型テレビの後ろ側を覗き込んだ。ジュンジェを見た。
「ここにいた人を呼び出してくれない?」
「ああ、それか…」
ジュンジェはセファの奇怪な質問を理解した。
「そこに映ってた人をここにね」
「さっきね、”あなたの父親は…”と言って、”次回へ続くってメッセージが…私は、父親が誰なのか気になるの」
ジュンジェは下向いて呆れている。笑っている。
「そんなに気になる?」
「うん」
「俺が聞いてやろうか?」
「ほんと? 知り合いなの?」
「もちろんだ。俺に家賃を払ってるからな。部屋はその中だ」
「ほんとに?」
セファはテレビを向き直る。そこには黒い画面があるだけだ。
ジュンジェは指を鳴らした。
「今は留守のようだから電話で聞こう」
携帯を握る。
セファはそばにきてジュンジェの握る携帯に耳を近づける。
「もしもし」
電話をかけた相手はナムドゥだ。セファの好奇心をくすぐるためにかけたらしい。
「無事だったのか?」
ナムドゥの声が流れてくる。セファはジュンジェの首に抱きついて相手の声を聞こうとする。その腕をはがす。
「おお、家主だけど」
「あん? 何だよ」
「勝手に姿を消すなよ」
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今度はジュンジェの顔の横に耳をくっつけてくる。
「いったい、何のことだ?」
ジュンジェはセファから離れる。シーッと指を立てる。
「話の途中だっただろ?」
「話って?」
「ちゃんと教えろよ」
「教えろって何をだ?」
「教えろ」
セファは真剣な表情をジュンジェに向けている。
「本当の父親は誰なんだ?」
「父親って。ひどいことを聞くなよ。俺は孤児だろ」
ジュンジェはびっくりした顔をする。
「そうだったな…わかりました。切るぞ」
ジュンジェの芝居は失敗に終わり、思わずつぶやく。
「先におしえろってんだ…まったく」
「えっ、何を?」
ジュンジェは話の方向を変えた。
「俺たち、スペインで何があったのか。なぜ、俺は記憶がないのか。それを正直に話せ」
セファはジュンジェの表情を覗き込むようにする。
「どうしても話さなきゃダメ?」
「当然だろ」
ジュンジェは言った。
「世の中はギブ・アンド・テークなんだ。ギブ、アンド、テーク」
「…」
「ギブがなきゃ、テークもない」
「テークだけじゃダメなの?」
「ダメだ」
きっぱり答える。
「世の中はそう甘くない」
「だったら、”次回”を待つわ」
二人の目が合った。
「待つのは得意なの」
セファに話してもらう機会が失せ、ジュンジェは舌打ちする。
「おい」
セファに近づき手を握る。はにかみを見せるセファにきpっぱり言う。
「お前は得意でも俺はもう待てない。よく聞け。お前の”次回”は明日だ。明日中に話さなければ出て行ってもらう」
「…」
「明日だからな」
ジュンジェは念を押してソファから立ち上がった。セファのそばから離れた。
セファに話してもらう機会が失せ、ジュンジェは舌打ちする。
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