雨の記号(rain symbol)

韓国ドラマ「青い海の伝説」第4話②





韓国ドラマ「青い海の伝説」第4話②
Korean Drama "Legend of the Blue Sea" Episode 4②
 

第4話①…

 ホンランは拳を握った。
「今がまさに好機かと…」
「そうだな、わっははは」
 ドンヨルはわが意を得たりの顔になった。
「恐怖ほど正常な思考を妨げるものはない。あの県令だって、怯えた村人を無視することはできまい」
 ホンランも満足そうに言った。
「上手く行けば、県令と人魚を一緒に始末できますね」
「愚かな恋のおかげで、我々にツキが回ってきたようだ。あっはははは」
 
★★★

「人魚がまた陸に上がって来たらしい」
「そうなのか? 復讐でもしに来たのか?」
 悪事は千里を走る――ホンランたちが流した不吉な噂は人の口から人の耳へと流れ、沿岸の村から領内一帯へと広がった。
「台風や嵐を起こせるそうよ」
「そうなの? 台風が来たらまた船が沈んじゃうわ」
「だったら捕まえて殺さなきゃいけないね」
「そうよ、そうよ」
「県令はいったい何してるの?」
 飛び交う悪い噂に村人たちは不安をそそられた。台風を呼び起こす人魚の存在に怯えた。集まって領内を取り仕切る役所へと押しかけた。人魚の始末を必死に訴えた。
「県令様! 人魚が村にやってきました」
「このままでは漁師が殺されてしまいます」
 村人たちの訴えを門番が必死に制した。
「騒ぐんじゃない。話は分かったから帰れ」
「県令様、話を聞いてください」
「うるさい。帰れと言ったら帰れ」


「何を考えてんだよ」
 タムリョンは友人の制止を振り切り、役所を抜け出た
「お前も噂を耳にしただろ? なのに誰に会うと?」
「セファだ」
 タムリョンは立ち止まった。友人を見た。
「雪の降る頃に私を訪ねてこいと私が頼んだのだ。共に初雪を見ようと…」
 友人は困った顔をする。
「お前ともあろう者が…いくらソソル(小雪→初雪が降る季節)だからと初雪が降るとは限らないだろ」
 タムリョンは顔を上げた。空の遠くへ目をやった。
 釣られて友人も上空に目をやった。
 ひらひらと舞い降りて来るものがあるではないか。白い雪は見る間に数を増してくる。
 タムリョンは腕を伸ばした。手のひらを空に向け、降ってくる雪を受けとめた。
 手のひらに受けた雪にタムリョンはセファの気持ちを感じた。
 
 セファも別の地で雪を手のひらに受けていた。






 この雪はセファが…? 
 不意に何かに駆り立てられた。
 こうしてはいられない。タムリョンは急いで馬を連れ出した。またがって友人に言った。
「セファは命をかけて陸に上がってきたのだ」
 友人は困惑している。
「私も命をかけてその思いに応える」
 そう言ってすかさず馬にムチを入れた。
「おい、ちょっと…」
 馬は蹄の音を残して走り去った。
 遠ざかる馬に向かって友人は叫んだ。
「家のことはどうするんだ。すべてを捨てる気か!?」

 セファは人家から離れた約束の場所でタムリョンがやって来るのを待った。
 しかし、その場所に現れたのはタムリョンではなかった。ソン・ドンヨルの寄こした刺客たちだった。

 ――各地に使いを出し、調べをつけた。人魚に詳しい者は皆、同じことをいう。陸に上がった人魚の弱点は足だ。足に深手を負った人魚はすべての力を失い死に至る。まずは足を狙うのだ。

 セファを捜し当てた刺客たちはドンヨルの指示を忠実に実行した。
刀で足を切りつけられ、セファは地に伏し動けなくなった。
 一人が止めの刀を振り下ろそうとした瞬間、男の胸に刀が飛んできて刺さった。
 刺客の前に立ちはだかったのはセファとの逢瀬に命をかけて駆けつけたタムリョンだった。




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