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何と言ってもこのドラマのヒーローとヒロイン、朱蒙と召西奴の出会いである。朱蒙にとって召西奴との出会いは惨めたらしいものだが、だからこそ二人のこの場面は先に楽しみを残した。
壮大なスケールの作品だから、そのへんの日常ドラマみたいに簡単に再会させるわけにはいかないが、ストーリーをうまくつないで二人を再会させているから嘘っぽさはない。そこに見る者を引っ張っていく強い力を感じる。
これほどのみじめさではなかったが、朱蒙の父ヘモスも召西奴の父ヨンタバルと出会った時、ハンナラ軍に追われ、水で飢えをしのいでいた。彼もまた死と隣り合わせにあったようなものなのだ。したがって召西奴親子に朱蒙親子は二代にわたって救われたことになる。
☆☆☆☆☆☆☆☆
三人は勇んで宮の外へ飛び出していった。まっしぐら始祖山めざして馬をはしらせた。罠が待っているとも知らず、朱蒙は二人の兄に従って馬を走らせた。自分が一人前なのを兄たちに見せようとさえした。図に乗った朱蒙は二人の罠にまんまとかかり、底なし沼に沈んでいった。いくらもがいても一人では外へ抜け出せない。頭までしずみ、もはやこれまでという時、一本のロープが朱蒙の右手にかかった。頭まで沈んでも朱蒙は気力を残していた。ロープが飛んできて手首にかかった瞬間、朱蒙はそのロープを必死に握りしめたのだ。
朱蒙を救ったのは商団の頭首召西奴とそれに従うウテだった。
「気がついたのか」
意識が戻った朱蒙は召西奴に声をかけられて訊ねた。
「ここはどこだ」
「あの世じゃないから心配するな」
「ここはどこだと聞いている」
「生意気なやつだ。お前を救ってやったのは私なのにそれがわからないのか」
呆れて行こうとする召西奴の腕を取ると、召西奴は朱蒙の手を振りほどいた。押さえ込もうとする朱蒙をけり倒し、手にしたムチで身体を打った。その瞬間、召西奴の兜が飛んだ。長い髪が表出した。朱蒙はあっけに取られた。
「女だったのか・・・」
この瞬間に朱蒙は召西奴に魅せられたようだ。
召西奴は逃げないようこの男をしばりつけておけと配下に命じた。
朱蒙は縄をかけられたまま、商団の取引を見物することになる。取引は決裂する。相手が品を奪い取ろうとしたからだ。
相手を打ちのめした召西奴は大将の首を取るようウテに命じる。ウテは出来ないという。どうしても取りたいなら自分でおやりなさい、と。
相手は許されてすごすご引き揚げていった。
これまで埋もれていた朱蒙の資質(度量の広さ)がここで芽を出し始める。
「商売をする者が心が狭いな。頭首はお前より、敵を許したあの方がやった方が商団のためになる」
頭首をくさされてウテは朱蒙の喉もとに剣を突きつける。
「自分も守れない者がいらぬ口出しをするな。むやみにでしゃばったら死ぬことになるぞ」
「卑怯者」
朱蒙は叫んだ。
「言いたいことがあるなら、縄をほどいて勝負しろ」
朱蒙の言葉に、少しは見どころのある男のようだ、と召西奴は見たようだ。
召西奴は朱蒙を供の男と格闘させる。それでケピルと賭けをする。ヨンタバルと賭けていつも損をしているケピルはこの時とばかり供の男に乗る。
「チョータッ(いいよ)」
と召西奴もなぜか上機嫌で朱蒙に乗った。
朱蒙は最初苦戦するが、召西奴の挑発やあざけりを受けて必死で逆転勝ちする。
息を切らしながらも、やったぞ、という顔の朱蒙。やっぱり、見込んだとおりだ、の召西奴の顔。どこかで似たような場面が・・・と考えて思い出した。誇り高い振る舞いなど見せなかった男ヘモスが、唯一得意げなポーズを取った瞬間があった。召西奴がこの世に生を受けようとしていた時、ヘモスは商団を襲ってきた山賊を打ちのめした。ヨンタバルの見ている前だった。
それが蘇ってきたせいか、朱蒙と召西奴の見つめあう場面が妙におかしい。
(第4話ストーリーより)
朱蒙は召西奴に一目ぼれする。女としての美しさに加え、りんとした強さを持っていたからだ。おそらく、朱蒙にとって初めてのタイプの女だったのだろう。
一対一の決闘に勝ち、約束どおり始祖山の近くで身柄を解放された朱蒙は、この恩はいつか返す、名前を聞かせろ、と話しかける。だが、そんなもの期待してなどいない、早く行け、と召西奴に冷たく言われ、自尊心をいたく傷つけられる。
朱蒙は召西奴のそばに歩み寄った。
「あんたにちょっと話がある」
召西奴は怪訝そうに馬をおり、朱蒙のあとをついていった。召西奴を振りむいた朱蒙はちょっぴり得意げな口調で言った。
「事情があって今まで身分を隠してきたが、俺は夫余の王子だ。夫余にやってきた際は俺を訪ねてこい」
召西奴は呆れたように朱蒙をにらみつけた。
「情けない奴め・・・!」
そう言って商団の中へ戻っていった。
朱蒙が召西奴に向かって言ったような自慢話は世の中にあふれている。今もどこかで男が話すのに女はじっと耳を傾けているだろう。
男が自分を大きく(あるいは偉く)見せようとする。いつの時代にもあるカッコづけ話法スタイルの一つだ。
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