ヤンは北方犬だけに、冬は元気そのもの。小屋があるのに外で寝る。(お前なぁ、あの小屋幾らしたか知ってるか??)正月休みには初日の出を拝みに甲山(かぶとやま)、香櫨園の浜とお供をしてくれた。問題は夏。からきし元気が無くなり、クーラーの効いた部屋に入れろと言いいだす。
ある夏、あまり暑そうなので夙川の上流で水浴びでもさせてやろうと思った。ところが愛車インテグラRSに乗せて15分も走ると窓を引っかき始めた。止めんかボケ。幾ら品質の悪い○○ガラス製(友人の会社なので特に社名は秘す)でもお前の爪でどうにかなるかい。どうも車酔いらしい。埼玉から5時間のドライブに耐えた根性はどこにやった?
表六甲のワインデイングでオエェと言い出したので、軽く窓を開けると・・・そこから鼻面を出し、飛び降りようとする。待たんかい、コラ。左手で首輪を掴み、右手はハンドルに。あ、この車マニュアルやんけ。シフトダウンが出来ん(笑)。どうにか車の少ないところで一息入れさせた。
六甲トンネル前の旧道に入り車を止める。あれだけ大騒ぎをしながら、車が止まるとヤンは元気そうに歩き出した。歩道から川原まで2m弱あった。ヤンを担いで降りようとすると暴れ出した。コイツ飼い主を信用しとらんな。仕方なくもう少し段差が無いところまで行って無理やり降ろす。二の腕にしっかりと引っかき傷を入れられた。
初めての川はご機嫌だったようだ。浅いところは腹をつけながら。深いところは犬掻きで進む。教わったわけでも無いのにちゃんと泳ぐのがすごい。水泳教室にかなりの出費をさせた妹を思うと、つくずくワンコは偉いと思う(笑)。ヤンが一番気に入ったのは水がきれいで飲める事の様であった。鋭い嗅覚のせいか、彼女は水道の水を嫌い、雨上がりの水溜りや川の水を好んだ。雨ならともかく、夙川の下流では腹を壊されるといつも止められていたのだ。
好きなだけ川の水を飲んで構わないと判ったらしく、立ち止まっては目の前の水を飲む。これを繰り返してくれた。挙句の果ては川の中に余った分をジョー(笑)。お前、飲む時は上流の方を向いて水を飲めよ(爆)。川の中を歩きつつ、茂みに入ると川の中で座ったままの若い男女二人がラブシーンを展開していた。
うーん、若いなぁ。オジサンにも覚えがあるぞ。仁川上流を散歩中、越境してノゾキにやって来た甲東園派出所の変態警官と言い合いになった若き日の出来事を思い出す。その脇を見ぬ振りして通り過ぎながら、心の中で『さっき、うちのワンコが上流でシーシーしよりましたんで、顔は水に浸けん方が宜しいで』と呟く。充分涼んだせいか、遊び過ぎで疲れたのか、帰りはおとなしく車に乗っていたヤンであった。
※お疲れ様次のここでやっと終わります(19Dec2006)
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