正論は『どのような場合でも体罰は決して許されない』だと思うが、原則論・正論で押し通せる程、世の中単純には出来ていない。人間としてやってはいけないことをして、しかも無反省な奴はその場で張り倒してもいいというのが僕の考えだ。陰湿なイジメをコソコソとやっているような奴は言っても判らんだろう。
反面、えー今でもやってるの?と驚いたのが運動部の技術指導?としての体罰だ。中学から大学、企業チームとずーっと体育会で通してきたが、この手の体罰は受けた事が無い。だいたいドツかれてトライが取れるなら、世界中でやっているはずだ。どうすれば身体をコントロール出来るかを説くのはコーチの大事な役目である。口で説明できない人は最初からコーチをやらなければいい。
昔、神鋼ラグビー部の平尾君に社内講演をしてもらったことがある。パス上手く受けられなかった選手には、どこが悪くてボールを落としたのか、どうすればもっと上手く捕球出来るかを教えるのが指導者の役目。日本では根性が足らんで片付けるから同じミスを犯すことになると言っていた。至言だと思う。
『ただねぇ。根性で取れる時もあるんですよね。これが説明に困るんだ』(笑)。そう死ぬ気で取りに行って取れることは確かにある。神鋼V3を決めた三洋との決勝はインジャリータイムに上げたイアン=ウィリアムスの同点トライ(その後のゴールが決まり逆転)が未だ語り草になっている。このトライの基点となったスクラムハーフの萩本から直接センター平尾への低いパスは普通の選手なら絶対に取れていなかったと思う。
このパスが通ったのは平尾の根性と言うよりは普段からキャプテンが中心となって練習を積んできた、神鋼の独創性の成せる業というのは言い過ぎだろうか。この頃の神鋼は監督製を廃止し、選手の自主管理を売り物にしていた。今、多くの競技で選手自らの気付きがもっとも大事なことだと言い出している。
暴力監督を追い出した女子柔道で選手たちの相談役だった山口香は『私は強い者に立ち向かう気持ちを持てるように、自立した女性になるために柔道をやってきた。あなたたちは何のために柔道をやっているの』と突き放した。選手たちは自分たちの考えで告発を選んだと言う。猪木にビンタをくらってニコニコ喜んでいるアホガキどもには絶対に真似の出来ないことである。
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