どうやら映画小僧達にとって、コダックのスーパー8は初代ウォークマン以上に愛されてきたもののようだ。発売されるや8mmフィルム愛用者はこぞってこれを使ったと言う。平日の木金曜休みを有効に使うべく観た、スピルバーグの『スーパー8』は映画小僧へのオマージュであり、良く出来た青春映画だった。
クレジットによると映画の舞台は79年。主人公である少年ジョーの母親が事故にあった所から始まる。ジョーは仲間達と自主映画作りの真っ最中で、ある日のこと深夜の駅で撮影中、目の前で列車の大衝突が起こる。物語はここから大展開するのだが、ネタバレになるので筋を追うのはこの辺で止めておこう。
ぼーずにとって、この年代を青春と呼ぶのは憚られるのだが、至る所に懐かしさを憶えた。というのもジョーの友人達は、つい『俺の周りにもいたよな』と言いたくなる奴らばかりなのだ。爆弾マニアのT原に、撮影途中から参加するヒロインはS女子学院の助っ人お嬢さん。(ぼーずは男子高校だったので、女性役は近所の姉妹校からの応援に頼っていた)
おたくの頂点、監督のチャールズはO森先輩だろうな。因みにこの先輩は16mm自主映画で頭角を現し、オレンjロード急行という力作を引っさげてメジャーデビューした人だ。・・・仮名になってない?・・(笑)。これを観て感激した悪友のタケオは、いきなり125のバイクにまたがり、吉祥寺から和歌山を目指し走りだしたと言う。
映画の中で、ガソリンスタンドのトロそうな兄ちゃんが発売されたばかりのウォークマンに聞き入り、外の大惨事に気付かないシーンがあった。保安官が『一人で聴くステレオなんて』と忌々しそうに呟くのが面白かった。自分の世界に篭り、外の変化に無関心な若者気質の蔓延を暗示しているようだ。
エル=ファニング演じる、ちょっと陰のあるヒロイン、アリスが可憐でいいんだなぁ。どこかで聞いた名前だと思ったら、ダコタ=ファニングの妹だそうな。ボディガードで小学生だった姉ちゃんはもう17歳。月日が過ぎるのは早い。
自分には大当たりだったし、興行数はずっと1位。さぞかし、レビューは好評だらけだろうと覗いてみたが、思いっきり酷評している連中もいるから、人間って面白い。ぼーずが残念に思ったのは1日の千円デーに観られなかったことだけなのだが・・・。
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