Waterfalls Blog

The Blog of "Waterfalls: Taka's Hemisphere"

Peter Cetera / Live In Salt Lake City

2004-08-08 | DVD Review
2003年、Peter Ceteraは、全米各地のオーケストラとの共演で、夏から秋にかけて、7年振りとなる全米ツアーを行いました。Peterにこのツアーを行うきっかけを与えたのは、このDVD内のインタビューでも本人が語っている通り、2002年9月14日にシカゴのエアリー・クラウン・シアターで開催された、ロナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ主催の「世界子どもの日」募金活動支援コンサートで、デイビッド・フォスターをピアノで伴って、オーケストラをバックに大ヒット・メドレーを歌った事だったとのことで、そのあまりの心地よさから、その後オーケストラとの共演ツアーのオファーがきた時に、受け入れたとのことです。実際、私自身、2003年8月8日にオハイオ州KetteringにあるThe Fraze Pavilionでのコンサートを観た際にも感じたことなのですが、Peterのクリスタル・ボイスと呼ばれる透明感のある澄んだ声は、オーケストラによるゴージャスなアレンジに、見事にマッチしていると思います。

さて、このDVDですが、2003年10月16日のユタ州 Salt Lake City にあるAbravanel HallでのPeter Ceteraのライブの模様を、The Beatlesの「Lady Madonna」を除く全曲完全収録したもので、他にも18分ものインタビューや「No Explanation」のリハーサルの模様も収められており、今回のシンフォニー・ツアーをそのまま丸ごとパックしたような内容となっております。

このDVDの見所としては、全てと言っても過言ではないと思いますが、このDVDに先駆けPBSより放送後昨年末頃に発売された、2003年7月17日にシカゴで収録された今回のシンフォニー・ツアーの初日である『Soundstage』の模様を収録したDVDと異なり、演奏順にコンサートの模様をほぼそのまま収録している点が挙げられると思います。実際、『Soundstage』DVDではカットされていた、 観客にジョークを飛ばしたりバンド・メンバーとコンタクトを取り合ったりするシーンも、そのまま収録されてる点は、素晴らしいと思います。

因みに、個人的には、「After All」でのCherをからかったKim Keyesのパフォーマンスが、そのまま収録されているのが、嬉しかったです。実際、2003年8月8日のオハイオ州KetteringにあるThe Fraze Pavilionでのコンサートでも、同様のパフォーマンスをしていたのですが、PBSの『Soundstage』DVDではそのパフォーマンスは見られなかったので。(もっとも、その曲自体は収録されてます。)あと、実際のライブの時同様に、とりわけKim Keyesの予想以上に見事な声量と声域に圧倒される「Feels Like Heaven」も、PBSの『Soundstage』DVDでは収録漏れとなっていただけに、今回、こうして収録されていて嬉しかったです。あと、何よりも一番のハイライトは、シカゴ時代を含め、初めてのライブ演奏となった「Remember The Feeling」が、取り上げられるきっかけとなったBill Champlinからの助言のストーリーのコメントも含めて、収録されている点だと思います。何せPBSの『Soundstage』DVDでも収録漏れとなってただけに、本当に感涙モノだと思います。

勿論、これらはほんの一部であり、個人的には、全てがハイライトと感じる、まさにPeterのベスト・オブ・ベストな全17曲であり、まさに集大成ライブのような映像作品ですので、ファンには申し分ない作品だと思いますので、是非ともチェックしてみて下さい。

因みに、今回のレビュー内に出てきた「世界子どもの日」募金活動支援コンサートの模様を収録した『World Children's Day』 DVDは、こちらからのみ今でも購入可能ですし、Amy Grantとの「Next Time I Fall」での共演の模様が収められている『Soundstage』DVDについても、こちらからのみ今でも購入可能ですので、一般の輸入盤店等で買えるブラジル版『Live In Salt Lake City』DVDと共に、興味のある方は、それらも購入してみてください。また、2003年8月8日のオハイオ州KetteringにあるThe Fraze Pavilionでのコンサートの私的レビューをご覧になりたい方は、こちらより参照下さい。


注1)日本の一般の輸入盤店等で取り扱われているDVDは、ブラジル版となりますが、こちらで紹介しているものはオランダ版となります。因みに、オランダ版はPAL方式と明記されてますが、私の家のDVDデッキでは再生可能でしたので、実際は、完全なリージョンフリーと思われます。オランダ版の商品情報については、こちらから参照ください。


注2)その後、こちらで紹介しているオランダ版と同内容のカナダ版も、『Peter Cetera Live!』というタイトルで、日本の一般の輸入盤店等で取り扱われています。


注3)2004年9月6日付で、Peter Cetera本人が、Salt Lake City公演を収録したDVDは非公認である旨、公式に発表しておりますのでご注意下さい。尚、現時点では、その公式発表は、www.petercetera.comのPC SPEAKSにて直接ご覧になれませんので、下記に転載させていただきます。

~~~~~~~~~以下転載~~~~~~~~~~

09.06.04
Another thing!....People keep asking about what is an authorized CD or DVD.....ON the DVD thing, the only one that's authorized is the PBS one...Iv'e never authorized the final SLC one ,so as far as IM concerned it isn't.....As far as CD's,the ones on the site are real... I've seen certain ones around that aren't, including a certain greatest hits that used to be on the old site... Other than a few single songs on soundtrack CD's here and abroad I can't vouch for anything else...See Ya...pC


注4)Amy Grantとの「Next Time I Fall」での共演の模様等が収められている『Soundstage』DVDについても、その後、2005年1月11日に全米でKoch Visionにより一般発売され、日本の一般の輸入盤店等でも取り扱われています。


注5)2005年3月11日付で、Peter Cetera本人が、Salt Lake City公演を収録したDVDについて、あるファンからの質問に答える形で、現時点では、完全に違法とまでは言えない“semi-legal product”ではあるが、pC本人は最終段階でOKは出しておらず、pC本人が発売を了承したというプロデューサーの主張は嘘であり、本人の知らないところで商品化されたものである旨、改めて発表しておりますのでご注意下さい。尚、現時点では、その公式発表は、www.petercetera.comのPC SPEAKSにて直接ご覧になれませんので、下記に(一部省略して)転載させていただきます。

~~~~~~~~~以下転載~~~~~~~~~~

Q: whats the true story on the" SLC- DVD" and that new "Faithfully CD"...IM confused as to the authentication of both...

A: Both of these are what I would call semi-legal product...In the case of the SLC DVD, the claim by the producer, that I OK'd the final product is of course bogus at best....Do you REALLY think I would have given my final approval to a solo work, who's package wording includes.. 'Former lead singer with CHICAGO"..Neither do I!..It's very hard to authenticate, approve or give my blessing, to something that I've never seen or in the first instance,finalized...My very high priced lawyers are working on the legalities of these issues as we speak...It's a shame that in this business, we always have to go through this kind of thing with these kinds if people...


注6)2005年3月31日付で、Peter Cetera本人が、Salt Lake City公演を収録したDVDについて、あるファンからの質問に答える形で、下記旨、本音を吐露しております。尚、現時点では、そのコメントは、www.petercetera.comのPC SPEAKSにて直接ご覧になれませんので、下記に転載させていただきます。

~~~~~~~~~以下転載~~~~~~~~~~

The SLC DVD was a GREAT show ruined by a very bad recording and a lousy video..


注7)こちらで紹介しているオランダ版と同内容の日本版も、日本語字幕が付いた『ライヴ』というタイトルで、2006年4月28日にハピネット・ピクチャーズより発売が予定されていましたが、メーカーにより生産中止となりました。

注8)2007年11月21日よりPeter Cetera Dot Com - The Official Websiteのマーチャンダイズショップや公演会場にて『Timeless - The Symphony Tour』というタイトルで、Salt Lake City公演を収録した“公認”盤が発売されています。


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1 Comments

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私的レビュー (ただし)
2004-08-17 23:48:38
『PETER CETERA LIVE IN SALT LAKE CITY』(ブラジル盤)





ソロに転身してから数えるほどしかライヴ活動をしてこなかったピーター・セテラ。そのピーターが、2003年にソルトレークシティで行った公演の模様を収録したのが本DVDです。



今回の趣向は、オーケストラをバックに従えて、荘厳な雰囲気の下にピーターが熱唱するというもの。とにかく、大多数の観客が久し振りにピーターを見ることもあって、存在感のある歌声と熟練した演奏に魅了されるさまが手に取るように分かります。中でも、"YOU'RE THE INSPIRATION"のイントロが始まったときの反応はすごく、この曲がとても愛されていることを実感できます。



曲目は、"HARD TO SAY I'M SORRY"や"GLORY OF LOVE"など、シカゴ時代からソロにかけてのヒット曲を余すところなく網羅しています。間違いなく、ピーターのオール・タイム・ベストです。これらを1枚のCDで聴こうにも、該当するものはありません。しかも、ファンにとって嬉しいのは、"REMEMBER THE FEELING"のような貴重な楽曲まで含まれている点です。



シカゴ時代からのファンはもちろん、ソロとしてのピーターしか知らない世代にとっても、非常に見応えのある作品に仕上がっています。シカゴを離れた後のピーターの映像としては数種ありますが、店頭販売の機会もあり、広く世に出る可能性のあるものは、今のところ、このDVDをおいて他にないでしょう。



いつしかこのDVDが日本国内盤化されることを切に願います。
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