ディケンズの世界観というか空気感というか、それに妙に惹かれる。
『クリスマスキャロル』は、すごく好きな作品なんだけど、『オリバー・ツィスト』これも、いい!!
本棚から見つけたので、再読を始めた。
まるで、初めて読むかのように、内容の細部を忘れている。
ワクワクしながら、ページをめくる。
この時代に生きた人たち、とりわけ子どもたちの描写が、しっかりと伝わってくる。
いわゆる貴族や富裕階層ブルジュワジィーの慈善事業はキリスト教の教義上、圧倒的に行われてきた行為であって、しかしリアルな状況は、『オリバー・ツイスト』に描かれているとおりなのだ。
イギリスの児童文学には往々にして、子どもたちへの虐待であったり、孤児院の体罰が描かれる。
こういう時代の状況を知ると、旅行をしても眺める景色の色合いも違ってきたりする。
やっぱり、文学による時代の雰囲気を識ることと、さらに客観的な歴史認識も、大事じゃないかと思う。