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私達動物の息の仕方とその歴史

両生類の呼吸

2024-11-14 18:42:22 | 日記
両生類(両棲類)の呼吸―その1

今回から両生類の呼吸の話題です。
まずデボン紀後期の頃に起きた魚類から両生類への進化の概略についてからはじめます。
魚類が陸上へ進出するに当たって空気呼吸に利用した肺は、シルル紀中期(約4.2億年前)に硬骨魚類が獲得したものでした。
硬骨魚類は古生代デボン紀に、条鰭類(じょうきるい)と肉鰭類(にくきるい)に分岐しました(約4億年前)。条鰭類とは鰭(ヒレ)が付け根から放射状に伸びる細い骨と膜でできている魚で、現在の大部分の魚が該当します。肉鰭類とは鰭が肉質で分厚くなっていて、現生ではシーラカンスや肺魚が相当しています。その肉鰭類の中から約3億6千万年前に肺呼吸を利用して、ヒレを四つ足にかえて陸上に進出したのが両生類です。

それまで陸上は昆虫などの外骨格を持つ節足動物だけの世界であり、内骨格の魚から進化した両生類のような脊椎動物はいませんでした。
空気を呼吸に利用する初めての脊椎動物のためでしょうか、水中ではエラを使いながら陸上では肺と皮膚が主で、補助的に口腔、総排泄腔(下記*参照)を使うなど多彩です。特に皮膚呼吸は両生類にとって主要な呼吸器官でした。
皮膚呼吸のために薄い皮膚を湿らせておかなければならないので乾燥に弱く水環境から離れられません。また爬虫類以降の四足動物とは違って、卵の中に羊膜がなくて乾燥しやすいために水中に産卵していました。このように陸に棲む動物なのに水辺も必要な動物なので両生類(両棲類)と名付けられています。
*総排泄腔とは:サメなどの軟骨魚類、両生類、爬虫類、鳥類にみられる器官で、直腸 ・尿道・生殖口が一緒になっている排泄口。
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                 
進化史概略
図の様にデボン紀後期の肉鰭類では陸生への進化が始まっていました。
○ユウステノプテロン:水生、体長1m、胸びれには上腕骨、橈骨・尺骨があるが、指はできていません。
○パンデリクチス:水生、体長1m以上、頭部が扁平で目が背側にある。背びれ腹びれがなくなり、指状の骨が確認されている。
○ティクターリク:水生、最大2.7m、扁平な頭部、頭頂部の目、首が備わり発達した肋骨、上腕・前腕があり肩と肘、手首がそろっていた。腕立て伏せが可能でヒレで体を支えられた。骨盤と後ろ足も発見されている。

○アカントステガ:水生だが肺呼吸も可。体長60cm、四肢を持つが水中生活に適応、前足指8本、後足指6~8?本、エラ呼吸と肺呼吸していた。後足が発達していて生息地の流れの速い川底を歩いていた。
○イクチオステガ:両生。体長1m、扁平で大きい頭部、肩と四肢、後足指7本、肋骨が発達し体幹を支えていた。肺呼吸をして前脚で体を支えて水辺をアザラシのように体をくねらせて這いまわっていた。
イクチオステガは絶滅した最も古い両生類化石種であり、頭骨、脊柱、四肢帯は魚類の特徴が残っているが、同時に四肢は陸上運動が可能なまでに発達していました。

○ペデルペス:石炭紀前期3億5千万年前の地層から発見された。体長50cm後足指5本が前を向いて、歩行に適していた。歩行を確認できる最古の陸棲脊椎動物といわれている。
○エリオプス:石炭紀後期~ペルム紀前期(約2億9829万年前)の北アメリカにいた両生類。 体長約2m、推定体重90kg
〇セームリア
古生代ペルム紀前期の約2億8,200万 - 約2億6,000万年前に現在の北アメリカ及びヨーロッパに生息していた。全長50cm程度。生息地は半乾燥の地域と推定され、陸生傾向が強かったと考えられている。
このように水生から陸棲への進化を代表する両生類の系譜が明らかになってきましたが、このほかにも、これ以後も石炭紀、ペルム紀を通じて分岐・進化した多くの種がいました。

両生類が上陸した当時の水辺には、コケ類が広がり低木の樹木の森が広がっていたでしょう。そこにはすでに多足類のヤスデやムカデ、トビムシ、昆虫など多くの節足動物が住んでいて新参者の両生類と互いに戦い捕食し合っていたのではないでしょうか。
そのような楽園の両生類たちは、2億5千万年前のペルム紀末の大絶滅でほとんどが失われました。そこを生き延びた中から現在の両生類へとつながる進化が始まりました。

次回は、肉鰭類が海から離れて上陸し空気呼吸を選んだ理由について考えてみます。



参考文献
松井正文 両生類の進化 東京大学出版会 東京 2012
土屋健 石炭紀・ペルム紀の生物 技術評論社 東京 2014
土屋健、エディアカラ紀・カンブリア紀の生物 技術評論社 東京 2020
ドナルド・プロセロ、化石が語る生命の歴史 11の化石生命誕生を語る・古生代 築地書館 東京 2018
A. Romer 脊椎動物の歴史 どうぶつ社 東京 1981
http://www.riken.jp/pr/press/2013/20130429_1/ よりDL 2018/7/15
Wikipedia:イクチオステガ、セイムリア、両生類、の各記事よりDL 2018~2024
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昆虫の呼吸ーその13

2024-09-20 19:00:00 | 日記
昆虫の呼吸―その13
-肺呼吸と気管呼吸について-
節足動物は動物が出現してから今まで、個体数と種類の多様性の上で最大の成功をしています。節足動物が気管呼吸を獲得して、脊椎動物が肺呼吸を進化させた理由について考察してみました。
まずは肺呼吸から考えます。
――肺呼吸する脊椎動物の進化史概略――
〇魚が肺を獲得するまで
古生代カンブリア紀前期5.3億年前に脊椎動物の祖先である初期の魚類が現れた。(水中の動物たちの呼吸 6:2021/12月と一部重複)

C.ファーマー(1997)によると、きわめて初期の魚は全身の表皮を使って皮膚呼吸を行っていました。咽頭にある櫛状器官は口から取り込んだ水の中の餌となる微生物を濾過するための給餌器官(濾過食器官)であり呼吸のためのエラではありませんでした。
血液は心臓から全身の組織に流れ、皮膚の毛細血管で水中から酸素を取り込んだので、心臓には酸素の豊富な血液が流れていたとのことです。
(ハイコウイクティスなどの無顎類)

オルドビス紀後期(4.4~4.5億年前)に顎を持つ魚(顎口類)が現れて、活発に活動するようになると、櫛状器官はそこを通過する豊富な水流を利用して酸素を吸収するエラへと進化しました。餌をこしとる櫛状器官の機能は現在の魚のエラの前にある䚡把(さいは)として残っています。
それから3千万年後のシルル紀中期(約4.2億年前)には顎口類はエラに加えて肺を発明しました。
エラがあるのに、なぜ肺を進化させたのか、その原因については、水中の環境の変化による進化圧力や生理的な進化圧力について多くの仮説が提唱されています(詳細は「水中の動物たちの呼吸6」を参照)。
魚のうち、条鰭類(じょうきるい)は肺を浮き袋に変えましたが肉鰭類(にくきるい)は肺を温存しました。肉鰭類の中から肺呼吸をする両生類が現れ、さらに陸生に適応した羊膜類(は虫類、鳥類、哺乳類)と進化して、現在のように多種の動物が肺で空気呼吸をしています。
〇肺の成立と多様性
魚が獲得した初期の肺は、両生類や「古代魚の生き残りのポリプテルス」が持っている単純な袋に近い肺だったと考えられます。その肺は空気を取り込むために口腔に近い消化管から発生したことでしょう。
魚類には当時も現在も、体腔を拡張するためのしっかりした肋骨はないので、袋状の肺に空気を送るには、水面で口腔に溜めた空気を肺に押し込む換気法:頬呼吸(Buccal pumping)に似た換気をしていたと推測されます

実際、現生のポリプテルスの頭部には気門弁が開口していて、吸気時は頭部を水面上に出して、気門弁を開き、頬や胴を膨らませて肺と頬咽頭腔に空気を溜めて、気門弁を密封してから頬を縮め、頬の空気を更に肺へ補充します。
息を吐くときは、肺から頬咽頭腔に呼気が移動すると頬咽頭腔が縮まってエラのすき間から排出されます。こうして、気門からの呼吸が全呼吸の約93%を占め、残りがエラ呼吸からです(詳細は水中の動物たちの呼吸17を参照してください)。
初期の魚にはこの気門のような便利な構造を持っていたとの報告はないので、おそらく口を使っていたのではないでしょうか。そうすると魚類が顎を持つ(顎口類)ようになって初めて肺を獲得したのは口を閉じて頬呼吸ができたことが理由かもしれません。
更に、魚類はエラや肺を主要な呼吸器官としながらも、これ以後4億年の間に、この図に示すように体のあちこちを呼吸する装置として試した結果、木登り魚、マッドスキッパー、ドジョウなど多様な環境に適応した魚を生み出してきました(水中の呼吸15を参照のこと)。しかし、一度も気管呼吸への分化は行われませんでした。

――節足動物の起源――
次に節足動物が気管呼吸を獲得するまでの進化史の概略をみてみましょう。
初期の魚類が現れる数千万年前のエディアカラ紀後期(5.5億年前頃)に、将来は節足動物へと進化してゆく極めて原初的な祖先が海底を這いまわっていたと示唆されています。
節足動物とは、体節という体軸方向の繰り返し構造を特徴として外骨格と体節毎に関節のある肢を持つ動物のことです。
○現在までのところ、化石から明らかにされている節足動物の起源となる動物は、丸みのある葉足という足を持つ葉足動物とされています。5億年前にはアイシェアイアやハルキゲニア等が数cm程度の体長で細長い体と肢で海底を歩いて餌を捕っていました。 

○エラのある葉足動物(gilled lobopods)は、最も初期に節足動物への進化に向かって分岐した動物と言われています。
約5億1,800万年前に生息していたパンブデルリオン(体長約50cm)やケリグマケラ(体長約6cm)は葉足と体の左右に11対のヒレを持っていて、ヒレの表面にはエラと考えられている櫛状の構造が認められます。

ヒレと葉足の組み合わせは節足動物の二叉型付属肢(後述の三葉虫を参照)の起源が示唆されていて、節足動物への中間型生物と考えられています。(Wikipedia 葉足動物より)
○これらの葉足動物は、デボン紀末までに絶滅したのですが、その形質を受け継いで後世に節足動物へと進化してゆく有爪動物(カギムシOnychophora)が陸上に現れました。

カギムシは、体節制、1対の単眼と触角、足先のかぎ爪、柔らかいクチクラの外皮、成長のための脱皮、など節足動物と共通する特徴があります。呼吸は主に表皮からの拡散による皮膚呼吸であり、現生のカギムシは単純な構造の気管も持っています(「化石が語る生命の歴史」より)。
○カンブリア紀には、節足動物へ向かって更に進化したアノマロカリス類やオパビニア類が遊泳していました。<カンブリア紀末に絶滅:生息時期5億2千万年前~5億年前>
どちらも各体節の背側にある櫛状のエラで呼吸して、体節の左右に付着した葉状のヒレで遊泳していました。頭部には放射状の歯と関節のある巨大な前部付属肢を持っていた。

○古生代を代表する節足動物の三葉虫は、古生代カンブリア紀前期(約5億2,100万年前)に出現しました。三葉虫は、遊泳性の種もあったが基本的には海底を這って泥の中の生物を捕食していた底生生物といわれています。


体節の側面にある多数の脚は内肢と外肢の二股に分かれ(二叉型付属肢)、内肢は歩行に使う歩脚であり、体の側面に近い外肢にはエラが付着していました(エディアカラ紀・カンブリア紀の生物)。
三葉虫はペルム紀末期に絶滅するまでの約2億7,000万年に及ぶ生息期間中に22,000種以上に分類されるほど分岐・進化したのですが、この長い進化の期間にエラの他に主要な呼吸器官は持たなかったようです。
葉足動物から三葉虫まで、体節毎に付着していたエラが主要な呼吸気管でした。
(ただし例外的に外骨格が薄くて補助的に皮膚呼吸をしていた種もいたとのこと)
また、口器は呼吸に関係しないで、もっぱら食物を取り込むだけの器官でした。

さて、昆虫の遺伝学によれば、体節毎の付属肢は遺伝子(Hox遺伝子)の働きにより様々な器官に形成されます。
三葉虫から六脚類へ至る進化の過程で、頭部の付属肢は次々と他の機能を持つ器官に変わっていきました。
図のように頭部では付属肢は唇や触角、左右の大顎や小顎に分化しています。ではエラの付着していた外肢はどのような変化を受けたのでしょうか。

ここからは推論になります。
節足動物が海から陸に進出する時に、体節毎の外肢とエラにその遺伝子が働いたとすると、体外に突出していたエラが、体節毎に体内へ向かって形成され気管になったのではないでしょうか。
もしそのような形態形成の激変が起こったとするなら、昆虫の持つ気管への移行形と思われる不完全な気管の例をカギムシにみることができます。
昆虫の祖先と言われる現生のカギムシの気管には、現在の昆虫にみられる調節とネットワークの機構がありません。

① 気門に開閉の機構がなく水分の蒸発を調整できない(従って酸素濃度の調整も不十分)。(「化石が語る生命の歴史」より)
② 気管から分岐する2~3本の気管は他の体節の気管と交通するネットワークがない(酸素や水蒸気の分布に偏りができる)。(Wikipedia カギムシ)
このようにして、体節毎の気門-気管系が形成されたと推測しました。

まとめ
脊椎動物が肺呼吸をして、陸棲の節足動物が気管呼吸をしている理由について考察してみました。
動物にとって酸素の吸収と二酸化炭素の排出、水分の保持は文字通り生死を決するものです。しかし呼吸気管の選択は自由にできるものではなく、その進化の初期の祖先の体制に依存するでしょう。脊椎動物と節足動物の進化史から空気呼吸のための器官の成り立ちを考察しました。
○初期の魚類の口は水中の餌を海水とともに取り込む濾過食器官だったので、取り込んだ大量の海水を利用してガス交換を行うエラができた。
こうして、口腔に置かれたエラは体全体へ供給する酸素の取り込み部位になった。節足動物と異なり、呼吸器の集中的な配置はそこで吸収した酸素を全身に運ぶ配管(血管)を張り巡らして循環させる循環器官を必要とした(閉鎖血管系)。
空気の取り込みには、体外への唯一の開口部である口が最も利用しやすかったことに加えて、既に咽頭のエラのために完成されていた循環路も利用することができた、と推測されます。
○節足動物では体節毎の1対の付属肢に備わったエラが体節毎の呼吸器官として働いていたので、脊椎動物のように一カ所に集中した呼吸器は生じなかった。また、エラから吸収した酸素はその体節の範囲の組織液中に酸素を拡散させたので、全身を隙間無くめぐる循環系は必要なかった。口は食物を取り込むだけの器官として働いて、体節を貫く消化管から吸収された栄養は全身の組織を浸す体液に分散して全身の細胞へ送られた(解放血管系)。上陸の機会が訪れると、体節毎に配置されていたエラは付属肢とともに気門―気管系へと分化して空気呼吸へ適応していったと推測しました。
○この推測では、肺呼吸―閉鎖循環系と気管呼吸―解放血管系という組み合わせは必然だった考えられました。

もし私たちの呼吸器が気門-気管系なら、全ての筋肉細胞に毛細気管という配管から直接酸素が供給されるので、運動能力は遙かに高くなったことでしょう。でも、体中にたくさんの気門があるので、ゆっくり風呂につかり、体を洗うことなどはできなかった。やはり肺呼吸でよかった!!!

参考文献
土屋健、エディアカラ紀・カンブリア紀の生物 技術評論社 東京 2020
ドナルド・プロセロ、化石が語る生命の歴史 11の化石生命誕生を語る・古生代 築地書館 東京 2018
スコット・R・ショー昆虫は最強の生物である 河出書房新社 2016
松香光夫ほか 昆虫の生物学 第2版 玉川大学出版 1992
https://www.trilobites.info/trilointernal.html DL:2024/7/24
Wikipedia 体節制 DL2024/7/28
Wikipedia 葉足動物、三葉虫 いずれもDL2024/6/18
Wikipedia カギムシ DL2024/8/3
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昆虫の呼吸ーその12

2024-06-12 17:42:37 | 日記
昆虫の呼吸―その12
今回は節足動物から昆虫まで、多様に分岐し進化した呼吸器官について概観します。
節足動物は関節のある脚と外骨格を持っていて、エディアカラ紀晩期の約5億5千万年前頃に出現しました。節足動物から昆虫までの分岐は概ねこのようになります(Wikipedia 昆虫より)。

エディアカラ紀に海中に現れた節足動物が進化・分岐して陸棲の𨦇角類、多足類、六脚類、そして昆虫が出現するまでの地質学的年代の概略と脊椎動物の分岐を示します。甲殻類はほぼ水棲なので記載していません。

節足動物は脊椎動物の陸上進出に比べ約1億年も早く空気呼吸を開始しています。
初期の節足動物から昆虫へ進化する過程で環境と動物のサイズや活動性に応じて、①体表からの拡散呼吸、②エラ呼吸、③書䚡、④気管鰓、⑤書肺、⑥器官-毛細気管系と、様々な呼吸システムを生み出してきました。
次の図は動物が水または空気から酸素を取り込む呼吸器官をモデル化したものです

鋏角類
カンブリア紀後期に出現した初期の水棲𨦇角類のウミサソリ(体調2mに達するものも現れた)やカブトガニ類はエラの変形である書䚡(しょさいbook gill:板状に配置されたエラが本のように何枚も重なっている)で水呼吸していました。

シルル紀に出現した初期のサソリ(クモ型類:クモやダニの祖先)は海辺の潮間帯で小魚、腕足動物、脱皮したばかりの柔らかい三葉虫などの獲物をとっていたが、書䚡で呼吸していたので時々海に戻る半水棲でした。
デボン紀に出現したクモは書䚡に類似した書肺を持ち完全に陸生となっています。
ウミグモ、コヨリムシと一部のダニは体表からの拡散による皮膚呼吸を行っています。

なお、カンブリア紀からオルドビス紀にかけて繁栄し古生代末期に絶滅した三葉虫は枝分かれした脚の一つが鰓であり鰓呼吸していたといわれている(甲殻類と同様に肢が内肢と外肢の2つに枝分かれる二叉型付属肢)三葉虫は分岐図上、鋏角類と大顎類の間に分岐する絶滅種です。

多足類
ムカデやヤスデなどの多足類はカンブリア紀前期は海底のドロの上を歩いていました。多足類は最初に気管呼吸を発達させたと考えられ、シルル紀までには陸上に進出していました。

昆虫と違って外皮にはクチクラがないので水分を失いやすいために、コケや岩の隙間、洞窟などの日光を避けて湿度の高い場所に留まっていたことでしょう。
ムカデは毒液で他の小さな節足動物を捕食し、ヤスデは菌類、藻類、土壌微生物などを食べていました。

汎甲殻類
汎甲殻類は水棲が中心の甲殻類と陸棲の六脚類が含まれます。
甲殻類
海に住む大部分の甲殻類(エビ、カニなど)の多くは胸部外骨格内にある鰓を使っています。
陸生種では、オカヤドカリは殻の内に溜めた水を利用して鰓呼吸をしていて、ヤシガニは鰓の周囲の鰓室に貯めた湿度の高い空気で鰓呼吸している。
ダンゴムシやワラジムシは腹部の肢の表皮が内部に陥入して表面積の広がった白体という呼吸器官を使っています。

六脚類:胸部に3対6本の脚、気門―気管呼吸をする
主に陸生であり、発達した気管を持ち、胸部と腹部のほとんどの体節に一対の気門を持っている。デボン紀に6本の脚を発達させて、安定性と素早い運動性能を獲得した。
六脚類はさらに内顎類と昆虫に分類される
内顎類:口器の大あごが頭部にしまい込まれるためこの呼称が付いた。トビムシ、コムシは土壌の腐食植物、小型の昆虫などを食べる 

昆虫類:口器の大顎が露出している六脚類です。
昆虫は4億8千万年前のオルドビス紀に原始的な昆虫が出現し、その後3億6千万年前のデボン紀後期には多くの昆虫に分化していました。
水生昆虫の幼虫の中には、水中呼吸用の気管鰓(tracheal gill)を持ち、トンボの幼虫(ヤゴ)は、直腸の内側に多数のしわを鰓のように使って呼吸しています(皺状突起)。

昆虫の起源
最初の昆虫は4億年前デボン紀前期に出現したと言われていましたが、2014年のScienceの研究によると昆虫の起源は約4億8千万年前のオルドビス紀に出現した六脚類とのことです。植物は約5億1千万年前のカンブリア紀に陸上に進出しましたが、その3千万年後であり、昆虫は植物とともに陸上生態系を作り出した初期の生物群でした(2014年Science)。
最初の昆虫(六脚類)は内顎類に属するカマアシムシ(鎌脚虫)で前脚を鎌のような形に持ち上げています。昆虫とあわせて六脚類と分類され、甲殻類から派生したと考えられています(Wikipedia:Proturaより)。

体長は約1mmで土壌中に生息し、胸部にある3対の足のうち、持ち上げている前脚には多くの感覚毛が並んでいます。このカマアシムシに属する大半の種では1対の単純な気管系でガス交換を行っていますが、それ以外は体表からの拡散によるガス交換を行っています
分類上カマアシムシにごく近縁である甲殻類のムカデエビ類にはエラ器官がなく、おそらく環境水との間で体表の拡散によりガス交換を行っているようです(Wikipedia:Remipediaより)。

この様に概観すると節足動物は生息環境に合わせて水呼吸と空気呼吸のための呼吸器官を次々と更新しながら分岐・進化してきました。
水中では体表を通るガスの拡散を呼吸に利用し、すぐに体表を変形させた鰓を形成しています。潮間帯に進出すると鰓を束ねて作った書䚡を湿らせて陸地への進出を試みました。 
節足動物の外骨格は水中の外敵から身を守るに適応した鎧ですが、その鎧は陸地へ上がった時には乾燥を避けるのにたいへんに有利なものでした。陸上の乾燥に耐えて、ついにはクモ類が書䚡を書肺に変えて空気呼吸に適応していく一方、多足類は気管呼吸を発明して昆虫類の繁栄へとつなげました。
節足動物は約5億年の間に短い命がもたらす素早い世代交代を繰り返しながら、環境に応じて活動性を広げる機構や体制、すなわち「解放血管系」、「気管-毛細気管呼吸」、「外骨格を利用した跳躍と飛翔の機構」および「完全変態」などを発明し洗練させて陸上生活に確かな地歩を築き、見事に陸上に適応しています。
それにしても太古の昔、暖かくて穏やかな、乾燥する心配のない、食物の豊富な浅い水辺という環境を捨てて、厳しい陸上に進出した節足動物にとって、この繁栄は予想もしなかったことでしょう。
気管呼吸をしている昆虫たちは水中に留まれないけれど、それでもなお記憶のどこかに穏やかな水辺への憧れを抱いてはいないのでしょうか。

参考文献
1. Dejours P. 呼吸生理学の基礎 真興交易医書出版部 東京1983年  
2. Misof B.ほか ゲノムデータによって明らかとなった昆虫の進化パターンと分岐時期
Science2014年11月6日
3.Wikipedia:Protura、Wikipedia:Remipedia、Wikipedia 昆虫
4.ピーター・D・ウォード 恐竜はなぜ鳥に進化したのか 文藝春秋 2008
5.スコット・R・ショー昆虫は最強の生物である 河出書房新社 2016
6.松香光夫ほか 昆虫の生物学 第2版 玉川大学出版 1992
7.A.ローマー. 脊椎動物の歴史 1991
8.Zhuo et al(理研). Nature Genetics, 2013
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昆虫の呼吸ーその11

2024-03-06 18:50:19 | 日記
昆虫の呼吸-11
前回は細胞に直接空気を供給する気管―毛細気管呼吸を行う昆虫には巨大化に制限がかかるという話でした。細胞数が相似比の3乗に比例して増えること(例えば体長が10倍になれば細胞数は1000倍になること)により気管・毛細気管という空気配管の体積が昆虫体内に占める割合が著しく大きくなることがその要因と考えました。一方、私たち脊椎動物はガス交換のために循環系という血液配管を持つことで巨大化に伴う細胞への酸素供給の問題を解決しています。

今回は気管-毛細気管の構造と水分の移動についてです。
気管は筋肉の収縮や体内の圧力の上昇で圧縮・虚脱し、圧力が弱まるとらせん糸(テニディア)の弾性で拡張するという機械的な運動で換気しています(次図)。一方、毛細気管にはテニディアはなくて直径は1~0.2μmと細く呼吸のためのガス交換は拡散で行われています。(昆虫の呼吸-5、6参照)。その壁の厚さはわずかに0.01~0.03μm(Weis-Foghの原文では100 ~ 300 オングストローム)であり酸素や二酸化炭素の透過にはほとんど影響しないと考えられています。ちなみに酸素分子の大きさは3~4オングストロームです。

この図では直径100μmと150μmの気管と密集して気管を内張しているテニディアが見られます。

毛細気管内の水分移動と酸素拡散
1930年にWigglesworthは蚊の幼虫の観察・実験を基に、毛細気管が細胞内に陥入している抹消では毛細気管内は細胞から浸出した液体で満たされていることを指摘しています。彼の実験では以下のことがわかっています。
 ・安静時には末梢部分は液体で満たされている(図A)
 ・窒息や運動中の組織液中には過剰な乳酸がある
 ・窒息あるいは活動している筋肉では、毛細気管中の液体は吸収されて毛細気管内  
  の空気が細胞に向かって伸びていく(図B)
 ・幼虫に塩化ナトリウムと乳酸カリウムを与えて高浸透圧にすると筋肉の活動時と同じ様な液体の吸収と空気柱の伸張がみられる。

これらの結果から、
毛細気管が陥入している細胞質と周囲の組織液は筋肉細胞の活動のために、乳酸やその他の濃度が高くなって、浸透圧が上昇する。
その結果、毛細気管のなかの浸出液は組織中に再吸収されて空気が毛細気管の末梢まで届くようになる。
このように、浸透圧作用により活動時や低酸素時には毛細気管の末梢にまで空気が入って効率よく細胞に酸素が行き渡ると考察しています。

次の表に、酸素が空気中と水中(淡水)で拡散して移動する距離と時間を示しました。 拡散では拡散係数:Dの値で分子の移動距離が決まります。

このように水中と空気中では酸素分子の移動の早さに1万倍の差があるので、毛細気管内の水分の多寡は昆虫のガス交換にとって重要な問題です。
毛細気管まで拡散した酸素は管壁を通って細胞質や組織内に拡散していきますが、拡散速度は毛細気管の中に比べて1万分の1と小さいので細胞内の流量も減るために、酸素濃度は低下してミトコンドリアに適した1mmHg 程度になっていると考えられます。
また、毛細気管内の酸素消費速度はこの組織への拡散速度で決まるため、安静時での消費は極めて小さくなり、気門の断続的なガス交換サイクル(後述)で酸素は十分に供給できるのでしょう。

この100年間の気管・毛細気管によるガス交換のメカニズムを解明してきた主な研究をまとめてみます。昆虫の呼吸-その3と7とに一部重複しています。
○1919、1920年にKrogh(クロー、1920年ノーベル生理学賞)は気管・毛細気管内の酸素濃度と気管径の測定を行って、大気圧の数%の分圧差があれば気門から細胞まで拡散のみで十分に酸素供給が可能であり腹部の圧迫は気管系の換気にほとんど寄与しないと報告した。(拡散だけでガス交換しているとの説)(Krogh 1920)

○昆虫の呼吸-7で紹介したWeis-Fogh(ヴァイスフォー)は1964年にトンボの胸部では飛翔筋による気管の変形によって十分な換気がされているとの観察を報告し、毛細気管内では大気圧の3.5%以上の分圧差(27mmHg)があれば拡散によるガス交換が適切に行われるとしました。

○1998年にLocke、Millはイモムシの第8節の気門に繋がるtuft(タフト、小房)は血リンパ中の血球細胞を酸素化する働きがあり、昆虫の幼虫では気管呼吸以外にそれを補助する酸素吸収機構を持っていると報告した。

○2003年にWestneatは放射光(高速の電子が磁場により方向が帰られるときに電子から放射される光)を用いて、生きている昆虫の気管系の拡張と虚脱による換気運動を撮影し、速い呼吸の時には気管の体積は50%も変化すると報告した(昆虫の呼吸-その3参照)。
○2005年にHetzと Bradleyにより、安静時の昆虫の気門は断続的に開閉して気管内の酸素濃度が約30mmHg(4kPa)に保たれるような不連続なガス交換サイクル(Discontinuous Gas-exchange Cycle:DGC)をしていて、代謝が活発になると連続した換気になると報告した。
DGCにより空気中の150mmHG という高濃度の酸素を30mmHG まで低下させて、酸素によるタンパク質、DNA、脂質の損傷という細胞毒性を避けると同時に、細胞質ではミトコンドリアが効率的に利用する酸素濃度を実現しています。

この様に気管呼吸のメカニズムが理解されてくると、気管は私たち脊椎動物の肺の膨張と収縮に類似した換気運動を行っていることがわかってきました。
これを私たち哺乳類と比べると

となります。昆虫は、は虫類や哺乳類のような大型化への道を進まず、解放血管系+気管呼吸を選択して小型で素早い飛翔という進化を選んだ結果、海中と陸上の全動物種の80%を占める種として繁栄しているのでしょう。
参考文献
1.DL: 2019/2/5
http://www.faculty.ucr.edu insectspagesteachingresourcesstoffolano15.pdf
2. Krogh, A. 1920: Studien uber Tracheenrespiration. ii.
Uber Gasdiffusion in den Tracheen
Archiv fuer die Gesamte Physiologie Berlin 179: 95-112
3.Wigglesworth.V.B. A Theory of Tracheal Respiration in insects
Proceedings of the Royal society B Published:02 April 1930
DL:https://royalsocietypublishing.org/on 16 January 2024
4.その他、昆虫の呼吸-その3と7の文献
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昆虫の呼吸ーその10

2024-01-12 18:00:00 | 日記
昆虫の呼吸-その10  改訂版
Weis-Fogh(ヴァイスフォー)の論文を再度読み直して空孔率を訂正し、計算をやり直しました。

前回は昆虫の外骨格の強度という点で、怪獣のような巨大化は難しいという話でした。
今回は、気管の分布から巨大化が可能かどうか考えてみます。
「昆虫の呼吸-その7」ではWeis-Fogh(ヴァイスフォー)の論文を話題にしました。それによると飛翔筋内の気管の構造は、気門―1次気管(直径100~μm)-2次気管(7~1μm)―3次気管(2.5~1μm)―毛細気管(1~0.1μm)と分岐します。1次気管から毛細気管までは約1mmです。 

1次気管から毛細気管までの気管系の分岐の様子:
2次気管から約25本の3次気管が分岐して、3次気管から20~30本の毛細気管が分岐します。
従って2次気管1本から500~750 本の毛細気管が分かれて、筋肉細胞へ繋がっている。

飛翔筋の断面積に対する気管系の断面積の割合を空孔率(H)といい、これには1次気管から毛細気管まですべて含み、バッタでは約7%、トンボでは1次だけで1-4%。
このことから、飛翔筋の空孔率Hが1%から7%の間にあるときに、筋肉では酸素の供給と二酸化炭素の排出が適切に調節されるとします(仮定1)。従って巨大化する昆虫では空孔率Hは巨大化前後で同じ値をとることになります。

翅の挙上筋1本を考える。その横断面の面積をAoとする
その面を通る1次気管支の数をm1、断面積をS1とし、2次、3次気管支、毛細気管についても数と断面積をそれぞれm2、S2、m3,S3、m4、S4とします。
   気管系の総数Mt=m1+m2+m3+m4
全気管系の断面積Stは
St=S1m1+S2m2+S3m3+S4m4 (1)
空孔率H= St/Aoは1%~7%の間なので
0.01≦St/Ao≦0.07

昆虫が巨大化して相似形のまま体長が元のn倍になったとすると体積はnの3乗倍になりますが、体を構成する筋肉細胞の大きさは同じと考えられるので、細胞の数も元のnの
3乗倍になる。 従ってその細胞に繋がる毛細気管の数m4もnの3乗倍のm4✕n^3になります。
1次気管から毛細気管までの直径は巨大化後も同じサイズで、気管系の数は全てn^3倍になるとすると(仮定2)、

巨大化後の気管系の総断面積Snは
Sn=(S1m1+S2m2+S3m3+S4m4)・n^3
筋の断面積はnの2乗で拡大するのでAo ・n^2になる。従って巨大化後の空孔率Hnは
Hn=Sn/(Ao ・n^2)=(S1m1+S2m2+S3m3+S4m4)・n/Ao 
(1)より
Hn=(St/Ao)・n
仮定1からHnも1%~7%の間とすると
0.01≦(St/Ao)・n≦0.07  ここに0.01≦St/Ao≦0.07 (2)
となる。これを満たすSt/Aoとnが巨大化の指標となります。

例1 5倍の巨大化 n=5では(2)より
0.01≦(St/Ao)・5≦0.07
従って
0.002≦(St/Ao)≦0.014 
となります。
これは例えばH=(St/Ao)=0.012であれば(2)を満たすのでこの巨大化は可能です。

例2 10倍の巨大化 n=10では 同様にして
0.001≦(St/Ao)≦0.007 となるが、これは仮定1から(St/Ao)が0.01以上なので満たされない。従って10倍の巨大化は不可能です。
この場合Hn=10×(St/Ao)なので、H=(St/Ao)が最小の0.01でも巨大後はHn=0.1、従って空孔率が10%となり7%以下でなくなります。

巨大化後には筋肉細胞数が巨大化率の3乗で増えるため、気管系の量も増えてそれが筋肉を減少させるために巨大化に限界があるということになります。

この図は(2)式が0.01と0.07の間の時に、St/Aoとnが取り得る範囲を示したもので、オレンジ色の部分の範囲です。
空孔率Hが1%~7%の制限では、巨大化率n=7が最大であり、巨大化の限界であることを示しています。これ以上の巨大化は、n=10の場合のように気管系の筋肉内に占める割合が7%を越えることになります。

以上から、仮定1と2のもとでは、気管系をもつ昆虫では巨大化には上限があって、この場合はそれが7倍ということになります。
前回は体長8cmのバッタを例に挙げたので、8x7=56cmが上限となります。
古生代後半に生息していた巨大トンボ:メガネウラの体長は約30cmあったとのことですが、ここで予測した巨大化の範囲に収まっています。
石炭紀からペルム紀にかけての1億年間(3.5~2.5億年前)には酸素濃度が現在の20%よりも高く、最高で35%まで上昇したことが知られています(昆虫の呼吸-その4参照)。
酸素濃度と巨大化の関連については諸説あって今もなお議論が続いています。しかし、ここで検討したように巨大化による細胞数の増加は同時に気管系も増加させるので、筋肉内の著しく増加した気管系の量が必要な筋肉を減少させることにつながります。気管呼吸をする昆虫では巨大化に上限があると考えられます。
前回の話題に出てきた、体長4mの怪獣のような巨大昆虫は気管呼吸をしている限り不可能のようですね。

仮定1の検討
「気管系の断面積の合計は飛翔筋の断面積の1%以上7%以下である」という仮定は観察結果です。
飛翔筋内の気管系が少なければ十分にガス交換ができません。また気管系の占める割合が多ければそれだけ筋肉の量が減ることになります。空孔率が1%から7%の観察結果がすべての昆虫に当てはまるのかどうかはわかりませんが、この空孔率は妥当な割合だと考えてこれを仮定しました。

仮定2について
「気管系の直径が巨大化前と同じで、その本数だけがnの3乗倍になる」
細胞と直接繋がる毛細気管の直径は筋肉細胞の大きさに規定されるのでn倍の巨大化前と同じはずですが、毛細気管と気管の長さは巨大化に比例してn倍に延長するでしょう。酸素や二酸化炭素の拡散量(供給量)は距離に反比例して減少します。また、筋肉細胞数はnの3乗に比例して増えるので酸素消費量もそれだけ増加します。
つまり気管系の延長で酸素供給量は減るにもかかわらず、全細胞での必要とする酸素量は増加するという状況になります。
必要な酸素を供給するためには、昆虫体の筋肉の収縮と弛緩による気管換気回数の増加(昆虫の呼吸―その3)とともに気管系を太くして体積を増やして酸素濃度の変化を安定させる必要があります。
こう考えると、細胞に貫入する毛細気管以外の気管系の直径は大きくなると推測されますが、ここでは直径は巨大化前と同じで本数だけが増えることとして、巨大化に有利なままにしています。
参考文献
1.Weis-Fogh T. J Exp Biol 41: 229-56, 1964
2.ピーター・D・ウオード 恐竜はなぜ鳥に進化したのか 文藝春秋 2008
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