2017.04.10 夕方
「芽球は消えています。」
主治医の定期健診で判断されたことだ。
今までの幾度かの血液検査の結果を、その都度プリントアウトをして
説明をしてくれていた。
分かりやすく説明をしてくれるので、いつも頭に残り自分のその日の
状態を把握することができた。
この日も結果を見ると、芽球(Blast)の数が、わずかに残っていた。
疑問が湧いてくる。
検査結果に数値が現れているのに、なぜ芽球は消えているのか。
なぜ先生はその判断をしたのか。
「もし、芽球が消えてなければ、白血球、赤血球等の数値が上がらない」
「しかし、白血球、赤血球の数値が上がって来ているので、問題はない」
白血病細胞の赤ちゃんである芽球が血液中に存在していれば、悪さを
して、白血球、赤血球を攻撃しているだろう。
攻撃され死滅していくと、それぞれの数値は下がってくるが、今回
上がって来ている。
検査結果として数値に現れたのは、一旦白血球が ”0” になり、新たに
生まれかわる時に出現する普通の若い細胞(芽球)である。
(健常者の血液検査では、この芽球Blastという項目すら存在しない)
2017.04.14
前回の結果で気分が晴れやかになっていた。
白血球の数値は順調に回復している。
血小板は正常値に戻った。
好中球数は1000を超えていた。
このまま順調にいけば次の週には完全回復する。
体が健常者に近い状態に戻るのだ。
ただこれはほんの初期段階で、ここからが本当の辛い闘いなろうとは
この時本人はまだ知らない。
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