西荻窪
新宿御苑
新宿御苑
え!クリスマス!
今はクリスマスでもないし、と思われるかもしれませんね。でも、確かにクリスマスローズです。さらに、撮影したのは、3月7日金曜日、西荻の駅から歩いている途中のあるお宅の門扉の横です。
この植物は、キンポウゲ科ヘレボラス属の植物です。ヨーロッパから西アジアにかけておよそ20種、中国に1種が知られている多年草です。「クリスマスローズ」という名前は本来ヘレボラス属の中でも「ニゲル」という一つの種につけられた名前です。ただ、日本ではヘレボラス属全体を指すのが一般的です。本来の「クリスマスローズ」「ニゲル」は、12月ごろ咲くので、確かにクリスマス頃に咲くバラに似た植物ということですが、この写真の植物はヘレボラス属の植物ですので、春先に咲くのですが「クリスマスローズ」という名前で呼ばれています。写真の植物は、オリエンタルハイブリッドと呼ばれるオリエンタリスという種類です。
クリスマスローズ(ニゲル)が日本に入ってきたのは明治初期と言われています。観賞用ではなく、薬草として試験的に植えられたのが栽培の最初とされます。
属名のヘレボラスはヒポクラテスなどが用いた名前で由来は諸説ありはっきりしませんが、一説には、ギリシア語のヘレイン(殺す)とボーラ(食べ物)の2語からなり、有毒成分のサポニンを有するところからだといわれています。毒というとドキッとしますが、サポニンは抗酸化作用、抗菌作用が強く、血行促進などの薬用効果があるとも言われています。
面白いのは、花弁のように見えている部分、実はガクです。(一番下の写真の花の付き方を見るとわかります)花弁は、退化して蜜腺となっています。花の内側奥に、ごつごつと飛び出した部分になっています。園芸品種の中には、蜜腺が大きくなって、八重咲のようにみられるものもあります。面白いですね。