よこいの雑記帳

身の回りで見つけた様々な自然について、思いつくまま。

ホトケノザ

2014年03月29日 12時03分03秒 | 花を探して


ホトケノザ
3月頃道端の草の中にきれいな小さなピンク色の花を見つけることがある。日当たりのよいところにたくさん咲いていることがあるので、見つけるのはたやすい。ホトケノザである。春の七草にあるホトケノザはこれとは違う種類で、コオニタビラコという植物である。ホトケノザは食べられない、シソ科オドリコソウ属の植物である。同じ属のコオドリコソウとそっくりな花ではあるが、葉の形が違う。ホトケノザは葉が茎を取り巻くように出ている。この葉の形から、仏の座という名前がついたとか。まあ、見ればその通りだと思う。
花はピンク色で見れば見るほど面白い形をしている。茎の先端の葉の間から2㎝位飛び出して咲いている。とにかく形が面白い。大きければどこかのランか何かの花と比べてもおかしくないくらい面白いきれいな花である。雑草と一言でいうのはかわいそうだ。

ジンチョウゲ

2014年03月29日 11時07分35秒 | 花を探して


ジンチョウゲ
花の姿よりも春先に漂ってくるいい香りで有名な花です。花は枝の先に数十個球状に咲きます、つぼみは濃い赤紫色、咲くと薄いピンク色になります。花の集まり全体でみると花の色が変化していくように見えます。
漢字では沈丁花と書きます。チンチョウゲとも言われるのですが、これは漢字の読みから来たのでしょう。原産地は中国南部で、日本には大昔に渡ってきたと考えられています。日本にある木は、ほとんどが雄株だそうです。







オオイヌノフグリ

2014年03月17日 06時43分08秒 | 花を探して


オオイヌノフグリ

今の時期、空き地や公園の日当たりのいい場所に、コバルトブルーのきれいな小さな花が大量に咲きます。オオイヌノフグリといいます。オオバコ科クワガタソウ属の植物です。日本中、どこでも見られる植物ですが、ヨーロッパ原産の植物です。日本を含むアジア、北アメリカ、南アメリカ、オセアニア、アフリカには外来種(帰化植物)としてほとんど全世界でみられる植物です。日本で最初に定着が確認されたのは、1887年、東京のことです。1853年がペリーの黒船がやってきた年ですし、長崎ではなく東京で定着が確認されたのですから、黒船以降、直接、江戸(東京)に入ってきた外来種かもしれません。
名前のオオイヌノフグリというのは、「大犬の陰嚢」という意味です。「陰嚢」???タマタマ意味の分からない人は辞書でも引いてください。この実の形が犬の陰嚢に似ているというのです。まあ、そう見えないこともないのですが、ちょっと、かわいそうな名前ですね。この名前を付けたのは、植物学者の牧野富太郎博士です。牧野富太郎博士は、日本の植物の半数以上に名前を付けた有名な植物学者です。このオオイヌノフグリの名前は、日本に昔からあった植物イヌノフグリよりも花が大きいのでオオを付けたといわれています。イヌノフグリは、本州以南にふつうに見られた植物です。実はこれも、大昔に日本にわたってきた帰化植物の可能性があるのですが。オオイヌノフグリよりもちょっと小型で、花の色が薄いピンク色をしています。現在では、イヌノフグリは絶滅危惧種です。オオイヌノフグリがイヌノフグリの生育場所をとってしまったようです。
オオイヌノフグリは、ぜひルーペで観察してください。4枚の花弁は同じ形ではありません。コバルトブルーの模様が面白い形をしています。中央には細いめしべ、そしてよく目立つのは左右に飛び出した2本のおしべ。これは、虫が花の蜜を吸いに来た時に左右から花粉を押し付ける形になっています。

クリスマスローズ

2014年03月12日 06時39分27秒 | 花を探して

西荻窪

新宿御苑

新宿御苑

え!クリスマス!  
今はクリスマスでもないし、と思われるかもしれませんね。でも、確かにクリスマスローズです。さらに、撮影したのは、3月7日金曜日、西荻の駅から歩いている途中のあるお宅の門扉の横です。
この植物は、キンポウゲ科ヘレボラス属の植物です。ヨーロッパから西アジアにかけておよそ20種、中国に1種が知られている多年草です。「クリスマスローズ」という名前は本来ヘレボラス属の中でも「ニゲル」という一つの種につけられた名前です。ただ、日本ではヘレボラス属全体を指すのが一般的です。本来の「クリスマスローズ」「ニゲル」は、12月ごろ咲くので、確かにクリスマス頃に咲くバラに似た植物ということですが、この写真の植物はヘレボラス属の植物ですので、春先に咲くのですが「クリスマスローズ」という名前で呼ばれています。写真の植物は、オリエンタルハイブリッドと呼ばれるオリエンタリスという種類です。
クリスマスローズ(ニゲル)が日本に入ってきたのは明治初期と言われています。観賞用ではなく、薬草として試験的に植えられたのが栽培の最初とされます。
属名のヘレボラスはヒポクラテスなどが用いた名前で由来は諸説ありはっきりしませんが、一説には、ギリシア語のヘレイン(殺す)とボーラ(食べ物)の2語からなり、有毒成分のサポニンを有するところからだといわれています。毒というとドキッとしますが、サポニンは抗酸化作用、抗菌作用が強く、血行促進などの薬用効果があるとも言われています。
面白いのは、花弁のように見えている部分、実はガクです。(一番下の写真の花の付き方を見るとわかります)花弁は、退化して蜜腺となっています。花の内側奥に、ごつごつと飛び出した部分になっています。園芸品種の中には、蜜腺が大きくなって、八重咲のようにみられるものもあります。面白いですね。