最近、「人様のお金」という言葉をお聞きになったことがおありでしょうか?
「他人の金」という言い方は時々見聞きするようになりましたが、一般的にはまだまだ「自分たちのカネ」という意識、といいますより、そのようなことに無頓着な無意識の行動が幅を利かせているようです。
つまり、「人様のお金」を「自分たちのカネ」に摩り替える政官財のモラルハザードは極まってきているということ。
なにはともあれ、「人様のお金」などという言い回しは久しく聞いたこともなく、死語と化しているというのが現実のことでしょう。
そうではありましても、日本人ならどなたでもこの言葉に何やら、懐かしい響き……が、母親の面影が立ち上がってくるような気がしませんでしょうか。
他界してしまった母親のように遠い何処かに、江戸時代か、明治の商人世界、あるいは終戦直後等の一昔前に、まったく忘れ去られたかのような感じがします。
出所:高野義博『人様のお金』はじめに
目 次
はじめに
第一章 制度発足三〇年経過して
第二章 厚生年金基金の経営フレームワーク
1.経営などしたこともない!
2.基金経営の組織機能
3.厚生年金基金の過渡的な経営フレームワーク
第三章 厚生年金基金の資産運用方法
1.それとも資産運用で稼ぐか
2.基金の見た日本の資産運用環境
3.世界の資産運用環境
4.平成一〇年度現在の資産運用状況
5.資産運用マネジメント
第四章 厚生年金基金経営上の諸問題
1.基金運営から基金経営へ
2.厚生年金基金のリスク管理
3.代行の金縛り
4.〈人様のお金〉
5.果たすべき約束
6.パブリック・コメント?
第五章 凍結した死に体
1.「厚生年金基金は死に体!」
2.基金問題のインパクト
3.〈人様のお金〉が変える日本のインフラストラクチュア
第六章 ビジョン「年金基金」
1.戦後日本の哲学もどき
2.「年金基金」というビジョン
3.ビジョンのメッセージ
謝 辞
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