お家に中に人工的な化学物質なんて使われていない、といいますか、そのようなことを考えたこともない方がほとんどではないでしょうか?
いままで生活してきた中で不便、不具合はないし、とお思いでしょう。
そう、住めば都、住まいというのは身体になじむものなのかもしれませんね。
ですので、私のところに相談にこられる方は、
・お家に使われている人工的な化学物質によって実際に困っている方
・一度、家づくりに失敗した方
が多いです。
また大地を守る会に在籍していたころは、安心安全な食べ物にこだわりのある会社でしたので、会員様も食べ物の農薬や遺伝子組み換え作物などに関心の高い方が多かったためでしょうか、
建物ももしかして食べ物と同じようなことがあるのではないかな?と思われる方が少なからずいらっしゃいました。
食べ物でも、これ農薬がつかわれていた野菜だな、ですとか、遺伝子組み換え作物が使われている、などとは見た目や食べた際に気づく方はいらっしゃらないと思います。
建物も一緒なんです。人工的な化学物質が使われている空間なのか、なんて見た目では気づきません。
また最近の人工的な化学物質はよくできていて、においなどもほとんどしないものも出てきています。
人工的な化学物質といっても、使われているだけで、室内には出てきていないでしょう?
家に使わているのだからそれほど危険ではない物質なんでしょう?
これらにつきましては、食べ物を考えていただけましたら、同じ構図が成り立ちます。
野菜でつかっていた農薬は野菜の表面にでてきておりますでしょうか?特にネオニコチノイド系の農薬は野菜に浸透する性質があるため、洗っても野菜に残ってしまっていると言われています。
室内では、実際に空気測定を行いますと、いろいろな人工的な化学物質が検出されます。
野菜に使われている農薬は安全なのでしょう?最近になり農薬が脳に与える影響などが示唆されてきております。また農薬などは規制されると似た農薬が開発されてきた歴史があります。
家に使われている人工的な化学物質も同じです。
一度、食べ物と同じように家についても考えてみてください。
ひと・すまい・くらし
新井 伸宏