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無事が器を健やかにする(家の話し)

 

マンションリノベーションした Kinoco キノコ の奥様nさんが、こんな新聞の切り抜きを送ってくださいました。

先日ちょっと用があってメールのやりとりをしていた時でした。

「家の中に、その時々の気持ちにあった『居場所』があるといいですね」

という話をしていました。

 

nさんの家は、一番大きなリビングがあり、子供のスペースがあり、お子さんの専用の個室のような2段ベットがあり、一つの椅子だけでちょうどいいほどの小さなスペースがあったり、いろんな『場』が、家の中にあります。

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マンションリノベーション Kinoco

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▼リビング

▼椅子ひとつだけでちょうどいい小さなスペース

 

nさんは、新聞のなかに見付けた記事の中の

「無事が器を健やかなものにしている」

という言葉に注目されました。

 

『無事』とは、切りぬきの中で書かれている

 

「波瀾」も「企らみ」も「邪気」も「技巧の病」もない

事であり

「造作したところ」の微塵もない

事を言っています。

 

このまとめが正しいかどうかわかりませんが

要するに

無欲・無心で作ったものほど、健やかなものになる

という事ではないかと思います。

 

そして出来がったものが

 

平凡なもの。

 

 

ただし、それが唯一最高のもの とは言っていません。

あくまで『最高のもの』の一つだ、と。

 

これは、器 の話しなのですが

家についても、「まったくそうだ」

と私は思います。

 

家の設計において

「企らみ」も「邪気」も「技巧の病」もあります。

むしろそうゆう設計のほうが多いです。

 

設計者はともかく

「造作」したくてしょうがありません。

 

もちろん私にそれはあります。

でも

できるだけそゆうものをなくしたい

とも思っています。

 

設計するって、欲 だらけです。

でも

何がよくて何をしたらダメなのか・・・

経験するしかなく、悟りを得るにはとてつも長い時間がかかりそうです。

 

 

 

自分の欲が物事を濁している部分がある事 に

気づき始めました。

無駄に時間を過ごしてきてしまいましたが

ようやく。。

 

nさんの家には、少し、自分の欲を捨てられた部分もあるような

気も

します

が・・・

 

気のせいか。。

 

ただ、nさんもご自分の家で

「無事が器を健やかなものにしている」

を重ねられたのではないか

という気もするんですけどね。。

 

(今度、聞いてみましょう。)

 

私は、シンプルな普通の家がいいと思っています。

 

今回の話しで言えばそれすらも

「企み」であり「邪気」であり「技巧の病」

だとは理解しています。

 

『普通』とは言っても、それはいろんな解釈があります。

「ただ何もせずあるがままに」

というもの一つです。

 

私の考える『普通』とは、それともちょっと違います。

 

『普通』は、勝手にできるものではないと思います。

 

考えて考えて、細部まで「意図的な表現」をなくし

いや

「意図的に見える表現」をなくし

シンプルな場にしたいのです。

 

絵の白いキャンバスのように

素材感と適度な張り具合のあるもの

にしたいのです。

 

それがあるからこそ

施主の色が描けます。

 

色とは、暮しであり、感情です。

 

それが、私が考える

シンプルな普通の家 です。

 

 

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カテゴリー:つくりたいもの

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私の作りたい シンプルな普通の家 にまつわる事を記録しています。

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