日曜日、上野の東京都美術館で開催されているクリムト展を見に行きました。会期末だけど雨だし、開館後早くいけば混まずに見れるだろうと思ったら大間違い。開館20分後に着いた時にはすでに50分待ち。もう帰るわけにはいかないので、ちゃんと待って見てきました。
**
その帰り、「根津」駅(地下鉄)から帰ろうかと思い、ぶらぶら歩いてみました。
1枚目、上野公園の中のスターバックス。スターバックスも、その土地に合わせた建物を作ったり、そこにある建物を利用したり、そうゆう面では好感は持てるのですが、店に入ってコーヒーを飲もうとは思わないです。アマノジャクというか。。。
京成電鉄・旧「博物館動物園駅」の地上部分建物。
クリムト展で、「ウィーン分離派」の空気を感じてきた後だけに、この建物が、「ウィーンのような」デザインにも見えてきます。
東京芸大・国際芸術リソースセンター(左)と正木記念館(右)。右奥の茶色の建物は、陳列館。
まず、左の国際芸術リソースセンター。コンクリートの塊の下に開けた細長い窓。スチールの出窓のようなデザイン。いいですね~好きです。使った型枠が、一般的なものではなくてOSB合板(?)のようで、コンクリートでありながら、なんとなく温か味があります。
進むと、3つの建物に囲われた中庭に出ます。石やコンクリートやタイルだけで作られていますが、それほど固さを感じません。
陳列館の赤茶色のタイルも好みです。伝統的な立面の構成ですが、それもいいですね。コルビジェらの時代から、こうゆう伝統的なデザインの建築は、ある意味「敵」のような対象になりましたが、それ以前の何百年も改良が加えられてきたデザインルールですから、落ちつきますし、何というかちょっと興奮もあります。
右の、古い二つの建物をつなぐように建物があります。(白い壁の部分)
正面がメインの道路で、そこに、古くからの木の門があります。
前後の建物をつなぐ回廊と木の門で囲まれた小さな中庭があります。
ここが私にとっては結構刺激的でした。
今、私が考え始めてるのは、「小さいな空間をつなげていく事で全体性があいまいになり豊な場所になる」という事なのですが、ここも、まさにそうゆう感じで、門、回廊、柱の列、小さな中庭で構成されて、それぞれに居場所が出来て、且つ、柱で視線が隠れて落ち着くとともに、奥行をあいまいにしてくれるので、実面積よりも広く感じるのです。
単純にこの「囲われる」構成を住宅に利用すると、とってもいい家になります。
赤レンガ1号館。組積造の壁の厚さは、深みを感じます。窓や鎧戸など、歴史という時間の積み重ねも感じられて、古さから来る”安定感”というよりも、むしろ”そこにあるエネルギー”を感じます。
芸大って、、、芸大生って、、、いいですね~恵まれてるんですね~。こうゆう時間と様々な空間の中で過ごせるのですから。
(つづく)
**
次回は、芸大を出て、近辺の街をぶらぶら。根津駅を目指し、そこから千駄木駅まで歩きました。
半ば(いつものごとく)無理やり道に迷いつつ、街歩きを楽しみました。
そして、リノベーションに関係する事を考えました。