先日、2つの施主のお宅に伺いました。どちらもリノベーションした家で、どちらも床に杉板を張りました。その杉板の床の変化についてご覧いただきます。
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まずは、ハウスメーカーで建てた築6年の家をリノベーションした家です。
昨年(2020年5月はじめ)に引き渡しをし、1年経ちました。
1年経って改めてお聞きすると 「私達にとって大きな金額だったけれど、金額以上の価値があった。やってよかった。」と言っていただきました。
それをお聞きして、ほっとしましたし、ほんとうにうれしかったです。
こちらのお宅には小学生2人と保育園の3人の男の子がいます。新しくになった部屋で、床の杉板は早々に傷がついていきました。
ご主人は、最初は傷とかを気にされていたそうですが、すぐに「気にしてはいけないものなんだ」と考え方をされたそうです。”(傷、凹み、汚れがあっても)受け入れられるもの”と言われます。
伺ったのは6月の雨の日。部屋に入るとジメジメ感もなく、床はさっぱりしているので気持ちいいです。
では、1年後、床の杉板はどうなっているかお見せしましょう。
▼ まず完成時
杉の白太(しらた:白い板)と赤身(あかみ:赤もしくは黒っぽい板)が混ざっています。
この写真はオイルを塗る前です。赤身の板は、まだほんのりピンクがかっています。
▼約半年後(オイル仕上げ済)
すでに板の色が変わっています。杉板の色は、日焼けや表面の傷や汚れによって、すぐに色が変わっていきます。
▼1年後
赤身の部分の色が抜けてくるとともに白太部分の色が濃くなって、だんだん色の差がなくなってきます。
▼板をアップしてみます。
こうして見れば、傷も汚れもあります。でも実際に暮らしている中で、そんなに気になるものではありません。
お子さん達は裸足で歩きまわり、ころがります。物を落としたりひきずったり、これからまだまだ傷も凹みもついていきます。それらは家族の時間の積み重ねであり思い出になっていきます。
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その次に伺ったのは、そこから10分ほどのところにあるマンション。
3年前(2018年4月)に引き渡しをした、住戸をフルリノベーションした家です。
千住大橋の家 とは近いのですが、寄らせていただくタイミングがなかなかなくて、2年ぶりくらいです。
ご夫婦と中学生の男の子と小学生の女の子の家。
男の子3人とは遊び方が違うので、傷や凹みはいくらか?少ないのですが、、今年から猫が家族に加わりました。若くて元気な子ですし、人間とは違った傷がつきます。
若いせいもあるだろうけど「粗暴」と聞いていたのですが、私に対してはそうではありませんでした。猫にはあまり警戒されないタイプです。(自称)
では床をお見せしましょう。
▼まず、完成時
この家では、杉の赤身でそろえてもらいました。・・・というか、この時たまたま”ほぼ赤身”でした。それ以来「杉の赤身の床」が気にいりました。
この写真を撮った後、ご家族でワックス掛けをされました。
▼1年後
色が変わってきていて、少し濃くなっていい感じです。
▼そして3年後
色が濃くなって・・というより、色が抜けてきて白っぽくなってきてます。特に写真の手前側は南の窓側なので、余計に色が変わっています。
でももうそれほど大きくは変わっていかないでしょう。
▼表面をアップしてみます。
斜めの線が見えますね。猫の爪跡です。そんなに大した事はないです。
どう見えますか? まあ、猫好きな人にとっては、爪跡さえかわいいと思う・・はず。
爪傷は、これからも増えていきますが。。
床で爪とぎはしていないそうです。私の施主には猫飼いの人が多いのですが、床で爪とぎするのは今のところ聞いた事がありません。
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杉板の床・・お勧めしています。
杉板は単価が安い事と、裸足で歩くとさっぱりしているのと、室内の湿度を調整してくれるのが利点です。柔らかいからすぐ傷つく事を欠点のように言う人もいますが、その傷の状態、汚れの状態は、写真を見て感じてもらえばと思います。実際に見ないと判断できないところはあります。でも多くの人には満足していただいています。
「写真のような状態をあまり好きじゃない」というのも、それでいいと思います。もっと固い木を使えば、また違ってきます。杉板でなくてもいいんです。でも無垢の木を床に使って欲しいと思っています。
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もし、家の床を杉板にしたいなと思いつつ悩んでいらっしゃるなら、いい事も悪い事も(あまり悪い事と思う事はないんですが・・)をお話しします。
こちらにいらしてください。
杉板のサンプルも差し上げます!
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