先月の話なのだけど、ある家のオープンハウスに行った。
鉄板の構造体の家。その名は IRON HOUSE
外部には鉄板の壁がまわり、一見して、これが住宅なのかどうかはわからない。
建物が完成してから時間も経ち、外部の植栽や屋上の植栽もなじんできたところでの オープンハウスだった。
建築は、とても素晴らしく、改めて「建築はいいな~」と思わせてもらえた。
その中で、いつまでも印象として残っているのが、写真の、屋上に植えられた バラ。
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鉄の錆び色とバラの緑、そして 花の赤が 絶妙な色合いだった。。
バラの花って、どちらかというと、特に使いたいと思うものではなかった。
あくまでも個人的な印象なのだけど、なにか人工的なもののように感じを持っていた。
その日はあいにくの雨だったのだが、外から上を見上げた時のバラの赤い花が、高貴で、でもやさしく感じた。
「あぁ~ ここは幸せなんだな」 と、ふと思った。
人工的と思っていた「バラ」と、まさに人工的な鉄、、、それらに妙に「温かみ」を感じてしまったのだ。。
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20代、、、私はこの家を設計した建築家の事務所に勤めていた。
その建築家自身も当時から比べるとずいぶんと変わったと感じる。
そして、私自身も、当時 「いい」と思ったもの 「作りたい」と思ったもの が変わっている。
鉄とバラ は、さらにそれを意識する出来事だった。。