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建築とリノベーション-4

リノベーション・・・リフォーム・・・  言葉はどちらでもいいのだけど

そのいいところは、2つ。

 なくならなくてよかった。

 ゴミを出さなくてよかった。

ということ。。

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なくならなくてよかった

この世に生まれた建物・・・いい も 悪い もある。

たとえ持ち主や住人が気に入らなくても、長年存在したその建物にだって、何かいいところがあるはず。そして、その建物は、街の一部になっていて、その街の風景にとって必要な場合だってある。そんな「雰囲気」に価値をつけようがないけれど、その街に住む人の「心の風景」だったりするかもしれない。建物は「個人の所有物」だけど、「雰囲気」は共有の街の財産!

「どうしようが勝手でしょ」・・・そう言われればどうしようもない。。「でもね・・」心の中でつぶやくしかない。

持ち主や住人、本人が、たとえ嫌いだっとしても、その子や孫にとっては思い出だったりする。なくならなければ・・・その思い出は存在し続け、またそれを引き継ぐことだってできる。

なくなれば・・・おしまい。

雰囲気」も「思い出」も・・・「時間」がなくては産まれないもの。

日本人も・・・そうゆう「時間」を大切にしていたのに。。

なくならないで残れば、その「時間」を楽しみ、熟成させ、引き継ぐことができる

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ゴミを出さなくてよかった

建物を解体すると、、、ゴミとなってどこかに捨てられる。

昔は、解体されてもリサイクル、リユーズされてた。家に使われた木材も、風呂屋の燃料になった。釘や金物も再利用され生まれ変わって、また使われた。

今は全て産業廃棄物。。どこかに埋められる。  人里離れた山の中。。

山を削り、森を壊した産廃場。・・・でも、そうゆうところは、川の上流だったりするわけで、そこを通った水が川に流れ込み、そうゆう水で農作物がつくられ、また、そうゆう水を(浄化するけど)飲んでいる。その川の水は海にながれ、その水で魚貝が育ち、それを我々は食べる。(産廃場近くの人や、動植物を犠牲にしている。自分の見えないところ。。)

結局、目の前からなくなったはずのものが見えない形で自分のところに戻ってくる。

リノベーションしたら、リフォームしたら、、、ゴミにするものが減る。

ゴミが減れば、自分のところに戻ってくるものも減る。。

****

古いもの・・・いや、古い建物 がすべて悪いわけではない。

だから、すべて残さなければいけない、という事ではない。

残す・・・それは、ある意味必要なのだけど、、でもちょっと違う。

大切な事は 使う 事。使う事ではじめて建物が生きる。

うまく使えないのなら、変えればいい

そして、新品のように、みかけを全部変えてしまうのではなく、、

古いものを 認めてあげてほしい。。

それを作った当時の人の 夢や知恵や技 を認めてあげて欲しい。

それが 「時間」 を受け継ぐ事

****

リノベーションとは 再生 という。

「時間」を受け継ぎ、変えていく事

と、ぼくは考える。

新築して、それでもう完璧 というものはまずない。

完成 はない。未完であるから、変えていけばいい。

リフォーム を 新築する のと同じように考えてみませんか・・・

正しくは・・・

リフォームは、新築の延長。

家づくりのつづきを始めましょう!

[おしまい]

[1] [2] [3] [4]

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一番最初の、リノベーションで人気の会社が設計した建物の話のつづき・・・

その会社のデザインがよく出ているのだけど・・・新築なのにリノベーションしたような建築なのです。

建築というか、、、「いや、これって建築じゃないな」って思ったのでした。

未来的なものが「建築」というわけではないのだけど、なにかしら感じる、ひとつの建物としての完成度や存在感やどきどき感とか、、、そうゆうものがあるのが 建築 ・・・。

もっとも、巷にできる「新築」に、それを感じるものは、あまりないのですが。。

自分が設計するものが、建築 になっているのか・・・

コメント一覧

しだ
>『築2年のマンションをリノベーション。』
どうゆう内容なのわからないけど、、しゃくとりむしさんが腹立たしく思うのもわかります。

街・建物は公共財産と、当たり前に考えるヨーロッパと比べると、そんな意識のない日本。

リノベーションという言葉を知った時「これだ!」と思ったんです。でも、それを日本で使う時、、なんだかしっくりしない事を、今、感じています。

そもそも、建築家というか設計者も、まず、ためらう。。
リノベーションって、マンションのスケルトン改修の事をいう、みたいな感じです。

不動産屋の「デザイナーズ・・」と同じような程度かな・・・

なんか違うんですよね。改修する事って、新築より「下」に位置するみたいな扱いで。。

ヨーロッパの建築家は、どんどん新築できる日本をうらやましがるけど、ぼくは、『これこそ建築家として誇れる素晴らしい仕事です。』って胸を張れる事のほうがうらやましい。

しゃくとりむし
先日、『それは違うだろう!!』と思う記事があっ...
http://syakutorimusi.blog.so-net.ne.jp/
『築2年のマンションをリノベーション。』

それは再生でもなんでもないでしょう。ただのリフォームです。
去年の服が流行おくれになったから新しい服を買うのと同じ感覚で
リノベーションという言葉を使われたようでちょっと腹が立ちました。
まあ、自分に合った服に仕立て直してから長く着ればいいという
考え方もあると思うのですが、私にはなじめませんでした。

反対に感動したのは、
ヨーロッパの世界遺産に指定されている街で、古い建物を壊さずに
内部だけを全面改装(これぞリノベーション)している様子を納めた
番組の中で女性の建築家の人が言っていた言葉がです。

『これこそ建築家として誇れる素晴らしい仕事です。』

二つのシチュエーションを比べてみて、なんとなく負けたような気分になりました。

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