
偽装してないという事
自分の設計する家には、「品番」がないのか、、、、。
はっきり言って多くのものが「品番」のあるものだ。・・・「なんだ~大袈裟な言い方した割に」と思われるだろうけど、建築の材料の多くは工場生産されている。お金に糸目をつけなければ、すべてオーダーで作る事は可能だろう。でも、そんな事はまずない。「自然材で家を作ります」という会社だって絶対に「製品」を使っているわけで、品番の無い家は、まずあり得ない。
じゃあ、その物言いは何だ!・・と思われるだろうが、、、
要は、、、、○○に似せた とか ○○風とか、、、その素材(材料)の本質と関係ないものに「偽装」したものがたくさんあって、その、「○○風でいい感じですね!」って言えるかどうか・・・・という事だ。
私には言えない。
アルミに型で模様をつけても、アルミでしょ!?
ベニヤにプリントしたシート張ったって、はげちゃったらベニヤでしょ!?
そうゆとこにお金を使うなら、表面はそのままでいいから材料の厚さを厚くして!・・
と思ってしまう。
LWH001をやっていた時、施主Yさんとよく話していた事がある。
「金属は金属らしくあればいい。プラスチックはプラスチックらしくあればいい。」
別に、自然材料だけしかダメだとは思わない。だから工業製品も使う。でも、できるだけ、その素材そのままであるもの、または「そのまま」に近く仕上げてあるもの を使いたいと思う。
そうゆうものを使いたい理由は・・・・
家の中にいるのは、人 だからだ。
そこ住む人には、装う事なく、素のままで、安らかに暮らして欲しいと思う。そのためには、家が「偽装」していてはいけない と考えている。
素の・・ 生身の人に対して、家もまた、素 でありたい。
そうゆう家が いい家 だと、私は思う。
**
写真は、i:yo(イヨ) という改修工事をした住宅。
障子や右端のドアも、そして階段も新しく作り直した。障子があればいい、、ドアがあればいい、、階段があればいい・・・そうゆうものではない。人が移動する、光を取り込む、、それが目的であって、そのために最大限効果のある形を作らなければいけない。既成品を使うとその規格に合わせる事を考えなければならない。「規格を納める事」が目的になるのは嫌だ。
**
つづく
---------------------------------
・いい家 1
・いい家 2
・いい家 3
・いい家 4
・いい家 5
-----------------------------------------------------------
東京 暮しリノベーション > 志田茂建築設計事務所
思い描く暮らしの物語がはじまる上質な場 をつくります。
-----------------------------------------------------------
数日前、リフォーム業界の専門新聞の取材を受け、事例として写真を掲載してもらう事になった。せっかくなので、久しぶりに登場。
設計した時に、この階段まわりに将来起るであろう物語を考えた。障子は、反対側の光を取り込むものであるが、将来、お子さんが、階段を降りて来て、この障子のところから部屋に跳び出してくる事を想像した。
障子を開けると・・・・

さて、もう6歳(?)になった yo君は、、、やっているだろうか??それとも、弟くんの手前、そんな事をやったら、お母さんに怒られてしまうか?^^
**
「素材」の事を書いたら、LWH002の施主Mさんが、合いの手を打ってくれた。
(と思っています!^^)
Mさんのブログの記事 ⇒ Artificial Flower