ほぼ日刊イトイ新聞 で 数日前に糸井さんが書いていた事にたまたま目が止まりました。
くりかえし ・・・・という事。
平凡に、どんどんどんどんの「くりかえし」がいい。
糸井さんが言うのは 「日常」含めて「くりかえし」というものが、「変化に富んだリズム」より「平凡に、どんどんどんどんの」リズムの繰り返しが、決して退屈なものではない という事。
「くりかえし」というのは、らせんを描いて、
上だか前だかに移動していくおもしろい意思なんだ。
「こんなことがわかったのは、」45歳を過ぎてからで 「よくよくわかったのは、」50歳を過ぎてから だそうです。<
糸井さんの話を読んで 「へぇ~」 と思ったのは、、、、
刺激的なモノや、劇的な変化 より 毎日毎日繰り返される 日常 というものが 本当は一番大切なのかな・・・・
と思い出したのが 40歳を過ぎてからだったから。
ぼくの場合には、設計につながってしまう事なんだけど。。。
若い時には、建築を作る事で何かを劇的に変えてしまいたいと考えていました。
街を見ても 「つまらないビル」 「つまらない家」 ばかりだと思っていた。
ひとつの街を丸ごと作り変えたい・・・そんな考えでした。
「デザイナーズ・・・」がはやり出した頃・・・ふと 「何か違う」と感じだし、、、そんな時、ごく普通の家を見て、、、「あれ。。これもいいんじゃない?」と思ってしまったのです。
ごく普通の人が、その中で、ごく普通の生活を、毎日坦々と繰り返している。。
そんな事が、とても大切に思えてきたのです。
主婦(主夫)が毎日毎日、食事を作り、掃除し、洗濯し、買い物に行く。。
毎日坦々とくりかされる事だけど、実は、とても奥が深くて、くりかえしの中で、少しずつ改良が加えられ進化している。
同じ時間、同じ電車やバスに乗り、会社に行き、仕事をする。毎日毎日坦々とくりかえされる。・・・当たり前の事のようで、それができる事はすごい事。
木々が毎年若葉を出し、花を咲かせ、実をつける。。毎年毎年。。でも、彼らは一生懸命に生きようしている。
そうゆう事全部、すごい! と思うんです。
つづく ⇒ 坦々と日常(後)
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写真は 「煙突のある風景」
こどもの頃、いくつか高い建物があったけど、「高いもの」と言えば、やはり風呂屋の煙突でした。今では、電柱とビルとで埋もれてしまいました。
都市も坦々と日常をくりかえしながら、少しずつ変わってきていたのですが、気がつけば、いつの間にか、その速度は急激に速まり、いつの間にか向こうは高層ビルだらけになり、こちらはマンションだらけになり、空がどんどん狭くなっていきます。
でも、どんなに街が変わろうと、、、そこに、人々の坦々とくりかえされる日常がある事は、変わりません。