役立つ微生物を”選抜”
2007年6月27日(水曜日)北陸中日新聞 加賀地方版記事を記載。
石川県小松市長谷町、生活排水の悪臭などを微生物(有用微生物)が分解する「EM活性液」を試験的に導入する。7月5日から町内の排水処理施設や町内12世帯で液を使用し、悪臭除去などに効果があるか調べる。市は「効果が確認できれば本格的に活用し、他の地区にも広めていきたい」としている。
小松市・長谷町 来月から試験導入
市内の山間地など14ヶ所では、各世帯から出る排水は農業集落排水施設に集めて処理されている。施設や排水管などは清掃しても悪臭があるほか、汚泥の除去する料金がかさんでいるという。
このため、市は長谷町をモデル地区に設定。EM活性液による臭気減少、汚泥減量などの効果確認をすることに決めた。
1週間に70㍑を処理施設に使い、12世帯には2㍑のペットボトルを配る。各世帯では、台所やトイレなどに投入する。
投入の1ヶ月後、保守管理業者が処理施設の状況を確認する。各世帯では、排水管から悪臭などの逆流を防ぐトラップ枡(ます)などの変化を調べる。その後は状況に応じて定期的に調査し、効果をみるという。
市職員ら 12世帯で事前調査
25日には、市の職員や町の人たちが12世帯のトラップ枡などの調査を実施。職員らは、現状での枡の内部の汚れや、臭いなどを記録。各世帯の玄関に活性液が入ったペットボトルを入れておく受け取り箱を設置した。
EM菌は世の中にある微生物の中で、有用な菌を集めた「有用微生物群」。土壌改良や、微生物の分解による河川浄化などの効果があるという。
排水処理では旧福井県宮崎村(現・同県越前町)が1998年から導入し、臭気の減少や汚泥発生量が半減するなどしている。小松加賀環境衛生事務組合も2002年度から、し尿処理施設で使い、脱臭薬剤費の削減など成果が出ている。
新聞切り抜き紙面
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