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アメリカの教育を学ぶことで、日本の教育を捉えなおせる。

2021年04月14日 | 教育
今日はアメリカでのインクルーシブ教育について学びました。
今まで、日本の情報にしか触れてきていなかったことを反省。
というのも、日本とは違うところがたくさんありすぎて、驚くことがたくさんあって。
その違いの多くが、文化や民族由来のもの。
日本で我々が考えている常識が、いかに凝り固まった先入観か。
そんなことを思い知らされました。


驚いたことをいくつかシェアします。


日本ではインクルーシブ教育というと、なんらかの障害を持った児童生徒の教育を指すことが多いけれど、インクルーシブという概念はもともと、「多様な子どもたちをひとつの場で教育する」というもので。
アメリカではまず第1に人種(言語)の壁、第2に貧富の差、そのあとに来るのが障害の有無に焦点を当てたものらしい。
たしかに言語が違ったら教育も難しい。
そして貧富の差についても然り。
日本でも今後もっと顕在化しそうな問題かも。


また現在、アメリカのいくつかの州では、特別学校(日本でいう特別支援学校)が廃止されつつある。
つまり、障害を持つ子どもが、普通のクラスにいる状態。
そのぶん手厚い支援が必要であることはもちろんで、
今日のモデルとなった学校は、小学校の20人学級に教員が2人ついていた。
生徒10人に1人。
ものすごくたくさんの教員が必要で、
これは日本の学校ではまず考えられない。


日本では特別支援学校を設置し、支援が必要とされる子供たちには手厚く。
それ以外の子供たちは35人学級として、1人の教員が担当しているからこそ、他国に比べて教育予算が圧倒的に少なく収まっているのだろうなと。
そんなことを考えていたら、教授からの発問。
「じゃあ今の日本で、『特別支援学校を廃止して、いきなりアメリカ式に変えまーす!』
と言ったら、猛反対が起こりますよね。誰がいちばん反対すると思います?」
これ、けっこう考えさせられていて。
みなさんも考えてみてください。


それから、アメリカではホームスクール(学校ではない場所での教育)も認められているらしい。
土地が広大なため、昔は通学できない子どもが多かった、という背景から生まれた制度のよう。
今はこの制度のおかげで、学校に来にくい子供はホームスクールを選択することができるため、不登校がほぼいない模様。
うーん、なるほど。
良くも悪くも。


それから、学校の基本情報について。
日本では学校の概要というと、
全校生徒○○人、男子○○人、女子○○人、〇クラス
今日出てきたアメリカの学校概要は、
生徒数○○人、黒人○○人、白人○○人、スパニッシュ○○人、貧困層○○%、障害児○○人
えっ!そこ!?
人種とか、貧困率とか、日本では気にしないような情報がオープンになっているそう。


ほかにも、アメリカでは13歳未満の子どもは、大人の管理下になければいけないらしい。
管理下とは、子どもの半径15メートル以内。
日本では小学生だけで登校し、小学生だけで下校するなんて普通だけど、
アメリカではそれは許されないのだと。
だから留学生は日本の子どもの放課後の過ごし方にびっくりするらしい。


こうやって外からの情報を仕入れて比較することで、
今まで考えていた常識を揺さぶられる。
我々の当たり前って、なんで当たり前なんだろう?
やはり私たちの常識は、民族的な歴史とか文化から紡がれてきた生活様式によって生み出されてきたものであって、教育に関してもやはり、我々の考えている当たり前は、日本という国だからこそ当たり前になってきたものなんだと。


そしてそれは良くも悪くもなところがあって、
日本の教育が直面している現状をありのままに捉えて、受け入れて、
教員や保護者ひとり一人が、その問題点に対してどうアプローチしていくか。
広い視点から考えて、議論して、行動していきたいですね。


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