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なぜクラス目標として「人間力」を掲げているのか

2020年06月13日 | 教育
「人間力」という目標を掲げて、早7年。
今日は、なぜ「人間力」を掲げるに至ったのか、その理由をお届けします。


実は最初、担任1年目から3年目は、目標を掲げていませんでした。
しかし学校行事や日々の学習活動など、
事あるごとに、学級目標に結び付けてクラス経営している先生方が多く、やはり効果があるのです。
学級目標が生徒に定着しているし、それと絡めることで、教員の言いたいことがより強く伝わる。


そんな諸先輩方の姿を見ていて、私も担任4年目からは、学級目標を掲げようと決心。
ちょうどそのタイミングで、異動が重なりました。


異動先の学校では、9クラスある中で、唯一クラス替えのない、
3年間メンバーの変わらないクラスの担任になりました。
学習に対する意識も学校内では最も高いクラスで、正直、
「おいおい、若造の俺が担任で大丈夫か?」と思いましたが、そんなことも言ってられない。


そこで、考えました。
3年間同じクラスで、学力の向上が求められるクラスか・・・。
うーん・・・。と。


様々な問いを、自問自答しました。
「伸びる人って、どんな人だろう?」
「学力をつけるってどういうことだろうか?」
「私は生徒たちに何を学んでほしいのか。どんな人になってほしいのか。」
「学力だけじゃなく、学校で学べることって何だろう?」


だんだんと考えが具体化されてきて、
謙虚に努力できる人でなければ、伸びない。
目先の学力を追うだけで、人として魅力のない人にはなってほしくない。
1人1人が人として素晴らしい人格を形成する中で、
学校生活を心から楽しめる空間を作ることが、最終的にクラス全部の力になって、
最後の最後に学力という形で現れるのではないか。
というところに辿り着きました。


3年間という長いスパンを与えられたからこそ、そこまで本質的なことを考えて、
そこに到達するための逆算から、学級目標を考えることができました。


そして何年も経って、いまだにその時の生徒たちは「人間力」を覚えててくれてます。
卒業後何年も経っても、ある一つの言葉を生徒たちの胸に残せている。
そしてその一つの言葉をきっかけに、生徒たちが高校生活を振り返って大切なことを思い出せる。
私の中で「人間力」は、言葉の持っている意味以上の価値を持つ言葉になってきています。


私も「人間力」を掲げている以上、半端なことはできません。
今、目の前にいる生徒たちの成長のための目標でありつつも、
自らを律するための言葉でもあります。


たまに不甲斐ないことをやっていると、ふと今までの教え子たちが、立派に育った教え子たちが、
「先生、そんなんでいいんですか??」
「先生の伝えたいことは、そんなことなんですか??」
って、優しく背中を押してくれるような。
もしかしたら私はこの言葉に、後ろからそっと、支えられているのかもしれません。




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