星田オステオパシー

読書日記 2024/06/06~

2024/07/15「暴虎の牙」
 3部作の最後をAudibleで読了。いや、面白かった!話の好みで言うと1>3>2なんだけど、この暴虎の牙はAudibleでこそより楽しめると思う(ちなみに関西弁は例によって酷いんでマイナス要素ですけど)。
 本作の主人公オキ(沖か?)、これが「よくある」パターンだと「あ、これで改心して終わりなのかな」って雰囲気になるシーンがあるんですが・・そこまでで結構なボリュームなので、違和感は無い。けど、それがトラップで実は・・って展開。コレがAudibleだと画面を開いて確認しない限り「いつ終わるのか分からない」ってのが効いてるんだよなぁ・・本だと残りの厚みで分かってしまうし、映画でも「尺」ってものがあるから「ま、だいたいそろそろ・・」ってのでメタ的に心の準備が出来てしまうので。それがAudibleだと時間の感覚が無くなるから「えっ、そう来るか!」って言う驚きが味わえるわけ。その点を加味すると、実は3>1>2で楽しめる。

 いや、やっぱりねクズは最後までクズでいてくれ!って思うわけ。途中で改心とかされたり、実は良いやつでしたみたいなヌルい展開にされたらたまったもんじゃねーぞ、と。そういう点で言うと、主人公オキは最後まで素晴らしいクズでした。


2024/07/10「狂犬の眼」
 孤狼の血の続編(レベル2じゃないよ)。
 あ~・・・こういう事を言いたくないけど、やっぱり前作「孤狼の血」の方が面白かったなぁ。とにかく展開がダルい。田舎暮らしの描写は必要なんだろうけど・・シン・エヴァンゲリオンでの田植えのシーンを見てるときのような感覚で思わず再生速度を2倍にしました。

 あと、読み上げは前作と同じ芸達者な人がやってるんだけど・・・関西弁ネイティブとしては、やはり違和感が凄かったかな。分からなかったけど広島弁も現地の人が聴いたら変なんでしょうね。


2024/07/09「フォン・ノイマンの哲学」
 なんか参考になるかなぁ~・・と思って聞いたんだけど、(予想通り)別次元過ぎて全く参考にならず。ただ・・

 「やられる前にやれ!」

 ってのは参考にしないとな、と。キューバ危機、僕が以前聞いた話ではソ連はキューバにミサイル配備をしたけど、あくまで威嚇のためで和解もフルシチョフの方から歩み寄った・・・と言うものだったので「ソ連やるやん」と思ってたんだけど、この本によればミサイルだけじゃなくて占領作戦用に2万人の兵士も配備されてたって事で・・やっぱり対戦相手に対して有利な立場にいるならば容赦なく先制攻撃をすべき、と反省しました。


2024/07/08「孤狼の血」
 映画が面白かったので原作も・・と。Audibleで聴くことが出来たのでラッキー。

 いや、驚いた。

 映画のほうが面白いんだコレが(個人の感想です)!良くも悪くも映画の方がより「男の世界」になってるという印象。問題刑事ガミさんのキャラクターは更に無茶苦茶に、けれどもより「バランサー」として市民の為に動いてるのが明確に表現されてるのが印象深いかな。ガミさんが主人公に入れ込んでいく過程も映画の方が(男目線で言うと)納得できる。原作は・・言ってはなんだけど「女が書きそうだな」という理由があったりして興ざめ。
 主人公の怒りが爆発するプロセスも映画のほうがより納得できる。原作だとガミさんを男として敬慕してるって言うよりは・・何と言うか疑似家族として慕ってる感じで悲しみはあっても怒りが湧かない感じなんだよなぁ~
 監察の手先という主人公設定も、原作ではバレバレなのに謎みたいにしてるところを映画では思い切って最初から視聴者に公開することで組織の暗部に主人公の葛藤、スリルなんかが出てて素晴らしい。


 ただ、ガミさんが始末される流れは原作のほうが自然で良かった。焦って使った切り札が強烈過ぎて相手を追い詰めすぎてしまった・・というのはリアルな印象で良かった。

 話と関係ない(こともない)けど、Audible版を聴いて感心した。標準語の地の文に広島弁のヤクザ言葉、男に女に青年から老婆まで・・一人で演じ分けながら朗読しないといかんとは・・普通の書籍だったらAI音声での読み上げでも良いけど、小説の読み上げはまだまだ有機体の読み手に値打ちありますよ~


2024/07/02 Prime readingいろいろ
 まだこの手の次元上昇ネタで引っ張ってる奴がいるのか・・と読んでみる。そして全てが今まで読んだことあるワードで笑いを通り越して驚いてしまう。2038年頃になったら読者は忘れてるだろうという判断であろう・・2030年でも十分忘れてると思うけどね。ちなみに☆4.5くらい・・サクラか?
 KS


 内容はほぼ(超ゆるゆるな)マンガ。ま、こんなもんか・・という印象。
 結局、論文とか、マンガとか、小説とか・・強烈な欲望があれば出来るようになるやろ・・と言う意味では貧乏な家の子供は違法に英語訳された日本のマンガなら無料で読めるサイトがある!とかって言う理由で英語をマスターできる時代になってますよね・・もしくはエロチャット目的でネットをうろつく金髪マニアも。そーゆー裏英語マスタリング!みたいな本なら面白いかも。
 KS


 バイトを1つ辞めたので補填する何かが得られるか?と思って読んでみる。が、結局WEBライターとか生成AIに席巻される業界のアイデアしか無くてガックリ。やっぱり老人ホーム宿直が最強メソッドだと再認識。
 KS
 

2024/06/26「仮面の告白」
 三島由紀夫ラスト一冊。読み始めてすぐに「あ、ゲイの話か」と。例のパイモン大好きおじさんがBLとか同性愛とか好きだからなぁ(御本人はゲイではない・・らしい)。
 LGBTQが史上かつてないほど一般的に認められてると思われる2024年においても、やっぱり「イケナイ」感じがありますからねぇ(僕だけ?)・・というか、むしろ持ち上げてる連中は「イケナイ」感じを楽しんでるだけなんじゃないか?と思うけどね、放っといたれや!と。

 お話の方は・・旧仮名遣いで延々と主人公の自己卑下が続く鬱展開なんだけど、これがドンドン読めてしまう。やっぱり文章が達者なんだろうなぁ・・いわゆる美文って言うんですか?表現も多彩で格調高く下品な話を書くという・・やりますねぇ!


2024/06/21「三島由紀夫 レター教室」
 三島由紀夫読書第二弾。登場人物の手紙のみで織りなされる物語・・・ちょっと構造は凝ってるけど、(今となっては)別に珍しい発想でも無いし、そんな感心するようなものでも無かったなぁ・・。
 それよりは最後の著者から読者への手紙ってので、まさしく「教室」的な手紙のコツが書かれていて

 「読み手はあなた(他人)に徹底的に関心など持ってないこと」

 を肝に銘じて書きなされ・・と言ったアドバイス。なるほど、動画制作者「パイモン大好きおじさん」が言いたかったのはこれかな? 

 次は「仮面の告白」を読んでみて、それで三島由紀夫シリーズは終わりだな

2024/06/19「夏子の冒険」
 楽しみにしているYoutuber(と言うかニコニコ投稿者?)である「パイモン大好きおじさん」がライブ放送で激賞していた三島由紀夫の「夏子の冒険」を早速読んでみた。三島由紀夫の文章って生まれて初めて読みました・・

 が・・

 ホゲーっ!面白い!!もっと思想的な作品を書いてる人かと思ったけどエンタメも全然イケるやん(←失礼)。
 夏子の性格はもちろん良いんだけど、とにかく3バカが(細かくは触れませんが)最高。夏子と復讐者のペアがシリアス気味に展開するシーンの担当なのと対照的に3バカのシーンはとことん笑わせてくれる構成になってるのがスゴかった・・
 なんというか、子供の頃に見た娯楽映画のワクワク感が本から立ち上ってくるようで実に興奮しました。

 まあ、ちょっとしんどかったのは文章が旧仮名遣いで書かれてる事かな。得体の知れない漢字も手伝って難読でした。これはオーディブルとかラジオドラマとかで聴ければなお良いかも知れないなぁ。ラストも「さすが夏子!」って感じで納得の展開、そうなるよね!

 次は同じくパイモン大好きおじさんのおすすめ三島由紀夫作品「レター教室」がすでに手元にあるので・・楽しみすぎる!


 以上の文章をClaude先生に旧仮名遣いで三島由紀夫風にリライトしてもらいました

吾れはYoutuber(ニコニコ動画投稿者とも申すべきか)『パイモン大好きおじ』と號する者の放送を、心待ちにせり。其の老體、近來のライブ放送にて、三島由紀夫君の『夏子の冒険』を大賛揚せしを承り、早速之を繙きしに、三島文學に接するは生れて始めてのこと、然れども・・  

ホゴホゴっ!何と面白からずや。思ふに三島は思想的なる作家と覺しき者なりしに、エンタテインメントの作にも、矍鑠たる才能を傾けしは、眞に駭くべきかな(失禮を賜りまする)。

夏子が優れたる性質を持するは勿論のこと、しかれども實を云へば、三人の馬鹿者(細にはこれを述ぶまじ)が最も秀でたりと、吾には思料す。夏子と復讐者との組合せの場は、殺伐の稜々を凝らししかば、對して三馬鹿のシーンは、笑ひを喚起し尽すの構成たり、何と云ふ才人ならん・・

いかなれば能く、子供の頃に見し娯樂映畫のワクワク感が、まるで本から躍り起るが如き興奮を覺え奉れり。  
されど、旧仮名遣にて書かれしが故に、難行に逐へり。分り難き漢字の點も亦、幾分の煩はしさを誘ひしが、オーディオブックの如き朗読體ならずば、よりよきものとなりしかとは覺しき。結末に至りては「さすが夏子!」と、感嘆すべき有樣にて、事の趣を納得せり、全くそのまゝならん。  次は同じく『パイモン大好きおじ』に勸められし、三島作『レター教室』読まんとする好機、既に手に在ることにて、今は樂しみに躍るのみ!

 いや、ここまで文語調では無かったですけどねw


2024/06/14「原発をつくった私が、原発に反対する理由」
 これも良かった・・途中の自分語りが無かったらもっと良かったのだが。
 建造中の内部事情を知らなかったら出来ないツッコミの数々、結果としての事故とかを知ってるだけでは味わえない驚きと恐怖が書かれてます。人生を悟りきった人にとってはホラーとして、子供がいたりしてまだ何とかしないと・・と思ってる人には「原発推進派」に対する武器として役に立ちそう。
 自分語りの部分さえなけりゃな~・・飛ばせば良いだけですけど


2024/06/13「死の淵を見た男」
 Kindle Unlimitedで提供されまくっているので、またもや原発本。
 で、これが良かった・・事故の時系列に沿って、吉田所長を中心に命がけで対応した一般には名を知られてない人たちのインタビューなんかを織り交ぜて・・言い方悪いけど「物語としてすごく出来が良い」。読ませるねぇ・・(実際はKindleFireの読み上げで聴いてるわけですが)。
 今や直接事故の事を知らない世代が生まれてきてるわけだけど、どれか一冊紹介して読んで欲しい・・と言う時にはこれを紹介するかな~。


2024/06/10「眠れない話」
 予約しておいた広瀬隆の原発本が届いたので一気読み。これでもか!ってくらいに新聞記事やらの資料で「原発は危険だ!」と教えてくれるが・・今となってはもう明らかになったからな・・「結局どうにもならない」って事が。電力会社もマスコミも政府も誰も(僕も)本気で何とかしようとは思ってないんだよなぁ・・「爆発したらその時の事」。人間「めんどくさい」には勝てないってワケか。
 シックスサマナではアジアに逃げるってのをやってるけど、インドネシアでは火山噴火の危険があるし、原発も建つだろうし、治安のほうが怖いってのもあるし・・と、言い訳はいくらでも出来ますからなぁ。

 結論、出来る対策は・・・

 「愛するものを作らない」

 ってことになりますかね。家族も何も無かったら気楽よ気楽。案外、日本の少子化の原因はこういうところにあるのでは?

 そうそう、今回の読書で「えっ!」と驚いたのは原発の暴走について。僕も「まあ、緊急時にはスクラム(制御棒の緊急挿入)が出来ればなんとかなるんじゃないの?」と思ってたのですが、スクラムが効くのは暴走開始前の話(地震で揺れを感知した段階でのスクラムとか)。一旦暴走状態になってしまったら出力は2秒で8300倍とかになるそうで(チェルノブイリは4秒で爆発)・・これって直下型大地震とは相性が最悪だよなぁ・・

 叶うならば・・もしもの時には即死できますように!


2024/06/06「FX系いろいろ」
 Kindle UnlimitedでFX系の本をザーッとつまみ読み。あくまで個人の感想です
 これが唯一良かった。いわゆるライントレードって奴で、資金管理とかエントリーと同時に損切り注文、うざくない程度の体験談、トレードの記録とか検証とか・・こんだけちゃんと出来たら勝てるだろうなぁ・・
 基本的に僕は現在、超余裕倍率でのスワッププラス方向で出来る限り下方でエントリー放置戦略を使ってて、大きく相場が下がるようだったらETFでのインデックス投資をやることに決めてるけど、もしも裁量やるんだったらこの本の方法でやるだろうなぁ・・と。

 KS

 KS


 KS


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