抜き取り検査

2006年01月21日 23時59分59秒 | Weblog
アメリカ産牛肉に、公的な検査済証明書がついているにも関わらず、危険部位の混入が見つかった。耐震強度、証券取引につづいて、またもや偽装。成田空港の動物検疫所の抜き取り検査で発覚した。ニューヨークの中堅牛肉処理業者「アトランティック ビール アンド ラム」が輸出したものだということだ。

これについて、検査がきちんと行なわれていて安心した、などという勘違いも甚だしい発言が目に付く。全数検査ではなく、積み荷の0.5%を無作為に抽出した抜き取り検査を行った結果、見つかった。ということは、かなりの商品が見落とされており、すでに流通していると考える方が普通だ。

総理大臣の施政方針演説で、「科学的知見に基づき」安全宣言が行われた5時間後に禁輸措置(輸入停止)になった。ブラックユーモアを通り越して、政府のあまりもの無策に恐れ入る。山内一也・東京大名誉教授が面白いことを言われたそうだ。「輸入が始まるのも早かったが、違反が見つかるのも早かった」。