作業ってなあに?

作業療法士のこと、作業のことなどについて知ってもらいたいと思い書いてみます

作業と休息

2022-02-27 21:50:00 | 日記
皆さんはどのようにして疲れをとりますか?
  休みの日は出かけず家でゆっくりしよう、仕事で疲れている時は早く寝たほうがいい。そんな風に思うかもしれません。

しかし、疲れていたけど好きなスポーツをしたらリフレッシュできた、休みの日に友達とドライブに行ったら疲れも取れた。そんな経験をした人は多いのではないでしょうか?

自分の好きなことは疲れていてもやりたいし、好きなことをやった後は頑張れるのではないでしょうか?

疲れるから何もしない、出かけないというのは少し違うような気がします。疲れることは悪いことではないと私は思います。疲れてもやりたい作業。疲れを取るためにやりたい作業。作業は休息にもなるし、仕事や運動にもなります。同じ作業でも仕事や運動のためであったり、休息のためであったりします。

自分の休息となるような作業を知っていると上手く疲れをとることが出来るかもしれないですね。一度考えてみてはどうでしょう?

作業の力

2022-02-18 22:43:00 | 日記
作業には力があると言われています。
作業の力が高まるには条件があります。

自分で行なう作業を「選び」、実際に「作業に参加する」ことが必要です。
人から押し付けられたり、やりたくない作業をやっても力にはならないのです。
「作業に参加する」とは、実際に体を動かして行なうことだけではありません。例えば、食事を作らなくても自分の食べたいものを誰かに作ってもらったり、味見をしたりすることも「作業に参加する」と捉えることができます。

「作業の力」とはどんなものか?作業が広がっていく、相乗効果がある、というイメージでしょうか?
食べたいものを作ってもらうことで、自分の好きな味にしたい、味見をしたい、作り方を教えたい、食材を選びたいために買い物に行く、といった具合に色々な作業を行いたくなります。買い物に行くようになると身だしなみに気を使うようになり、規則正しい生活を送るようになるかもしれません。違うスーパーに行くためにバスや電車に乗りたくなるかもしれません。

このように一つの作業から他の作業を行なうようになったり、生活そのものが変わることもあります。
作業の力ってすごい!といつも思っています。



作業バランス

2022-02-09 19:56:00 | 日記
作業は「やりたいこと」「やらなくてはいけないこと」「やることを周りから期待されていること」に分けることができます。

 どれか一つに当てはまることもあるし複数当てはまることもあります。
 昨日と今日、若い頃と年をとってから、元気な時と疲れている時では意味が違うかもしれません。
 誰とやるか、どこでやるかによっても変わるかもしれません。
  いつでも、どんな状況でも変わらないものもあるかもしれません。
 仕方なくやっていたことが楽しみに変わることもあります。

 デイサービスに来る方は「周りに期待されて、やりたくないけど仕方なくやっている」作業が多いのでは、と思う時があります。
「やりたいこと」をやれる。そんなデイサービスにしたいな、と思っています。それが作業療法士の役割だから。

自分らしい作業とは

2022-02-02 14:28:00 | 日記
「自分らしい作業はなんですか」と聞かれたら皆さんはすぐ答えがでますか?

作業と人は深く関連しているため、どんな作業をしているかで自分がどんな存在なのかが分かると言われています。「私は作業療法士です」「私は車を運転することが好きです」のように。しかし、作業療法士という仕事を退職したら?免許を返納したら?私という存在はどうなってしまうのでしょう。

作業とは実際に行うことだけが作業ではないのです。私は作業療法士という仕事をしなくなっても「作業」という意味を考えたり「作業」について人と話すことでも自分を作業療法士らしいと思えます。

免許を返納してもネットで素敵な風景を見たり、google mapに保存した「行きたいところリスト」を見るだけでも幸せな気持ちになれます。

作業とはその人が生活してきた過去、現在未来をつなぐ架け橋のような物だと私は思います。病気や何らかの事情によって好きな作業が出来なくなっても、その作業と関係することに少しでも関わることが出来れば自分らしい生活を送ることができるのです。そんなことを考えながら日々デイサービスで利用者様と関わっています。