今日は午前診のあと死にかけの患者さんの処置を施し、そのあと認知症のおばあちゃんの往診に
「りんごいただいたんだけど、皮が固くて食べれないので
摩ろうと思ったんだけど、この機械の使い方がわからないの・・><」と
テーブルの上をみると、コーヒーメーカーが・・
「・・さん、これコーヒーメーカー・・」
「ええー、コーヒー作るやつ?」
「うん・・・」
そのコーヒーメーカーは黒、ジューサーミキサーは食器棚の上にあり、グレーだった
たしかに形は非常に似ていた
認知症になると、そういう微妙なものの違いがわからなくなる
その患者さんはずっとうちにかかってくれていた方で、お育ちがよく、女学校出で
ボケても、「お寒い中来ていただいてありがとうございます」とか「暑い中ごくろうさまです」とか
当方がみえなくなるまでエレベーターホールまで出てきて見送ってくれるのだけれど、
最近きちんと薬を取りにこれなくなった
そこで訪問薬剤師に薬の管理をさせるために往診に切り替えたが、ときどき訪問予定を忘れて家にいないということがある
’徘徊’し出す手前だ
ほんとは昨日の講演会のあと訪問する予定だったが、電話をかけても出なかった
「・・さん、昨日昼どこいってたの?」
「・・・忘れた・・」
’小ボケ’の患者さんにはほんとにホッコリさせられる
在宅医療の中のオアシスみたいな存在だ
でも、近いうちに家に帰れなくなったり、いろいろ起こすんだろうなあ・・
「りんごをいただいた」というだれかはきっとこどもたちだろう
認知症が進むと、自分のこどもでさえ兄だったか弟だったかわからなくなる
「もらった」ことは覚えてもだれにもらったかは覚えていないので「りんごをいただいた」という表現になる
いろんなひとの識別はできなくなっても、主治医のことはけっこう最後まで覚えている
しかし、そのうちわたしと’わたし’が一致しなくなる
ずっと「先生、先生」といってくれた患者さんの中からわたしがいなくなる
残酷な瞬間だ
福一流出放射能でどのように発がんしていくか
「がん難民」にならないために
なぜ寝たきり患者が量産されているのか
「りんごいただいたんだけど、皮が固くて食べれないので
摩ろうと思ったんだけど、この機械の使い方がわからないの・・><」と
テーブルの上をみると、コーヒーメーカーが・・
「・・さん、これコーヒーメーカー・・」
「ええー、コーヒー作るやつ?」
「うん・・・」
そのコーヒーメーカーは黒、ジューサーミキサーは食器棚の上にあり、グレーだった
たしかに形は非常に似ていた
認知症になると、そういう微妙なものの違いがわからなくなる
その患者さんはずっとうちにかかってくれていた方で、お育ちがよく、女学校出で
ボケても、「お寒い中来ていただいてありがとうございます」とか「暑い中ごくろうさまです」とか
当方がみえなくなるまでエレベーターホールまで出てきて見送ってくれるのだけれど、
最近きちんと薬を取りにこれなくなった
そこで訪問薬剤師に薬の管理をさせるために往診に切り替えたが、ときどき訪問予定を忘れて家にいないということがある
’徘徊’し出す手前だ
ほんとは昨日の講演会のあと訪問する予定だったが、電話をかけても出なかった
「・・さん、昨日昼どこいってたの?」
「・・・忘れた・・」
’小ボケ’の患者さんにはほんとにホッコリさせられる
在宅医療の中のオアシスみたいな存在だ
でも、近いうちに家に帰れなくなったり、いろいろ起こすんだろうなあ・・
「りんごをいただいた」というだれかはきっとこどもたちだろう
認知症が進むと、自分のこどもでさえ兄だったか弟だったかわからなくなる
「もらった」ことは覚えてもだれにもらったかは覚えていないので「りんごをいただいた」という表現になる
いろんなひとの識別はできなくなっても、主治医のことはけっこう最後まで覚えている
しかし、そのうちわたしと’わたし’が一致しなくなる
ずっと「先生、先生」といってくれた患者さんの中からわたしがいなくなる
残酷な瞬間だ
福一流出放射能でどのように発がんしていくか
「がん難民」にならないために
なぜ寝たきり患者が量産されているのか