風とともに 

福島の汚染地域のひとたちがどうして避難(疎開)できないかアメーバで書いていたら突然削除されました

コワイ国です

ほっこり・・

2019-05-11 21:10:58 | 医療
今日は午前診のあと死にかけの患者さんの処置を施し、そのあと認知症のおばあちゃんの往診に



「りんごいただいたんだけど、皮が固くて食べれないので


摩ろうと思ったんだけど、この機械の使い方がわからないの・・><」と



テーブルの上をみると、コーヒーメーカーが・・



「・・さん、これコーヒーメーカー・・」



「ええー、コーヒー作るやつ?」



「うん・・・」



そのコーヒーメーカーは黒、ジューサーミキサーは食器棚の上にあり、グレーだった



たしかに形は非常に似ていた




認知症になると、そういう微妙なものの違いがわからなくなる






その患者さんはずっとうちにかかってくれていた方で、お育ちがよく、女学校出で



ボケても、「お寒い中来ていただいてありがとうございます」とか「暑い中ごくろうさまです」とか


当方がみえなくなるまでエレベーターホールまで出てきて見送ってくれるのだけれど、



最近きちんと薬を取りにこれなくなった




そこで訪問薬剤師に薬の管理をさせるために往診に切り替えたが、ときどき訪問予定を忘れて家にいないということがある



’徘徊’し出す手前だ



ほんとは昨日の講演会のあと訪問する予定だったが、電話をかけても出なかった


「・・さん、昨日昼どこいってたの?」


「・・・忘れた・・」




’小ボケ’の患者さんにはほんとにホッコリさせられる



在宅医療の中のオアシスみたいな存在だ




でも、近いうちに家に帰れなくなったり、いろいろ起こすんだろうなあ・・






「りんごをいただいた」というだれかはきっとこどもたちだろう



認知症が進むと、自分のこどもでさえ兄だったか弟だったかわからなくなる



「もらった」ことは覚えてもだれにもらったかは覚えていないので「りんごをいただいた」という表現になる




いろんなひとの識別はできなくなっても、主治医のことはけっこう最後まで覚えている




しかし、そのうちわたしと’わたし’が一致しなくなる







ずっと「先生、先生」といってくれた患者さんの中からわたしがいなくなる




残酷な瞬間だ








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