ところで、前職の汚職事件での逮捕に伴い、伊方町の町長選挙がこの日曜日に終わりました。3月末という原子力村(あるいはお役人)にとって重要な時期を挟む形で行われたことに大きな意味があったと思います。
どうして重要な時期か、と言えば、国としては明らかに、全国の9電力の内の複数の電力会社がプルサーマルを推進できると言える状況を狙っていたからです。
そうでなくては、3月末に六ヶ所村の再処理工場の運転開始(アクティブ試験とは実際に使用済み核燃料からプルトニウムを分離する工程を動かすことです)を始める理屈がなりたちません。(「六ヶ所村核燃料再処理工場稼動の裏事情」 を参照のこと)
つまり再処理の結果分離されるプルトニウムは、核爆弾の原料として使えますので日本が戦争のための核兵器を準備していると外国から非難されないためには、燃料としての用途があることを示さなければならなかったのです。
ところが、伊方町長が逮捕され、地元側にプルサーマル容認を言い出せる当の「役者」が居なくなってしまったのです。
結局九州電力のある佐賀県でだけ実施の容認を知事が強行的に宣言し、再処理工場からのプルトニウムの受け入れ先はあるのだ、という屁理屈をぎりぎりでこねてしまったのでした。>中央官僚の不手際/恥さらし。
そして、加戸知事はプルサーマル受け入れかどうかを判断する前に、県としても推進派、反対派両者の討論会を開く旨を語りましたが、実はそう明らかにしたのは2/17に前町長が逮捕されて以降でした。(3/17には国の審議会で四国電力から出ていたプルサーマル申請へのGoサインが実質的に出ていますから、この年度末の時期に地元町長と県知事がさっさと同意をしてしまう可能性もなくはありませんでした。)
ということで、加戸知事は元々県独自が主催するプルサーマル討論会については消極的でしたから、意思表明を年度明けに持ち越しにしたとしても、実際に実のある討論会をやる気になるかどうかはまだ不確定といえます。特に来年初めは県知事選挙となることから、なるべく政治争点とはしないで早期にプルサーマル導入の意思表明をしたいのが内心でしょう。
さてさて、この選挙の結果、町長選に立候補した元県議の高門氏がもう一方の候補者にわずかな票差で敗れるという波乱がありました。
前の記事で紹介しましたがこの人は県議会の中でも地元出身の自民党議員として、プルサーマル賛成の旗を振っていた人で、加戸知事自身がじきじきに現地入りして応援もしていました。
どうしてこういう結果になったのでしょう。
つい先日、瀬戸内海の対岸にある岩国市での米軍基地拡張に対して、長年受け入れてきた住民が住民投票をした結果、反対派が勝利したこととつながるようにも思います。地元の保守層というのは結構反中央的な意思が強いものかもしれません。
元々旧町長派と反町長派の2派に分かれて公共事業の取り合いをしていたとされる町なので、大した期待はできないものかもしれませんが、県知事の応援している側の候補が負けた、ということ、そして今後の動向に不確定要素が増えたというだけでも「快」と言えるのかもしれません。
どうして重要な時期か、と言えば、国としては明らかに、全国の9電力の内の複数の電力会社がプルサーマルを推進できると言える状況を狙っていたからです。
そうでなくては、3月末に六ヶ所村の再処理工場の運転開始(アクティブ試験とは実際に使用済み核燃料からプルトニウムを分離する工程を動かすことです)を始める理屈がなりたちません。(「六ヶ所村核燃料再処理工場稼動の裏事情」 を参照のこと)
つまり再処理の結果分離されるプルトニウムは、核爆弾の原料として使えますので日本が戦争のための核兵器を準備していると外国から非難されないためには、燃料としての用途があることを示さなければならなかったのです。
ところが、伊方町長が逮捕され、地元側にプルサーマル容認を言い出せる当の「役者」が居なくなってしまったのです。
結局九州電力のある佐賀県でだけ実施の容認を知事が強行的に宣言し、再処理工場からのプルトニウムの受け入れ先はあるのだ、という屁理屈をぎりぎりでこねてしまったのでした。>中央官僚の不手際/恥さらし。
そして、加戸知事はプルサーマル受け入れかどうかを判断する前に、県としても推進派、反対派両者の討論会を開く旨を語りましたが、実はそう明らかにしたのは2/17に前町長が逮捕されて以降でした。(3/17には国の審議会で四国電力から出ていたプルサーマル申請へのGoサインが実質的に出ていますから、この年度末の時期に地元町長と県知事がさっさと同意をしてしまう可能性もなくはありませんでした。)
ということで、加戸知事は元々県独自が主催するプルサーマル討論会については消極的でしたから、意思表明を年度明けに持ち越しにしたとしても、実際に実のある討論会をやる気になるかどうかはまだ不確定といえます。特に来年初めは県知事選挙となることから、なるべく政治争点とはしないで早期にプルサーマル導入の意思表明をしたいのが内心でしょう。
さてさて、この選挙の結果、町長選に立候補した元県議の高門氏がもう一方の候補者にわずかな票差で敗れるという波乱がありました。
前の記事で紹介しましたがこの人は県議会の中でも地元出身の自民党議員として、プルサーマル賛成の旗を振っていた人で、加戸知事自身がじきじきに現地入りして応援もしていました。
どうしてこういう結果になったのでしょう。
つい先日、瀬戸内海の対岸にある岩国市での米軍基地拡張に対して、長年受け入れてきた住民が住民投票をした結果、反対派が勝利したこととつながるようにも思います。地元の保守層というのは結構反中央的な意思が強いものかもしれません。
元々旧町長派と反町長派の2派に分かれて公共事業の取り合いをしていたとされる町なので、大した期待はできないものかもしれませんが、県知事の応援している側の候補が負けた、ということ、そして今後の動向に不確定要素が増えたというだけでも「快」と言えるのかもしれません。
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