ラグビーの試合はこうして行われる 得点・反則・ペナルティ・プレー
ラグビーの試合は、各チーム15人、「フィフティーン」と呼ばれるチーム編成で行われる。
スクラムを組み力で対決するフォワードが8人、スピードのある総力で相手ディフェンスを抜き去って、得点を狙うバックスが7人(スクラムハーフとスタンドオフのハーフ陣を含む)で、ポジションで背番号が決まっている。
先発出場の15名に、8名のリザーブ・メンバーがプラスされて23名で試合のメンバーが構成される。8名の内、6名はフォワードのフロントロー(第1列目/1~3番)としてプレーが可能な選手を登録することが義務付けられている。 選手交代は最大8名まで可能。
ラグビーの得点は、トライが5点、トライをするとキックでゴールを狙う権利が得られ、それを決めたら2点が追加され7点となる。その他、ペナルティゴール(PG)とドロップゴール(DG)がそれぞれ3点である。
ペナルティを犯した場合に、相手チームは、スクラム(SK)、フリーキック(FK)、ペナルティキック(PK)のいずれかの権利が与えられる。ペナルティキックが与えられた場合は「タッチキック」(タッチラインの外に蹴り出す)、「スクラム」、「ペナルティゴール」のどれかを選択できる。
フリーキックは、キックの方法・方向は自由だが、直接ゴールを狙うことはできない。
ペナルティゴール(PG)が地面にボールを置いて助走をつけて蹴る対し(プレースキック)、ドロップゴール(DG)はプレー中に相手のスキを突いて地面にボールをワンバウンドさせてゴールを狙ので、極めて高度な技術が求められる。
主なペナルティ・処置
一発退場(レッドカード)
危険タックル(ハイタックル)や暴力行為などの反則は、一発退場(レッドカード)となる。反則行為の程度により、一定期間、出場停止処分が下される。
統括団体ワールドラグビー(WR)はフィジー戦で危険なタックルをしたとして、オーストラリアのWTBホッジ選手に3試合出場停止処分を科すと発表した。
ホッジ選手は試合中は、一発退場(レッドカード)を受けなかったが、その後、審判の対応に批判が集中し、WRは3試合出場停止処分とした。
シンビン(イエローカード)
レイトタックル等の危険なプレー・故意的に反則をする(反則を繰り返す)・暴力行為等の非紳士的行為をすると警告・退場を命じられます。
警告の場合レフリーはイエローカードを示し10分間の一時的退場を命じる。(シンビン)。1試合中にイエローカードを2回受けるとレッドカードとなり退場となる。
プロップやフッカーといったフロントローの選手がシンビンを受けてしまった場合、代役の選手が入ることが認められる。
この場合、先発出場して既に交代済みの選手であっても例外的に交代が認められる。
(シンビンが解ければ、再度交代)
出血退場
出血したプレイヤーは出血が確認された時点で、止血処理をする為に一時交代することが認められる。止血処理に許される時間は15分間で、時間内に止血処理ができない場合はそのまま交代となる。
HIA(Head Injury Assessment)
脳振盪の疑いのある選手を一時退出させ、専門家により脳振盪を確認すること。退出した選手を診察する間、最大10分間は一時交替の選手が出場可能
主な反則
スローフォワード
ラグビーでは、ボールのパスは、自分の位置より後方の選手にパスをしなければならない。前方の選手にパスをするとスローフォワードで反則となる。
ノックオン
ボールを前に落とした場合は、ノックオンとなり反則になる。後ろに落とした場合は該当しない。
オフサイド
ボールを持っている選手の前にいる両チームの選手はオフサイドとなりプレーに参加できない。
オフサイドになった選手は、一度、下がるなどオフサイドを解消させてからプレーに参加しなければならない。
スクラム中は、スクラムハーフ(SH)を除き、スクラムに参加していいない選手は、スクラムサイドから5メートル以上、後にいなければオフサイドとなる。
ボールがキックされた時は、キッカーより前にいる選手は、キッカーやオフサイドにいる選手に追い越されるまでは、オフサイドとなる。
アクシデンタルオフサイド
ボールを持ったプレーヤーまたはキックしたボールが、前方にいる味方に偶然触れ、有利に働いたときは、アクシデンタルオフサイドとなる。
ノットリリースザボール(not release the ball)
選手がタックルを受けて地面に倒れた場合は、すみやかにボールを離さなければならない。
ノットロールアウェイ(not-roll-away)
タックルをして倒れ込んだ選手は、がすぐに立ち上がりその場を離れなかったり、相手を離さなかったりして、相手の選手のプレーの妨害をした場合に取られる反則。相手にペナルティキックが与えられる。
オーバーザトップ(over the top)
ラックで、相手側に倒れこんでボールが出るのを妨げる反則。相手チームにペナルティキックが与えられる。ラグビーは立った状態でボールを奪い合うというのが基本、密集の中でボールが地面にある状況で、相手側に倒れ込んでしまうと、相手はボールを奪おうとすることができない。立った状態ではなく、ボールを超えて「倒れ込む」のは反則とされる。
ハイタックル(high tackle)
肩より上の首や頭にタックルするは危険プレーとされ、ペナルティとなる。
ノーバインドタックル
相手を捕まえる(バインディング)タックルをせず、ぶつかるだけのタックルは危険プレーとされ反則。相手にペナルティキックが与えられる。
ショルダーチャージ
肩や肘から相手にぶつかる危険なタックルで反則。相手にペナルティキックが与えられる。
アーリータックル
相手がボールを持つ前にタックルする反則。ペナルティキックが与えられる。
ノットストレート(not straight)
ボールがタッチの外に出たときに投げ入れるラインアウトやスクラムの時には、ボールは真っ直ぐに投げ入れなければならない。
ダイレクトタッチ
自陣の22mラインより前で蹴ったボールが直接タッチラインの外に出ること。蹴った地点のタッチラインから相手のラインアウトで試合再開。
アドバンテージ
選手に反則した時に、相手チームがボールを持っていたり、ボールを支配している場合は、審判はアドバンテージを宣言し試合を続行する。十分な時間が過ぎても相手チームがアドバンテージを得られなかった場合は、審判はペナルティキックまたはフリーキックを与える。
主なプレー用語
ジャッカル(Jackal)
攻撃している選手がタックルされて倒れた後に、守備側の選手が立ったままで攻撃側の選手とボールに絡んで、瞬時にボールを奪ったり、攻撃側の反則、「ノットリリースザボール」を誘うプレー。
日本代表のNo.8姫野和樹が得意とする。
オフロードパス(Offload pass)
選手がタックルを受けて、倒れながら行うパス。
相手にインターセプトされる可能性も多く、リスクの大きいプレーとされている。
エディ前ヘッドコーチは、オフロードパスを禁止したが、ジョセフ現ヘッドコーチはキャンプで徹底的に練習させて実践に備えた。
ラグビーW杯プール戦、スコットランドとの白熱の攻防戦で、7-7で迎えた前半25分、HO堀江翔太、LOジェームス・ムーア、FBウィリアム・トゥポウ、そして稲垣啓太に三連続オフロードパスを決め、最後は稲垣啓太がゴールポスト下にトライを成功させた。このトライで日本代表は勝ち越し、流れを引き寄せた。
ダブルタックル
攻撃側の選手に二人がかりでタックルをするディフェンス。一人が攻撃側の選手の倒して前進を止め、二人目が、相手が支配しているボールを奪ったり、ボールコントロールを妨げ、パスを出させないようにする。
ダブルタックルを行うと、守備側の選手の数が減り、スペースが空くという欠点や体力を消耗するという欠点があるが、日本代表は、倒れてもすぐに立ち上がってプレーに復帰する練習を積み重ねて克服した。
モール
両チームの選手が、立ったまま「手に持った」ボールを奪い合うために密集状態になること。
モール状態が長く続くと、レフリーの判断でスクラム(後述)に移行する。
ラック
両チームの選手が倒れ込んで密集状態になり、「地上にころがった」ボールを「足のみ」で奪い合うプレー。ラック状態が長く続くと、レフリーの判断でスクラム(後述)に移行します。
ドロップアウト
攻撃側がインゴールに蹴りこんだボールを、防衛側が自らタッチダウンすることで攻撃を中断させるプレー。
防衛側の22mライン内側からの、ボールをワンバウンドさせる「ドロップキック」でゲームを再開する。
キャリーバック
守備側が自陣のインゴールにボールを持ち込み、自らタッチダウンすることで、相手の攻撃を一時的に中断させるプレー。
防衛側には体制を立て直すチャンスができるが、ゴール前5m付近から相手ボールのスクラムで試合が再開されるため、さらなるピンチを招く場合もある。
フェアーキャッチ
攻撃側がキックしたボールを防衛側のプレーヤーが自陣22mライン内でキャッチし、同時に「マーク」と宣言するとフェアーキャッチが認められ、試合が中断される。
キャッチした地点で、キャッチした選手によるフリーキックで試合を再開する。
ラグビーW杯2019日本大会 日本代表初の決勝トーナメント進出
~試合結果 Topics 放送予定 選手情報~
ラグビーワールドカップ2019日本大会開催地
NHKは31試合 日本テレビは19試合放送 NHKBS4K・BS日テレ4Kでも放送 J Sportsは全48試合 HD/4Kで放送
日本vsスコットランド戦 今年最高の視聴率39.2% サモア戦 32・8% ロシア戦 18・3%
ラグビーワールドカップ大会ボランティア 「TEAM NO-SIDE」 1 万 3 千人
ラグビーの試合はこうして行われる 得点・反則・ペナルティ・プレー
初戦ロシア戦 苦しみながらも勝利で発進
日本、アイルランドに19-12で劇的勝利 世界ランキング2位の強豪を撃破 勝ち点4を獲得 決勝リーグ進出に大きく前進
ラグビーW杯 日本 サモア 38-19で三連勝 ボーナスポントも獲得
日本代表 スコットランド戦の登録メンバー発表 ゲームキャプテンはリーチマイケルが復帰 堀江翔太、トンプソンルーク、福岡堅樹、ウイリアムトゥポウ先発
日本戦「日程変更してでも」 スコットランド協会が訴え
開催国に圧倒的有利な日程に不満 中3日で対戦のスコットランド監督が思わず本音
日本、宿敵スコットランドを28-21で猛反撃を振り切り、全勝でA組を一位通過、念願の決勝トーナメント進出
記録的な大雨で冠水したスタジアム 開催を支えた懸命の復旧作業 横浜国際総合競技場
記録的な大雨と暴風 台風19号 ラグビーW杯を直撃 初の開催中止3試合 日本スコットランド戦は開催
ラグビーW杯 日本代表 登録メンバー 31名発表
日本チームをけん引するコーチ・選手は?
なぜラグビーでは外国人選手が多いのか?
森喜朗氏の悲願 ラグビーW杯日本大会開催
ラグビーワールドカップはこうして始まった
記録的な大観衆を集めたラグビー黄金期 早稲田・明治
絶頂ラグビー人気 新日本製鐵釜石と神戸製鋼 ラグビーのリジェンド 松尾雄二と平尾誠二
2019年9月20日
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廣谷 徹
Toru Hiroya
国際メディアサービスシステム研究所
代表
International Media Service System Research Institute
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President
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