こんにちは、「いむれ内科クリニック」の院長の山本です。花粉症(アレルギー性鼻炎・結膜炎)の季節が始まりました。
鼻水・鼻づまりはありふれた症状で、風邪や花粉症、副鼻腔炎(蓄膿症)などの病気で起こります。これらの病気は治療がそれぞれ異なるので、正確な診断が大切です。
そこで当院では院内で鼻汁好酸球検査を実施しています。鼻水をかんでいただいて顕微鏡で観察すると、花粉症の方の鼻水には好酸球という細胞がたくさん見られます。一方風邪の患者さんの鼻水では好酸球は少なく、好中球が多く見られます。好酸球はアレルギーに関係する細胞です。好中球は細菌やウイルスなどの病原微生物と戦います。好酸球や好中球はいずれも白血球の一種です。血液細胞なので血管の中を流れているとお考えになるかもしれませんが、炎症のある組織にも現れてくるのです。
写真は重症のアレルギー性鼻炎の患者さんの鼻水の顕微鏡写真です。赤い顆粒の入った細胞が一面に見られますが、これが好酸球です。
鼻汁好酸球検査は、鼻水の原因がアレルギーであることは分かりますが、アレルギー物質(アレルゲン)が何かは分かりません。アレルゲン検査は血液検査が必要ですので、こちらも合わせてお勧めいたします。