こんにちは、「いむれ内科クリニック」の院長の山本景三です。日本結核病学会の結核・抗酸菌症指導医に認定されましたのでご報告します。
結核は全世界での年間発病者数が約940万人、死亡者数が約170万人に及ぶ重大な感染症です。日本でも年間発病者数22,000人余り、死亡者数2,100人余りで、依然として「結核の中蔓延国」です。最近ではハリセンボンの箕輪はるかさんとかモデルのJOYさんが発症されていますね。JOYさんは2011年の結核予防週間にあたり「ストップ結核ボランティア大使」をされています。
結核は肺の結核がほとんどです。初期の症状はかぜと似ていますが、咳、痰、発熱などの症状が長く続くのが特徴です。また体重が減る、食欲がない、寝汗をかく、などの症状もあります。このような場合はすぐにご相談下さい。
結核は「空気感染」します。咳やくしゃみをしたときに飛び散るしぶきの中に結核菌がいて、これが乾燥して空中に長く漂い、他の人が吸い込むことで感染します。インフルエンザなどは主に「飛沫感染」するので、患者さんから距離を置いたりマスクをすれば感染は防げます。一方、結核など「空気感染」する病気は患者さんと同じ空気を共有することで感染してしまいます。患者さんとの距離は関係なく、普通のマスクは役に立ちません。当院は「空気感染」する結核にも対応できるように、特殊な換気設備を備えた待合室・診察室があります。また専用の特殊なマスクを着用して診療に当たります。
日本結核病学会:
大正12年(1923年)、結核が国民病と言われた時代に結核研究の進展と結核対策を目的として北里柴三郎らによって設立された学会。