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シマウマの生態と飼育環境

2016年05月28日 21時28分19秒 | 事件
シマウマはウマ目ウマ科ウマ属の哺乳類でウマ系統に属さず、ロバ系統の近縁だという。縞模様のロバと呼ばれることもある通り、鳴き声や姿形、大きさは極めてロバに近い。大きさは小型の馬(ポニー)くらいで、気質はロバと同じく神経質だが、ロバのように穏やかではないという。

馬とロバの気質の違いはどんな使われ方をしているかを見れば歴然だ。馬は主に人の移動手段として人を乗せながらその指示に従い、多種類の動きが可能であるが、ロバは主に人は乗せず、荷物を載せて運ぶ。個体差はあるが一般的な話では、馬は人によくなつき、細かい指示を覚え従順に従うことができるが、ロバは頑固で気分にムラがあり、刺激に弱いらしい。だから、人が安全に乗ることは不可能ではないが、難しいのだろう。

また、ロバ系統の運動能力はイメージよりもかなり優れているようだ。小さな若いロバが自分の体高(地面から背中と首のつなぎ目の出っぱったところまでの高さ)よりも高い柵を軽々と飛び越え脱走してしまい、飼い主をびっくりさせることはよくある話で、シマウマもジャンプ力では定評がある。その上、気性が繊細かつ荒いときたら、ちょっとの刺激で興奮して全力で逃げ回られた場合、アメリカ西部の野生馬を捕まえるよりも数段難しいに違いない。

そんなシマウマが引っ越しするときは頑丈な輸送箱を用意し、入る訓練をして馴致してから輸送し、引っ越し先では頑丈な部屋にまずは移して、餌を与えて落ち着かせることから始め、慣れたら檻のように頑丈な囲いの中に放牧という手順を時間かけて踏まなければならない。

参考になる腹違いの妹ヒデミの引っ越しの様子↓
http://www.city.sendai.jp/yagiyama/topics27_1106.html


次に、シマウマの生態について専門家がコメントしている記事があったので紹介したい。

ヤフーニュース
シマウマは、どれだけ臆病なのか 専門家「パニックで柵壊すことも」 サラブレッドと全然違う、その生態
withnews 3月23日(水)14時25分配信

ゴルフ場に逃げ込んだシマウマを捕獲しようとする警察官ら=3月23日、岐阜県土岐市、メ~テレ提供

 愛知県瀬戸市の乗馬クラブから脱走しゴルフ場に逃げたシマウマ。臆病な動物とされるシマウマについて、ネット上では「繊細な生き物なんか…」「きっと怖かったでしょうね…」など、その生態について注目が集まりました。シマウマはどれだけ臆病なのか? 専門家に聞きました。

「飼育していたシマウマが逃げた」
 3月22日午後7時20分ごろ、愛知県尾張旭市の移動動物園を経営する男性から「飼育していたシマウマが逃げた」と岐阜県警多治見署に通報がありました。

 シマウマは、オスの2歳で体高約1.2メートル、体重約200キロで、男性ら4人で捕まえようとしましたが、北東に3.5キロの岐阜県土岐市妻木町のゴルフ場に逃げられました。

 警察が「見ても近づかず警察に連絡してほしい」と呼びかけ警戒する騒ぎになりました。
サラブレッドとは大違い
 シマウマは、臆病な動物として知られています。サラブレッドと何が違うのか、山口県の秋吉台自然動物公園サファリランドに聞きました。

――シマウマとサラブレッドは何が違うのですか
 シマウマは、基本的に野生の状態で飼育されますので、調教されません。サラブレッドは、人間に従順になるよう品種改良されています。

――シマウマを調教することはできますか?
 難しいです。もともと臆病な上に、サラブレッドと違って、調教のノウハウがないからです。

――シマウマはなぜ臆病なのでしょう?
 体の大きな動物は、自分の身を守るために臆病になります。攻撃するのは自分の身を守るためでもあります。野生のシマウマはライオンなどに捕食される存在なので、たいへん臆病になってしまうのです。

――今回、なぜこのような事態になったのでしょうか?
 詳しくはわかりませんが、秋吉台自然動物公園サファリランドで飼育している子たちは野生なので、普通の馬用の木の柵は、壊してしまいます。逃げないようにするには、専用の設備が必要です。おそらく、環境が変わったことによるパニックを起こしてしまったのかもしれません。
捕獲後、死ぬ
 今回、脱走したオスのシマウマはゴルフ場の各ホールをまわり逃げ回りました。

 警察官らは、吹き矢で麻酔薬を打つなどして弱らせ、3月23日午後0時40分ごろ捕獲されましたが、その直後に死にました。死因はまだわかっていません。
http://withnews.jp/article/f0160323002qq000000000000000G00110201qq000013154A



もし、飼い主と乗馬クラブがシマウマの生態について詳しく調べて、頑丈で適切な環境を用意してくれていたなら、バロンは暴れても逃げられなかったし、死ぬこともなかった。これらのことを怠ったことは彼らの重大な※過失ではないだろうか。

※過失とは誤りや失敗であり、ある事実を認識・予見する ことができたにもかかわらず、注意を怠って認識・予見しなかった心理状態、あるいは 結果の回避が可能だったにもかかわらず、回避するための行為を怠ることである。

バロンに対する十分な愛情が二人のうちどちらか一方にでもあれば、シマウマというものを知ろうとしただろうし、ふさわしい環境を用意してあげようと思ったに違いない。勉強不足、準備不足であること、すなわち愛情不足であることがこの事件を招いたのではないかと思うとバロンがあまりにも不憫である。