命きらめいて☆馬、犬、猫など動物に関する理不尽な事件や心温まる出来事の記録

円山動物園マレーグマ虐待死亡事件/脱走シマウマ水死事件/動物虐殺事件/宮古馬放置死事件/上げ馬神事

一部の劣悪な飼養先

2018年12月16日 20時27分32秒 | 事件
宮古毎日新聞さんの記事をコピーさせていただきました。(思うところにはアンダーラインを引かせていただいています。)
http://www.miyakomainichi.com/2018/12/115034/

2018年12月13日(木) 8:59
宮古馬飼養戸数 7戸から5戸へ/県天然記念物
劣悪環境の指摘も/保存会19日に説明会




適正な環境での飼養が困難として飼養戸数が減る宮古馬(資料写真)
 
 県の天然記念物に指定されている「宮古馬」を飼養している戸数が年度内に2カ所減る方向で調整していることが12日までに分かった。現在の飼養戸数は7戸(1カ所は八重瀬町)あり、そのうち宮古の2カ所が今年度末に契約を更新せずに宮古馬保存会に現在飼養している宮古馬を返還する方向で調整を進めている。

 宮古の馬の飼養をめぐっては12日に週刊誌の記事がネット上に掲載され、一部飼養者の劣悪な飼養環境が指摘された。

 同保存会事務局ではこの報道を受け、今月19日に説明会を開催して2戸が飼養している合計4頭の今後について調整を図るとしている。

 同保存会の事務局となっている市教育委員会生涯学習振興課によると、今年の5月にネット上で一部の飼養者で飼われている宮古馬の飼養環境が劣悪であることが写真と一緒に掲載されたという。

 その指摘を踏まえて、同課は県宮古保健所の「宮古馬の適正飼養について」の依頼文を全飼養者に伝達し、飼養環境の改善を求めた。

 伝達では▽飲み水は飲用適の水を使用し、常時絶やさない▽ふん尿は所定の1カ所を決めて、そこに集積するなどして長時間散在状態にならないようにする-などが呼び掛けられた。

 しかし、ネット上で飼養環境の指摘を受けていた2カ所の飼養者の宮古馬が10月と今月に死亡。2頭とも骨折による死亡だったという。

 同課では「10月の死亡はフェンスに足を挟み、長時間動けなくなったことが原因で死亡。今月の死亡は3週間前に足を骨折した子馬がギプスで固定して回復を待ったが11日に死亡が確認されたという。

 10月に宮古馬が死亡した飼養者を訪ねると現在も3頭の宮古馬が狭いスペースの中で飼われていた。

 飼養者は「市からの補助金の問題もあり、私が現状でし宮古馬を飼養するのは金銭的にも厳い。個人で所有する馬や牛も飼っており、自分の物でもない宮古馬を預かるメリットもない」と話した。

 さらに「今の状況で放牧など求められる環境で宮古馬を飼うことは無理。以前から市役所には引き取ってほしいと訴えていたが聞き入れてもらえなかった」と話した。

 そのほかにも「虐待はしていないし、今いる宮古馬も7~8年飼っている。一緒にいるほかの家畜と同様にできる範囲での飼い方しかできない」と述べた。

 同課は「2カ所の飼養者からは返したいという意向は聞いていた。その馬を私たち事務局で預かれる状況であれば引き取って新たに飼ってもらえる飼養者を探すことになる」と話した。

 日本在来馬種の一つに数えられる宮古馬は、県指定の天然記念物で、現在は7戸で44頭が飼養されている。

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この記事からはどちらにとってもお荷物な状態がよくわかる。死亡原因についても都合の良い言い訳しかされていない。飢えて弱って死んだ馬のほうが多いのに、骨折に関してのみ言及するかのような両者。フェイスブックなどのSNSの記録によると骨折はあり得ない飼い方をした結果なのだから、ごまかされてはいけない。

全国からの抗議に慌て、ようやく重い腰を上げた市の要請によって、県による飼養環境の改善指導が伝達されたようだが、その内容には最も重要な「十分な餌を与える」という項目はなかったのだとしたら、指導の目的はただの「指導はちゃんとしましたよ」ということになる。仔馬はつないで飼わないという超基本的な指導さえもしてなかったのか、それとも飼養者が守らなかったのか?肝心なことは話されていない。

「飼うメリットがない」というメリットとは飼養者にとって一体何なのだろう。儲かると思ったが儲からなかった?今さら言うことでもないし、考えもなしに飼い始めたとでもいうのだろうか。かわいさや癒しさえも与えられないとでも?

放牧なしの飼い方とは役肉用の飼い方である。十分な運動でもある荷駄や農耕労働をさせていた昔ならその飼い方もありかもしれないが、現在、労働はさせていないのであればそれはない。

その飼養者は肉馬として売れるかもしれないからと考えていたけれど、それができなかったということなのだろうか。そのようなスタンスも十分考えられる飼い方だ。しかし、保存し、増やしていくことが目的ならば、肉用家畜とならざるを得ない宮古馬はそう多くは存在しないはず、いや、してはいけないはずだ。

また「虐待はしていない」とのことだが、それを言うなら「殴る蹴るはしていない」だろう。ネグレクトに十分適用される悲惨な状態なのだから。


ネグレクト虐待の発覚

2018年12月16日 15時20分41秒 | 事件
以下、YAHOO ニュースよりコピーさせていただきました。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181212-01533678-sspa-soci


宮古島で馬への虐待が発覚。糞尿まみれでやせ細って衰弱死、天然記念物がなぜ?
12/12(水) 9:00配信



 美しい海に囲まれた、沖縄県宮古島。ここに、天然記念物に指定された日本在来馬の「宮古馬」が43頭生息している。この馬たちが、虐待を受け絶滅の危機にあるという。現地からリポートした。

◆糞尿まみれでつながれたままエサも十分に与えられず、ただ死を待つ宮古馬たち

 取材班は、天然記念物の日本在来馬である「宮古馬」が虐待され、絶滅の危機にあるという報を受け、宮古島へと向かった。そこで、虐待の実態を告発する写真を入手。写っていたのは、短い綱でつながれたまま、掃除もされない小屋の中で糞尿にまみれ、やせ細った宮古馬たちだった。

◆劣悪な環境で次々と衰弱死

「ある牧場では、この数年で10頭のうちほとんどが死んでいるんです。その原因には『凍死』もあります。この温暖な南の島で、いかに異常な飼われ方をしているか」と、宮古馬に詳しいA記者は語る。


不潔な厩舎で衰弱し、立つことができなくなった宮古馬。4年以上つながれ続け、死んでいったという


「また別の牧場では今年の5月、不潔な環境で十分にエサを与えられず、母馬が衰弱死しました。残された仔馬が餓死寸前の状態でボランティアに発見され、何とか命がつながりました。しかしまた短い綱でつながれ、そのせいで骨折しています」

(※編集部注:その後この仔馬はさらに衰弱し、12月11日に死んでしまったという)

 なかには、放牧して健全な環境で育てている牧場もある。

「しかしそれはほんの一握り。劣悪な環境で何年もつながれたままの馬もいたようです。これでは、本当に宮古馬は絶滅してしまう」(国連生物多様性の10年市民ネットワーク代表・坂田昌子さん)

 なぜそのような状態になってしまったのか? ある飼育者はこう事情を語る。

「市は、馬の飼育を委託する飼育者に、1頭あたり月5000円を支払っています。しかし、それではエサ代の3分の1にしかならず、人件費までは賄えない。そのほか厩舎や馬場整備などにも多額の出費があるし、飼育者のほうも負担になるばかり。ある飼育者は、年間200万円を自己負担することになり、土地などを売って賄っていますが、もう限界ですよ。市は必要な対応をとってほしい」



◆飼育料の補助は必要な分に満たず

 市の予算のほか馬事協会からも飼育料が支払われ、1頭につき月8000円ほどが支給されるが、健康な馬を育てるには月1万5000円のエサ代が必要だという。

「ですから、ちゃんと宮古馬を増やそうとするとボランティアになってしまう。市は、責任を飼育者に丸投げしています。現在、仔馬がちゃんと育っているのは、島内でも1か所の飼育者だけといっていい。そこでは十数頭が放牧され、自然交配で仔馬が生まれていますが、近親交配の問題も出てくる。とはいえ、ほかの飼育者のもとで飼われている馬たちには交配の機会はなく、このことが頭数のなかなか増えない原因にもなっています」(坂田さん)

 宮古馬は琉球王府時代、中国への大事な献上品であり、宮古島は良馬の生産地としても有名だった。今上天皇が皇太子の頃、乗用馬として献上されたこともある。日本には現在、北海道の道産子馬や、長野県の木曽馬など「日本在来馬」といわれる馬が8種生息する。宮古馬はこのうち2番目に少ない43頭で、絶滅を危惧される頭数にある。


 つい数十年前までは、馬たちは日本国内の農村や山間部での苛酷な労働を引き受け、田畑の耕運、重荷の運搬、急峻な山道を分け入っての材木の運び出しなど、人間の暮らしを支えていた。しかし戦後になって自動車や農機具が急速に普及し、一気に不要の存在となっていってしまったのだ。

 実際、戦前までは宮古島に1万頭ほどの宮古馬がいたが、’70年代には7頭に。しかし琉球大学の新城明久博士の調査をきっかけに’77年から保存対策が始まり、沖縄県指定の天然記念物となった。その流れを受けて「宮古馬保存会」が発足した。



◆絶滅が危惧されているのに保存対象外?


◆一部の宮古馬を保存対象から外す!?

 環境保護団体メンバーのBさんはこう訴える。

「宮古馬が短期間に次々と衰弱死していることが見過ごされているのが信じられません。保存が始まって最初に馬の死亡が確認された段階で、死因によっては所有者・所在の変更について検討をしなければならなかったはずです。県も市もこれまで放置し続けてきたということ。さらに保存会もまったく機能していないということです。さらにこの保存会は、’15年に宮古馬の天然記念物の指定を外す整理計画を始めました。市の負担を減らすため、一部の高齢馬は補助の対象から外そうということになったんです」

 宮古馬保存計画策定委員会の委員のCさんは「種の集団維持には100頭は必要。保存集団が小さすぎると遺伝的に問題がある。県も100頭を目標としている」と疑問を呈した。しかしその意見は取り入れられることなく、市は’17年に一部の宮古馬の「保存除外」を決定した。ここでは「10歳以上の馬で、系統の行き渡った雄馬と、10年以上子供を産んでいない雌馬を天然記念物の指定から外し、それに対しては飼育料を払わない」と決定されたのだ。このままではさらに飼育者が苦しくなる。

 このことを知った坂田さんが宮古馬保存の担当部署である宮古市生涯学習振興課に確認した。

「担当者は『保存馬の場合は、保存会が管理するという意味。保存馬から外した馬は、保存会が管理するのをやめて希望者に払い下げるという意味です』と回答しました。絶滅が危惧され、むしろ改善策が必要なのになぜ保存から外すといった話になるのか理解に苦しみます。同じ天然記念物の在来種である木曽馬は約200頭、御崎馬も約100頭いますが、それを保存から除外するなどという話は聞いたこともありません」

 保存から外された馬は、どうなってしまうのか。A記者はこう危惧する。

「地元のリゾートホテルが、保存から外された馬を観光用に飼おうとしているようです。でも、天然記念物を一企業に渡してしまったら、経済的に回らなかった場合に行き場がなくなるなど、とても危険なのではないでしょうか。市当局は、とにかく財政負担になる“お荷物”の馬は早く滅んでほしいと思っているとしか思えません」

 生物多様性条約でも「家畜と家禽の絶滅」が問題にされ、多様性の保護が重視されている。国連食糧農業機関(FAO)の世界の動物の遺伝子資源に関するリポートによれば、世界には6500種類の家畜が存在するが、そのうちの20%は絶滅の危機に瀕しているという。

「国連では、持続可能な動物資源の管理を進めるために、管理の実施と資金について、長期的な関与の必要性や相当な追加財源を投入する必要性が強調されています。宮古馬の管理は、現状ではこのような世界の動向に逆行しています」(坂田さん)

 とはいえ、今は一部の飼育者に負担がかかっている状況。何とかいい方法はないものか……。

《健全に育てている一部の牧場では……!》

 健康に育てられたごく一部の宮古馬は「海乗馬」として観光にも活躍している。しかし、そのためにもまず宮古馬を保全し増やすことが最優先課題だ。健全な環境で放牧し、宮古馬を育てている牧場では、馬たちが幸せそうに遊ぶ姿を見ることができる。

取材・文/週刊SPA!編集部


※週刊SPA!12月11日発売号「宮古馬を虐待から救え」特集より


写真付き記事は日刊SPA!さんのwebニュースで↓
https://nikkan-spa.jp/1533678

宮古馬は保存に値しないのか

2018年12月16日 13時51分15秒 | 事件
なんとむごい話だろうか。沖縄県の天然記念物の指定を受けているにも関わらず、自由を奪われたあげく餌も与えられない宮古馬たちがいる。

ぬかるみのようになった自分たちの糞尿にまみれて飢えたり、怪我をして死んでいった十数頭の馬たちの存在がようやく明るみに出ることになった。まるで生き地獄。こんなひどい状況で生かされ、死んでいく馬は他に知らない!

世界のホースレスキューの動画を見てもここまでひどいものは見たこともない。宮古島の責任ある関係者の人たちは恥ずかしくないのだろうか。私は恥ずかしい。人間として恥ずかしい。あの、人を信じ切っている美しく無垢な瞳を持つ命たちをここまで裏切ることができるとは・・・。もう、人間を辞めているとしか思えないありさまだ。

12月14日の早朝、「めざましテレビ」で放映されたことからも、もはや小さな地域の問題ではなくなっていることがわかる。飼い主だけの問題ではなく、今回も市の行政が関わっている動物虐待の事件である。

愛護問題は公立施設のレベルが低い限り、民間も低いままになる。日本が遅れているのは真剣に変えようと国や自治体がしていないことも大きな原因だと思っている。だから、今回の事件はスルーすることはできない重大問題だ。



★宮古馬を初めて知る人のために
Wikipediaさんの宮古馬についてのページをどうぞ
https://ja.wikipedia.org/wiki/宮古馬