以前ブログでの記事で、過去の3年間で死亡した馬16頭中13頭の宮古馬が劣悪な委託先2ヶ所に集中していると書いた。
沖縄タイムスさんの新聞記事「飼育歴5年の男性が飼育する宮古馬は直近3年間で、16年に凍死や事故死、胃腸炎などで雄5頭、17年に腹痛と死因不明で雄2頭、18年に事故死で雌1頭の計8頭が死んだ。」は劣悪な委託先N氏を指し、「 また、飼育歴7年の別の男性が飼う宮古馬では、17年に栄養失調や農薬の誤食、死因不明で雌3頭、18年6月に死因不明で雌1頭、今月11日に脚の骨折による衰弱で雄1頭の計5頭が死んだ。」はS氏を指しているらしいことがわかった。
彼らのもとに残されていた宮古馬たちが嬉しいことに、レスキューされたというニュースがある。先月S氏は一頭残った雄馬を契約が切れる4月までは手放したくないとごねていたが、手放してくれたので、劣悪な環境で飼育されていた馬たち4頭すべてが年末に新しい委託先に移動させることができたそうだ。
ところがどっこい、これであの馬たちの命は安心だと思ったら大間違いで、市はN氏の3頭は一時的に引き取っただけらしいのだ。詳しくは下記に書いてある。県も市も馬のために何もしたくない様子が伝わってきて、一時しのぎの一時預かりをしただけで、県からは補助金もでないままだ。
ハーバービジネスオンライン
虐待されていた4頭の宮古馬がついに救出。しかし、いまだ楽観視はできず
https://hbol.jp/182561
とりあえず、レスキューはされたが、根本的な問題は解決されたわけではない。このままではいずれ滅んでしまう。宮古馬は蹄が硬いというが、一般的に運動の少ない馬や、広い場所で飼われない馬は蹄が伸びすぎ、削蹄が必要になる。蹄が悪ければ馬は生きられない。それにはまずはおとなしく蹄を削らせる馬に躾けなければならない。適正な飼養、躾け、馴致、調教、適正な繁殖で等ができる人材がいなければ、半野生で飼うしかない。が、小頭数での放牧飼いは自由繁殖で血が濃くなりすぎていずれ滅ぶ。資金と人材の確保が早急に必要だ。
それにしても、これまで調べてきてとても疑問に思うことがある。これは動物愛護法に重く違反する事件で、証拠も証人も多いのに、警察に告発する話がどこからも出てこないことだ。おかしくないだろうか。司法に介入してもらえれば、証言や言い訳があいまいになりにくいだろうし、市もいい加減なことを言ってごまかしたりできないはずだ。癒着やしがらみが当たり前の土地柄なのかもしれないが、そうだとしたら県の天然記念物の宮古馬だとしても先は暗い。
また、宮古馬をレスキューしておしまいにしてしまっていいのかという疑問も残る。N氏のもとに残された肉用の馬たちが気がかりだ。牛や豚と同じ完全なる家畜扱いだとしても、病気やケガになりやすい劣悪な環境からは守られなければならないことは動物愛護法に明白にうたってあるのだ。劣悪な環境で飼育されていることが判明した以上、改善されるように助けてあげてほしい。警察署や保健所に電話すれば、見回ってくれるはずだ。それだけでも改善のチャンスが生まれるかもしれないのだ。馬たち牛たちすべての愛護動物たちがせめて生きている間は健康でいてほしい。匿名でも構わないから通報するだけでも、何かが変わってくるにちがいない。
宮古島警察署
〒906-0012 宮古島市平良西里1092-1
電話番号 0980-72-0110
宮古保健所
〒906-0007 沖縄県宮古島市平良字東仲宗根476番地
電話番号 0980-72-2420