どうして、いつも物事を悪い方にばかり考えてしまうんだろう…。実際には何も起こっていないのに、悪いことばかり想像して、不安になってイライラして、こんな自分に疲れます…。
この小説はミステリーですが、ミステリー小説にありがちな殺人事件は起こりません。だからといって、ミステリーとして物足りないかといえば、その逆です。
主人公は専門学校を卒業して二年目のフリーターの女の子です。
主人公が抱えている将来への不安や家族との葛藤などは、たぶん誰もが感じている不安で、主人公の揺れ動く気持ちにとても共感できました。
起こる事件も身近にありそうなことで、犯罪とまではいえないかもしれないことや、犯罪なのに犯罪とは思いたくないことなどで、物事は見方によって事実が変わり、それを事件とするのは人の心なのかもしれないと思いました。
そして、主人公はある老人と出会い、その老人が事件を解決していきます。
その老人は正体が不明で、会う場所や見る人によって別人のように印象が変わる人物です。
しかし、その老人はいつも主人公に賢明な助言を与え、主人公はそんな老人の様子にとまどいながらも、心の底では信頼関係を築いていくのです。
相手がどんな人物なのか、それを決めるのも自分の心で、物事も人物も、そして不安も、すべての存在は心の中にあるのでしょうか。
たとえどんなに不安で心細くても、「だいじょうぶだよ」って、おじいさんに優しく頭を撫でられているような気持ちになる小説です。
この小説はミステリーですが、ミステリー小説にありがちな殺人事件は起こりません。だからといって、ミステリーとして物足りないかといえば、その逆です。
主人公は専門学校を卒業して二年目のフリーターの女の子です。
主人公が抱えている将来への不安や家族との葛藤などは、たぶん誰もが感じている不安で、主人公の揺れ動く気持ちにとても共感できました。
起こる事件も身近にありそうなことで、犯罪とまではいえないかもしれないことや、犯罪なのに犯罪とは思いたくないことなどで、物事は見方によって事実が変わり、それを事件とするのは人の心なのかもしれないと思いました。
そして、主人公はある老人と出会い、その老人が事件を解決していきます。
その老人は正体が不明で、会う場所や見る人によって別人のように印象が変わる人物です。
しかし、その老人はいつも主人公に賢明な助言を与え、主人公はそんな老人の様子にとまどいながらも、心の底では信頼関係を築いていくのです。
相手がどんな人物なのか、それを決めるのも自分の心で、物事も人物も、そして不安も、すべての存在は心の中にあるのでしょうか。
たとえどんなに不安で心細くても、「だいじょうぶだよ」って、おじいさんに優しく頭を撫でられているような気持ちになる小説です。