すでに見切りを付けて一部では投売りが出ている。
いわゆる、行き先、売り先、売る見込みの立たないコメというわけだ。
小生には矛盾だらけに見える。
そもそも論から。
コメは農家が作る。専業農家と兼業農家があるが数の上では圧倒的に兼業農家が多い。
農家⇒農協⇒全農⇒米卸⇒量販店、外食企業、中食企業、米屋⇒消費者
米が売れ残るとは、こういう形態を意味していると思います。
しかも、新潟や秋田、福島、山形など米どころの米が残る。
関東以西では「地産地消」が根付いてきていることもあり地元で消費されることが増えたのです。
小生の会社では、
主業生産農家(あるいはグループ、地元集荷業者)⇒いちかわライスビジネス(米家きゅうさん)⇒ユーザー、消費者
ほとんどこういう構図になっています。
簡単に言えば「高く買って安く売る」という仕組みです。
米が売れ残るということは米の新年度になった時に前年産の米が残るということです。
契約数でやっていますので今の時期になると残りの数と睨めっこして残さないように努力します。
当然のことですね。
米が余るということは従来型の取引を意味しているのであって直接取引きなら必死になって考え行動します。
ちょいと前の言葉ですが、
計画通り売れない「計画流通米」
計画通り販売する「計画外流通米」
という笑えるたとえがありました。
小生が親しくさせていただいている農産物商品開発などのコンサルをしている会社があります。
その社長である鳥巣研二さんの6月8日のブログにも拍手喝采の文章が書かれていますので紹介させていただきます。
米会社もいろいろ話しをし、あるいは眺めていると、仕入をしっかりやっている会社が生き残っていることが分かります。
農家は売り先をキチンと確保しているところが儲かっています。
あたり前です。
いくらで買ってもらえるかわからない先に販売していたのでは経営の数字を作りようがありません。
農協への出荷は「販売を全面的に委託」している形態であります。
売る方も「販売させていただく商品」を自ら開拓しているところがポジションを確保しているというわけです。
ある方がいみじくも言っておりました。
農業界では経営としてあたり前のことをすれば革新的と評価される不思議なところだと。
米業界も仕入を人任せにしてなんのリスクもとらないところはどんどん地盤低下しています。
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市川 稔
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