市川稔の米(マイ)情報

地方をまわって

今回、あるミッションがあり地方、生産地を精力的にまわってみた。

時代背景を10年スパンでみる

あるいは5年スパンでみる

あるいは40年前と比較してみる

30年前と比較してみる



そうすることで、時代の移り変わり、変化というものが浮き彫りになる。


大潟村の40年前


食管法バリバリの時代

実態とはかけ離れていたが、食管法は生きていた。


小生もその時代は食管法と戦っていた。


実におもしろい時代でもあった。


既得権益との闘いは、攻める側と守る側では勢いが違うからね。



大潟村も一次入植者は若かったし勢いがあった。


いまや、補助金、交付金目当てに事実上減反に協力しているのが9割以上というから驚く。



一方、先週訪問したある農協の話し。


埼玉で米生産最大の地域。


その地域、JA管内の米生産に対してJAの集荷率はどのくらい?

なんと、たったの3割程度という。

それでも埼玉県のJAでは集荷率トップだという。


生産者は規模拡大が進み。

そういう大規模農家はJAに出さないで自前で売り先を選ぶ。

玄米での販売が多いので、相場ビジネスだ。

どこに売れば60kg玄米あたり100円玉何枚違うかの世界なのだが。

農家もお金に換える作物のひとつでありとうていブランド化などされていない。






宮城県北の最大JA


こちらは、生産量に占めるJA集荷の割合は29年産で80%になるという。


自家消費、縁故米もあるので、事実上9割がJAに出すということ。


管内生産者は兼業含めて4400軒ほど。


年200軒ペースで減っているという。

10年前は6500軒くらいあったので・・・

農家の主人、兼業が多いがいったい何歳くらいか?

おそらく平均で70歳くらいだと思いますとJAの担当者。

現状70歳というのは団塊世代ど真ん中。


小生、今年の誕生日迎えられれば66歳になる。

1952年製のボディは錆もある、メンテしてもどうにもならない劣化があるのだ。

70歳になると・・・

ボディの入れ替えは出来ない(笑)

機械の入れ替えはお金出せば、ローン組めば出来るが・・・


体か機械か、どちらかに異常や投資があればやめること考える。


そうして、年代の塊である団塊世代の兼業農家がリタイアするとどうなるか?

大量リタイア。


小さい面積の田んぼが大量に引き受け手を求めることになり。

条件悪い農地、田んぼは荒れるだろう。


引き受ける個人農家も限界があり。


JAなどが出資して生産農業法人でやるとか。


どちらにしても生産力は落ちると思う。


消費の減少のスピードと生産減少のスピードのバランス。

まぁ、悲しい話しだけどそういうことになるでしょう。



そうなると・・・



小生の会社が長年かけて築いてきた生産者、農業経営者との連携、絆というものが威力発揮ということになるだろう。


改めて、JAの米というのは兼業農家の残りものということが良く分かった。

コンバインで刈り取りした生籾をそのまま近くのカントリーエレベーターかライスセンターに持ち込む。

ひとつのサイロに100人とかの米が入り。

生産者も自分で作った米を食べることが出来ない。

なぜなら、大勢の生産者の米が混じるので、自家用米や縁故米で米が欲しいと依頼すれば、乾燥調製された、いろいろな人の米が混じったお米を引き取ることになるからだ。


これじゃ、やる気も出ないでしょ。


小生の会社で取引、取り組みさせていただいている生産者は皆さん自分の米は自分で売りたい人。

しごく当然なこと。



環境変化は大きく変わりますが、基本を変えずに変化に対応していきたいと思っている。

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