市川稔の米(マイ)情報

農家数減少から見えること

新潟に滞在した9月8日。

地方都市は全国紙より地元紙が強い。
新潟では「新潟日報」だろう。

9月8日一面トップ記事は「販売農家1万5000戸減」という文字が目に飛び込む。

一般的な見方として、農家数は減り続けている、農業は大変なのだ、だから補助しなければならない。

ごく普通にそんな風に思っている人が多いのではなかろうか。

記事は農水省が7日に発表した農林業センサスの数字を解説したものだ。

新潟を例にとると、

経営耕地面積30a以上などの販売農家数は県内6万7千戸で、05年の前回調査に比べて約1万5千戸減少した。減少率は18、3%と、同じ手法で調査を始めた1985年以降で過去最大となった。

過去25年で半減したと。


まてよ?

数字をよく見ると、

農家と法人組織を合わせた農業経営体の総数は県内6万8千で同18、7%減。耕地面積の総数は約15万ヘクタールでほぼ前回並み。

「総数が18、7%減り耕地面積同じなら効率は上昇している」

専業農家は10、9%増の1万2千戸。
農業所得を主とする第1種兼業農家は31、7%減の9千戸、従とする第2種兼業農家は20、7%減の4万6千戸。

平均年齢は65、8歳と2、6歳上昇。

65歳でも働くことができるのは幸せなことでは。

農産物直売所は前回調査の310ヶ所から573ヶ所に増えた。


この数字からなにが見えるか?

農家から見れば、農家数が減ることは農産物を買ってくれるお客様が増えたことを意味する。

農家数が減り、耕地面積が減らないことは経営効率が上がっていることを意味し、専業農家が増えていることはとてもよい傾向ではなかろうか。

単純に販売農家数が減ることが大変なことという常識は変えなくてならないと思う。

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